電車から見える赤レンガアーチ橋!旧九州鉄道城山三連橋梁(筑紫野市永岡)
明治22(1889)年12月、九州鉄道の博多~千歳川間が開業しました。この時建設された区間の中には、のちにルート変更で放棄された箇所も存在します。
今回は大正9(1920)年の複線化に際して廃止された、筑紫野市内の旧線ルートを自転車でたどりました。
旧ルートは現在の天拝山駅~原田駅間にあたり、大方道路化されています。廃線跡のなかでも特に手を付けやすい部類です。天拝山駅のすぐ南側で現行線から分かれ、緩やかな坂をひたすら進んでいきます。

▲天拝山駅から続く旧線を活用した道路
鉄道としての歴史よりも道路としての歴史が長い
廃止から100年以上が経ち、鉄道としての歴史よりも、道路としての歴史が長くなりました。それでも鉄道時代の痕跡は消えることなく、随所に遺されています。

▲鳥栖筑紫野道路と並走する
しばらく進むと、右手に鳥栖筑紫野道路が寄り添ってきました。ここからしばらくの間、この道と並走します。
鳥栖筑紫野道路は福岡県筑紫野市と佐賀県鳥栖市を結ぶ、「かささぎロード」の愛称名を持つ元有料道路です。高速道路を思わせる構造ですが、自転車でも通行することができます。

▲いかにも鉄道らしい切通が残る
さらにすすむと、今度は切通しを通り抜けます。まさに、単線規格の鉄道に合致するサイズではありませんか。2007年に廃止された西鉄宮地岳線末端部よりも、100年前に廃止されたこちらの方が、まさかたくさん残っているとは...。

▲三連橋梁に到着!
切通しを抜けると、一気に視界が広くなりました。右手には鳥栖筑紫野道路、左手にはJR鹿児島本線(現行線)が見えます。この2つに挟まれるようにして、城山三連橋梁は現存しています。
天拝山~原田間の旧線で最大の遺構といえば、なんといってもこの三連アーチ橋でしょう。ルート変更から100年以上経た今もなお、道路橋として役目を果たし続けています。
なお、このアーチ橋はJR鹿児島本線の車窓からも見ることが可能です。上りなら左手、下りならば右手の車窓にご注目ください。谷間に映える赤いレンガアーチ橋が見えるはず。

▲旧九州鉄道城山三連橋梁
三連橋梁を撮影するポイントはいくつかあります。中でも南東側からのアングルがおすすめです。ここなら日中ほぼ順光で撮影できますし、障害物もそれほど気になりません。

▲橋梁を間近に眺めて
続いては三連橋梁をくぐり、鳥栖筑紫野道路側にも行ってみることに。橋をくぐった先には、筑紫野市設置の説明板が置かれていました。九州鉄道の黎明期を知らない人は、ぜひ一読するといいでしょう。

▲鳥栖筑紫野道路の真下に説明板が設置されている
なんでも数年前に発掘調査が行われたようで、土を掘り起こしたと思しき跡が残っています。この調査によって、基礎レンガからは墨書きや刻銘が見つかり、国産レンガを用いていることが分かりました。

▲橋脚部分
三連橋梁をじっくり観察したのち、さらに南下して原田駅方面に向かいます。丘陵地帯を築堤・切通しで通りぬけており、鉄道時代の路盤をそのまま転用しているのが見て取れました。

▲原田駅手前で現行線との合流地点にぶつかる
まもなく原田駅が見えてくる頃、旧線跡は現行線にぶつかって終わりました。
思ったよりも険しい地形ではなく、自転車でも簡単にルートをたどることが可能です。歴史観光の一つとして、このルートをサイクリングする価値は十分にあります。短いながらも見どころが多く、充実したサイクリングとなりました。
撮影日:2022年5月14日
今回は大正9(1920)年の複線化に際して廃止された、筑紫野市内の旧線ルートを自転車でたどりました。
天拝山駅から三連橋梁までの旧線
旧ルートは現在の天拝山駅~原田駅間にあたり、大方道路化されています。廃線跡のなかでも特に手を付けやすい部類です。天拝山駅のすぐ南側で現行線から分かれ、緩やかな坂をひたすら進んでいきます。

▲天拝山駅から続く旧線を活用した道路
鉄道としての歴史よりも道路としての歴史が長い
廃止から100年以上が経ち、鉄道としての歴史よりも、道路としての歴史が長くなりました。それでも鉄道時代の痕跡は消えることなく、随所に遺されています。

▲鳥栖筑紫野道路と並走する
しばらく進むと、右手に鳥栖筑紫野道路が寄り添ってきました。ここからしばらくの間、この道と並走します。
鳥栖筑紫野道路は福岡県筑紫野市と佐賀県鳥栖市を結ぶ、「かささぎロード」の愛称名を持つ元有料道路です。高速道路を思わせる構造ですが、自転車でも通行することができます。

▲いかにも鉄道らしい切通が残る
さらにすすむと、今度は切通しを通り抜けます。まさに、単線規格の鉄道に合致するサイズではありませんか。2007年に廃止された西鉄宮地岳線末端部よりも、100年前に廃止されたこちらの方が、まさかたくさん残っているとは...。

▲三連橋梁に到着!
切通しを抜けると、一気に視界が広くなりました。右手には鳥栖筑紫野道路、左手にはJR鹿児島本線(現行線)が見えます。この2つに挟まれるようにして、城山三連橋梁は現存しています。
旧九州鉄道城山三連橋梁
天拝山~原田間の旧線で最大の遺構といえば、なんといってもこの三連アーチ橋でしょう。ルート変更から100年以上経た今もなお、道路橋として役目を果たし続けています。
なお、このアーチ橋はJR鹿児島本線の車窓からも見ることが可能です。上りなら左手、下りならば右手の車窓にご注目ください。谷間に映える赤いレンガアーチ橋が見えるはず。

▲旧九州鉄道城山三連橋梁
三連橋梁を撮影するポイントはいくつかあります。中でも南東側からのアングルがおすすめです。ここなら日中ほぼ順光で撮影できますし、障害物もそれほど気になりません。

▲橋梁を間近に眺めて
続いては三連橋梁をくぐり、鳥栖筑紫野道路側にも行ってみることに。橋をくぐった先には、筑紫野市設置の説明板が置かれていました。九州鉄道の黎明期を知らない人は、ぜひ一読するといいでしょう。

▲鳥栖筑紫野道路の真下に説明板が設置されている
なんでも数年前に発掘調査が行われたようで、土を掘り起こしたと思しき跡が残っています。この調査によって、基礎レンガからは墨書きや刻銘が見つかり、国産レンガを用いていることが分かりました。

▲橋脚部分
三連橋梁から原田駅までの旧線
三連橋梁をじっくり観察したのち、さらに南下して原田駅方面に向かいます。丘陵地帯を築堤・切通しで通りぬけており、鉄道時代の路盤をそのまま転用しているのが見て取れました。

▲原田駅手前で現行線との合流地点にぶつかる
まもなく原田駅が見えてくる頃、旧線跡は現行線にぶつかって終わりました。
思ったよりも険しい地形ではなく、自転車でも簡単にルートをたどることが可能です。歴史観光の一つとして、このルートをサイクリングする価値は十分にあります。短いながらも見どころが多く、充実したサイクリングとなりました。
撮影日:2022年5月14日
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