ヲイタソのオバカ日記 2024.06.07 旧国鉄福知山線廃線敷ウォーク
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2024.06.07 旧国鉄福知山線廃線敷ウォーク


こんな初夏の清々しい一日を家の中でヌルヌルと
ヌメりながら過ごすのはいかにも勿体ないのでま
た出歩いてきたヲイタソタソ。


昨日の京大モノクラス・・いや、東大モトクロス
ではないけれど、「近場でありながら近場である
がゆえに」足が剥けなかった「JR福知山線廃
線敷」のハイキングコースへ行ってきた。

厳密にいうと廃止時点ではJRではなく国鉄の福知
山線として役目を終えているわけだから「旧JR」
という表記は間違っているのだけれどまぁいいや。
(笑)





まづはサンダーステーション(JR三田駅のことで
す。笑)近くへクルマを停めて大阪行きの普通電
車に乗り、四駅先の「生瀬(なまぜ)」で降りる。

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生瀬駅。

ここから、昭和61年に廃線となった旧国鉄福知
山線の線路跡に整備された約5kmの道程を辿っ
て歩く、という野趣あふれるハイキングコースが
今日の主目的。


生瀬の駅は春にはホーム間近に咲き誇る桜の花び
らが風向きによっては車内に舞い込んでくる風流
さが楽しめる駅だが、この時季は特に何もない、
ちゃぁ何もない無人駅。

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どういう訳か目の前の武庫川に向かって明るく開
けた市街地側には出口がなく、上りホームで降り
たら地下道か跨線橋を利用して下りホーム側(山
側)の改札口を通って出ねばならないつくりにな
っている。


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手前が駅からの道。交差するトラックが走っている道が
国道176号線。



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駅北側のガードを潜り、国道に出てすぐ
生瀬のバス停を過ぎればトンネルが見える。

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左側の穴ぽこが歩道

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このまま出口まで専用の歩道トンネルかと思ったら。


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何のことはない、すぐに車道と合流。
(ちゃんと歩行者用の道はある)

予めプリントしておいた西宮市観光協会制作のガ
イドマップに従ってJRの線路を潜り、クルマが
ビュンビュン走っている国道176号線のトンネ
ルを歩道で抜け、絶賛工事中の中国自動車道の高
架をくぐってすぐのあたりに案内標識を発見。


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ご親切にありがとうございます。


お蔭様で迷わず来られたよ(^^)感謝感謝。

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つづれ折の坂道の先に怪しい道が・・・・


個人住宅の敷地内なんじゃないかと思うようなつ
づれ折りの下り坂を数十メートル歩いて降り立っ
た場所に立ったらヲイタソの中にまだ残っていた
古いセンサーが「何か」を感じて作動した。

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ここって昔 線路があったんじゃないの??
な予感。

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( ココって、すでに廃線跡なんじゃね? )


・と、そんな気配がしてならないが常人の目で見
ればどこからどう見てもただの農道か獣道。


いや、ぜったいここにはかつて線路があったに違
いない、と妙な確信をしてそのまましばらく上流
方向へ歩いてみればやはり正解!

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ここが「旧国鉄福知山線廃線敷」の入り口だった。


お天気はこれ以上何も望めないほどの快晴で、風
も程よく吹いている。絶好のお歩き日和だ。

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入口ゲート、ではないのだけれど「これより廃線
跡」であることを示すJR西日本の標識や地元の
有志様が制作された案内看板が立つスタート地点
を抜け、いよいよ廃線跡区間に突入!

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久々登場のEOS6D+EF24-105/4Lを手に
ニヤニヤしておる不良高齢者


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小さな橋梁の跡、ですな。


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無責任を大安売りしている昨今のJR西日本さん
もう慣れてますよww



鉄道黎明期の明治~昭和初期頃に敷設された古い
路線では建設当時はまだ長大トンネルを掘削する
技術が未熟で、山の向こうの町を目指す路線の建
設においてはこの「旧福知山線」のように川に沿
ってクネクネとカーブを繰り返しながら上流側へ
向かうルートを採用するケースがほとんどだった。


この旧線が建設されたのは19世紀最後の1899年
(明治32年)で、1986年(昭和61年)夏に新トン
ネル開通に伴って廃止となるまでの約90年間に亘
り関西都市圏と山陰方面を結ぶ重要路線としての
重責を担ってきたわけだ。


ワタシの記憶では1978年(昭和53年)の夏に学校
行事の夏季訓練で舞鶴へ行った時と、廃止直前の
1981年7月(昭和61年)に鳥取・白兎海岸へ海水
浴へ向かう際の二度、この旧線時代の福知山線を
列車で通っているはずである。


なにせ35年前のことですっかり脳内風化が進んで
おり、すでに記憶の原型はほとんどとどめていな
いが、あの真夏のクソ暑い日・・・。


大阪駅発車時点で超満員の乗客を乗せた急行「だ
いせん1号」のススに塗れたおんぼろディーゼル
カーが右に左にガスガスと揺れていたのはうっす
らと覚えている。

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右手の青葉越しには涼やかに流れる武庫川の清流
が寄り添い、川の流れる音と野鳥の声だけが山間
にこだましている。

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60km/hの速度制限標識はすでに文字が消えかかっていた


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山間部の鉄道路線でよく見る落石防止柵


あぁ、いい気持ち!


途中までワタシ以外には物好きさんの姿は見えず
「北山第一トンネル」入り口でようやくカメラを
抱えた初老の男性と出会った。

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トンネル内は全く照明がなく、線路のバラストを
多少ならしただけの足元がやたら覚束ないが、ス
マホのLEDライトのほんの僅かな光を頼りにボ
コボコと音を立てながら歩く。



誰もが言うようにトンネルの中はひんやりとした
空気に包まれていて、体感気温が10℃くらい下が
ったような気がする。


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ただ、ときどき古トンネルの天井に沁みこんだ地
下水がぽとりぽとりと落ちてきたり、その成分が
長い年月で壁面にこびりついたのであろう、不気
味な紋様がドキっとさせる。

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この「北山第一トンネル」はすぐに出口の明かり
が見えるのでさほどのスリルは感じなかったが、
後で思えばこれがちょうどいい「ウォーミング・
アップ」だったかも。

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道中はずっ~~と半分以上土に埋もれたバラスト
と枕木の道になっていて、橋梁跡には木製の床板
や新しいフェンスが設けられており、歩行者が安
全に通行できるよう配慮してある。

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保線要員の退避設備跡


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これは見張り台

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ところどころに鉄道運行標識の残骸や保線施設の
跡などもそのまま残っていて往時をしのばせてく
れるのだが、せっかくの遺跡に落書きやステッカ
ー類の貼付がみられたのは非常に残念だ。

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やっと半分か・・・・



ほぼ中間地点にあたる「北山第二トンネル」は
長さ413mもあるうえ、中で右に左にカーブして
いるので出口の明かりが全く見えず、入って少
しすると漆黒の闇の世界になる。

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先の見えないトンネルって人生も・・阪神も・・
いや、いわんとこ



むこうから懐中電灯の光が二つ近づいきて大きな
足音が響いてきた。


すれ違いざま励ましの気持ちを込めて

「こんにちは」

と声をかけたのだが老夫婦から返事は無し・・。




ま、いいけど。
よっぽど怖かったんやろ(笑)

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バイバイ~イ ぶあいそ夫婦さん




ようやく長いトンネルを抜け出し、少しだけ休憩
して水分補給し、さらに歩き続けること15~20分。


また目の前に現れた三つ目の短いトンネルを抜け
るとそこは赤く塗られた「第二武庫川橋梁」の立
派なトラス。

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このコースのハイライト、とされる場所だ。

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歩道整備前の写真


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川岸から見た全景

ここでは数人の同好者が写真を撮ったり座って休
んだりしていたのだが、すれ違った中年男性から
またしても挨拶を無視されてしまった。(笑)

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バイバァイバイ~ 無愛想オヂサン


ここではそういう「決まり」なのかもなw


かつて歩道が整備されるまでは一歩踏み違えれば
川底へ転落!というスリリングなポイントだった
という鉄橋を渡れば、四たびトンネルに突入。

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保線職員が書き込んだ何やらの記号

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緊急避難用の穴


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やれやれ、トンネルを出たぞ・と



ずっと右手に寄り添っていた武庫川の流れはさき
ほどの鉄橋を渡ったあと左側に変わった。

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「鉄ちゃん」時代にこの場所に立つことがあった
らきっと感嘆の声を上げたであろう渓谷沿いの見
事な大カーブの途中で腰を下ろし、三田駅前のコ
ンビニで買っておいたおにぎりを頬張る。

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鉄橋のあたりからずっとワタシの少し前を歩いて
いたオヴァチャムの二人連れも同じように少しだ
け離れた場所でランチを始めた模様。

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小休憩を終えて再び歩き始め、追い越しざまに

「 お先ィ~ 」

と声を掛けたらこんどは


「 ハァ~イ 頑張ってぇ~ ♪ 」

って言ってくれた(笑)

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少しだけ傾き始めた初夏の太陽が山の影に隠れて
長い影を川面に落とし始めると、ブヨが大量に出
現してきた。


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シッシ!!と手で払ってはみるが全く無駄な抵抗
で、やつらはひっきりなしに集団でワタシの周り
を飛び廻る。



このルートの終点、武田尾駅ももう近いはずだが
まだ近くに人里や電車の駅があるような気配は何
もない。

ただ、五つ目のトンネルのあたりで不意に音楽が
聞こえてきたので何かと思えば妙齢女子と高齢男
性のコンビがオカリナの練習をしていた。

ま、ここなら誰からもうるさいとか耳障りだとか
迷惑だとか‥そんなことは言われまい。


定番のクラシックや古い抒情フォークの演奏が耳
に心地よくせっかくだからBGMだと思って聞き
流す。

ブヨとやぶ蚊とオカリナの音色に囲まれて左へカ
ーブしたコースを進むと、行く手にパっと視界が
開き、廃線敷のウォーキングコースは唐突に終わ
る。

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右手の橋の手前で突然、コース終了


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反対側(武田尾側入り口)から。


この先の線路跡は立派な道路に転用され、すでに
痕跡を消している。

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手前のコンクリ擁壁は鉄道時代からの遺跡だと
思われ。



この辺りにあったはずの旧・武田尾駅の跡は市民
駐車場になっているようだ。

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山を貫くトンネルが一瞬途切れたところ、武庫川
をの上空高いところ所に造られた新・武田尾駅は
ホームのほとんどが三田側のトンネルの中にあり、
電車に乗るためには長い階段を上がっていかねば
ならない。

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現在線を通過する特急列車


旧線跡をもう少しだけ道場、三田方面へ行ったと
ころには「武田尾温泉・あざれ」という旅館があ
り、日帰り入浴も可能なのだが、その「元湯」は
土日のみの営業になっているようだ。


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あ~・・ なんやかんやで約2時間。


電車の駅で二駅分よぅ歩いた!
疲れたけどめっさ楽しかったよ。


それに心身のリフレッシュに最高やな、
このコース。

20240607054 (2)


また来年も同じ季節に来てみようかな。

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疲れを隠せない還暦爺 乙...



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この電車に乗って帰ります

テーマ : シニア(60歳以上)の日々
ジャンル : 日記

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Author:ヲイタソ 
気づけばもうアラ還だというのに、小3男児なみのお調子者ヲイタソ。魚沼産のエセ関西人でハゲデブメガネのエロおやじですが、とりあえずオモロイおっさんの偏見に満ちたブログ

プチトリップ、野球(高校野球とタイガース)、カメラと写真、きれーなおねーさんの話題を中心にぶつくさと語ります

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