オセロ症候群とは。なりやすい人の特徴と治し方【診断テスト付】
恋人に対して、過剰な嫉妬心が生まれてしまう場合はもしかするとオセロ症候群かもしれません。心理カウンセラーの高見綾さんがオセロ症候群の特徴と治し方について解説します。
恋人に対して、他の異性とあまり親しくしないでほしいと思うのは誰にでもある感情です。しかし、強い嫉妬心が妄想を生み、過剰な束縛につながっている場合は、オセロ症候群の可能性があります。
今回は、オセロ症候群になりやすい人の特徴や治し方などをご紹介します。
また、付き合っている相手がオセロ症候群の場合の穏便な別れ方についても解説しますので参考にしてください。
オセロ症候群とは
まず、オセロ症候群とは何でしょうか。どういった症状を指すのか、見ていきましょう。
名前の由来はシェイクスピアの四大悲劇の1つ「オセロ」
オセロ症候群は、恋人が浮気をしているとの過剰な妄想や嫉妬心を抱く症候群であり、シェイクスピアの四大悲劇の1つ「オセロ」が由来になっています。
物語では、主人公オセロが部下にそそのかされて妻の不倫を疑います。実際には、妻は不倫をしていないのですが、オセロは信じ込んでしまった結果、部下に偽りの不倫相手の殺害を命じ、自ら妻を殺してしまうという悲劇のストーリーが描かれています。
しかし最終的には真実が分かり、オセロは悲しみと後悔から自殺をしてしまうのです。
オセロ症候群の症状
オセロ症候群の人は、恋人が浮気を疑われるような行動をとっていなかったとしても疑い続けます。
妄想が膨らんで不安が大きくなり、例えば「会社の飲み会には行かないで」と要求する、スマホを覗いて交友関係を逐一チェックするなどの過剰な束縛をして相手を困らせてしまうのが特徴です。
すぐに連絡がつかないとイライラが抑えきれずに相手に当たるなど、トラブルの原因になることも。
オセロ症候群になりやすい人の特徴
次に、オセロ症候群になりやすい人の特徴を見ていきましょう。
(1)「見捨てられるのではないか」という不安が強い
オセロ症候群になりやすい人は、対人関係で不安を抱きやすく、「自分が見捨てられるのではないか」と疑う傾向があるのが特徴です。
自己肯定感が低く、ありのままの自分に価値を見出せないため、1人になることが怖いのです。
(2)過去のトラウマがある
例えば、両親が不仲だった、両親の浮気が原因で離婚した、過去にひどい裏切りにあったなど、深く傷ついた経験がある場合、自分が愛されることに強い不安が生じることがあります。
もう二度と傷つきたくないという気持ちが、今の恋人に対する強い嫉妬や束縛につながることも。
(3)他人を信頼できない
オセロ症候群になりやすい人は、自分はもちろんのこと、他人を信頼できないのが特徴です。
恋人は自分を好きでいてくれるのか、いつか嫌われるのではないか、飽きられるのではないかと疑う傾向があります。
(4)強い嫉妬心がある
オセロ症候群になりやすい人は、恋人が異性と関わることに過剰な嫉妬心を持ちます。仕事関係の異性はもちろん、恋人が芸能人を褒めただけでも嫌がることも。自分だけを見て欲しいと思うのが特徴です。
(5)束縛は愛情表現だと思っている
オセロ症候群になりやすい人は、好きだから嫉妬していると思っており「束縛は愛情表現」だと考える傾向があります。
そのため、相手からの理解が得られないと、こんなに好きなのに分かってくれないと相手を責める人もいます。
いくつ当てはまる? オセロ症候群テスト
恋人に嫉妬心を抱いてしまうけれど、オセロ症候群なの? と疑問に思った方もいるのではないでしょうか。ここでは、オセロ症候群に当たるかどうかの簡単なテストをご紹介します。
以下の5つの特徴に思い当たるかチェックしてみましょう。
1.テレビを見ていたら、恋人が出演していたタレントを褒めたので浮気だと感じた。そのタレントが出ている番組は一切見ないで欲しいと思っている。
2.恋人には、異性の同僚と話をしてほしくない。会社の飲み会も異性がいるので、行かないでほしいと伝えた。
3.一緒にいない時間に恋人がどこで何をしているか把握しておかないと不安で仕方がない。恋人のスマホにGPSをつけ、SNSもチェックしており、動向を知ると安心するが、すぐに不安になるのでスマホが手放せない。
4.連絡をしたらすぐ折り返しがないとイライラして、居てもたってもいられず相手に当たることが多い。何回も電話をしたりメールを送ったりしても返信がないと浮気をしていると思う。
5.恋人がプライベートで自分を置いて外出することが許せず、よくけんかになる。
もし、1つでも心当たりがあるとしたら、少し注意が必要かもしれません。「ちょっと当てはまるかも」と思った人のために、次の項目で治し方について紹介します。