伊勢神宮に夫婦で行ってはいけない理由とは? やってはいけないことも紹介
伊勢神宮にはカップルや夫婦で行ってはいけない、という迷信を聞いたことはありますか? 今回はその理由のほか、伊勢神宮での参拝で避けたいことを紹介します。お伊勢参りを考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
日本を代表する観光地として有名な伊勢神宮。強力なパワースポットでもあることから、夫婦で出かける予定を立てている人もいるのではないでしょうか。しかし、伊勢神宮は「夫婦で行ってはいけない」といわれることがあります。
この記事では、伊勢神宮に夫婦で行かない方がいいといわれる理由や、伊勢神宮でやってはいけないことについて紹介します。
伊勢神宮に夫婦で行ってはいけないとされる理由
伊勢神宮は、三重県伊勢市にある日本を代表する神社です。「お伊勢さん」と親しみを込めて呼ばれ、毎年多くの人が参拝に訪れています。
しかし、そんな伊勢神宮には「夫婦で行ってはいけない」というジンクスがあります。なぜこのような話が伝わるようになったのでしょうか。ここからは、伊勢神宮に夫婦で行ってはいけないといわれる理由を紹介します。
(1)天照大御神が嫉妬してしまうから
伊勢神宮の本宮で祀られているのは、「天照大御神(アマテラスオオミカミ)」という女性の神様です。日本には「八百万の神々」と呼ばれるほどたくさんの神様がいますが、天照大御神はその中で最も高い位に位置する神様とされています。
「伊勢神宮に夫婦で行ってはいけない」といわれるのは、「天照大御神が女性に嫉妬する」という言い伝えがあるためです。
ただし、このように「女性の神様が嫉妬するから行ってはいけない」といわれる神社は全国各地にたくさんあります。伊勢神宮に限った話ではなく、昔から伝わる噂話やジンクスのようなものだと考えてよいでしょう。
また、太陽神と巫女の性格を併せ持ち、国の平穏を見守る徳の高い神様である天照大御神が、男女の仲に嫉妬するような狭い心の持ち主とは考えづらいため、この説は迷信であるといえるでしょう。
(2)男性が遊郭へ行くために言い訳をしたかったから
伊勢神宮には、「内宮」と「外宮」の2つの神宮がありますが、かつてその間には大きな遊郭があったといわれています。
しかし、伊勢神宮へ参拝に来た男性が遊郭で遊んで行くためには、家族連れや恋人連れだと都合が悪いですよね。
そのため、「伊勢神宮は女の神様で嫉妬するから、カップルや夫婦で行ってはいけない」という噂話を考えたという説があるようです。
「遊びに来てほしい遊郭側」と「羽を伸ばして遊びたい男性側」が考えた都合の良い迷信だったのかもしれません。
伊勢神宮でやってはいけないこと
伊勢神宮へ参拝に訪れたときは、いくつか注意したいポイントがあります。
失礼な行いとならないよう、あらかじめきちんと確認しておきましょう。
(1)内宮・外宮の一方だけに参拝する
伊勢神宮には、大きく分けて「内宮」と「外宮」の2つの神宮があります。正式な参拝順路は「外宮→内宮」とされており、どちらか一方だけ参拝する「片参り」は避けるべきだといわれています。
内宮と外宮はそれぞれ別々の場所にあるため、「どちらか片方だけで良いよね」と思ってしまうかもしれませんが、参拝はきちんと順序を守ることが大切。内宮と外宮のどちらも参拝できるように、十分時間を確保しておきましょう。
(2)参拝の正しい作法を破る
伊勢神宮だけに限らず、神社への参拝にはきちんと正しい作法が決められています。
・鳥居をくぐる前には一礼する
・参道の真ん中を歩かない(神様の通り道であるため)
・手水舎で手と口を清める
・二拝二拍手一拝でお参りする
作法を知らずに参拝へ行くと、失礼な振る舞いをしてしまうこともあります。特に、伊勢神宮は2000年以上もの歴史を持つ由緒正しい神社。参拝の際は、礼節を重んじてお参りをするように心がけましょう。
なお伊勢神宮では、内宮は右側通行、外宮は左側通行とされています。参拝に訪れる前に、伊勢神宮での参拝の流れなどを調べておくと安心でしょう。
(3)正宮で個人的なお願い事をする
よく「仕事がうまくいきますように」「良い出会いに恵まれますように」といった個人的なお願い事をする人が見られますが、神社の参拝は「神様への感謝」を伝えるためのものという考え方もあります。
決して個人的なことを祈ってはいけないというわけではありませんが、特に伊勢神宮の正宮は公の祈祷を行う場所であったため、「感謝の気持ちを天照大御神に伝える」ということを心がけましょう。
なお、地元の風習では「個人的なお願い事は荒祭宮と多賀宮でする」というものがあるようです。もし何か個人的にお願いをしたいことがある場合は、正宮ではなく荒祭宮と多賀宮へのお参りで伝えるとよいでしょう。
伊勢神宮への参拝は礼節を大切にしよう
伊勢神宮は夫婦で行ってはいけないという迷信があります。それは、「天照大御神に嫉妬されてしまうから」「男性が遊郭に行くために言い訳をしたかったから」といった理由から、次第に人々の間に広まったようです。
しかし、あくまで噂話やジンクスのようなものに過ぎず、本当に夫婦で行ってはいけないというものではありません。むしろ、夫婦で行くことよりも、参拝の手順を守らないことの方が失礼にあたります。伊勢神宮へ参拝に行く際は、事前にきちんと参拝の作法を学んでおくようにしましょう。
(LIB_zine)
※画像はイメージです
※この記事は2023年08月22日に公開されたものです