子宮頸がん検診、受けたことある? 「子宮頸がんとHPVワクチン」について女性3,281名に聞いてみました|「マイナビウーマン」
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子宮頸がん検診、受けたことある? 「子宮頸がんとHPVワクチン」について女性3,281名に聞いてみました

#ヘルシーニュース

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ライフステージや悩みにあわせて女性の一生をサポートする健康情報サービス「ルナルナ」は、女性の健康教育と婦人科系疾患の予防啓発活動を行う一般社団法人シンクパールと共同で、子宮頸がんの予防法のひとつである「子宮頸がんとヒトパピローマウイルス(「HPV」)ワクチンに関する意識・実態調査2023」を行いました。

子宮頸がんは年間約1万人が罹患

はじめに、子宮頸がんは年間約1万人が罹患しており、約2,900人が亡くなることがある疾患(※1)ですが、子宮頸がんを発症し、病気が進行した際にどのような自覚症状があらわれると思うのかをたずねました。

1位が「生理のとき以外の出血」84.5%、2位が「おりものの異常(茶褐色・黒褐色のおりものが増える、おりものが臭うなど)」81.1%、3位が「性行為による出血」46.9%となりました。

実際に病気が進行すると、生理の時以外の出血やおりものの異常、性行為による出血といった症状が出ると言われています(※2)。こうした自覚症状がある際には、できるだけ早く婦人科を受診するようにしましょう。

また、HPV感染しても感染後数ヶ月以内に自然にウイルスが検出されなくなり、HPVが原因の軽度の前がん病変ができても2年以内で約90%が治ると言われています。

しかし自然治癒せず、持続的に感染が続くと正常な免疫状態の女性で子宮頸がんに進行するには数年から数十年かかるとされており(※3)、初期症状は全くないと言われています。

一方で、早期に発見されれば治療により治癒しやすいがんとされていますので、定期的な子宮頸がん検診を受け早期発見・早期治療に努めることが重要です。

子宮頸がん検診受診者のうち、約1割が「精密検査が必要」

子宮頸がん検診を受けたことがあるか聞いたところ、「受けたことがある」73.1%、「今後、受ける予定がある」7.1%、「受ける予定はない」19.9%となり、7割以上の人が検診を受けていることが分かりました。国の報告は4割程度(※4)のため、ルナルナユーザーの健康意識が高いことがわかります。

続いて、検診結果についてたずねると、「陰性だった」82.3%が最も多く、次いで「良性悪性の区別がつかないので、精密検査が必要と言われた」6.6%、「悪性変化の可能性が疑われるため、精密検査が必要と言われた」6.2%となりました。8割以上の人が陰性ですが、全体の1割以上は精密検査が必要だと言われたという結果となりました。

さらに精密検査の結果について聞いてみたところ、「異常が認められ、治療が必要となった」39.3%となり、約4割は治療が必要だったことからも、子宮頸がん検診を受診する大切さが改めてわかります。

一方で、子宮頸がん検診を受ける予定は無いという人に理由を聞きました。1位が「検診を受けるのが怖いと思うから」34.0 %、2位が「どこで検診を受ければよいのか分からないから」32.2%、3位が「忙しくて検診に行く時間を取ることができないから」と「経済的負担があるから」が同数で27.5%となりました。

子宮頸がん検診は、内診での視触診や、器具を挿入して細胞を採取する必要があるため、怖いというイメージがあるかもしれませんが、実際の検診は5分ほどで終わることも多いです。

また、自治体によっては、検診の費用について全額または一部負担するなど、経済的な支援も行っています。初めて検診を受ける際は緊張するかもしれませんが、自分の健康を守るためにも、ぜひ一歩を踏み出しましょう。

子宮頸がんを予防する効果のあるHPVワクチン認知度は8割以上

子宮頸がんの予防をするために、HPV感染を予防するワクチンがあることを知っているかを聞いたところ、「知っている」68.7%、「なんとなく知っている」16.1%を合わせると、約8割以上の人が知っているという結果になりました。

子宮頸がんのほとんどはHPVが原因ということがわかっており、性的接触のある女性であれば50~80%が生涯で一度はHPVに感染するとされていますが、HPVワクチン接種により子宮頸がん全体の50〜70%の原因とされる2種類のHPVの感染などを防ぐことができると言われています(※5)。

では、HPVワクチンは男性の接種もできますが、それについて知っているかをたずねると、「あまり知らない」23.1%、「全く知らない」50.3%を合わせると7割以上が知らないと回答しました。

HPVは、最も一般的な生殖器へのウイルス感染症で、性交渉を経験するほとんどの女男は、人生のどこかで感染すると言われています。海外では、女性と同様に男性の性器癌も防ぐためワクチン接種が開始されている国もあります(※6)。

日本でも、男性のHPVワクチン接種(令和5年3月28日現在、公費助成対象ではありません)が可能ですので、この調査結果が男性もHPVについて学ぶきっかけになるといいですね。

HPVワクチンのキャッチアップ接種制度を知らない人は6割以上!

令和3年11月に厚生労働省が出したHPVワクチンの積極的勧奨再開の通達については、「知っている」28.6%、「なんとなく知っている」23.4%となり、過半数のルナルナユーザーは把握している結果となりました。

また、女性が接種する場合のHPVワクチンについて、小学校6年生から高校1年生相当の女性は、無料で接種できることを知っているかについては、「知っている」52.2%、「なんとなく知っている」21.3%となり、7割以上が接種対象者や費用について正しく理解していることがわかりました。

一方、令和4年4月より、女性が接種する場合のHPVワクチンについては、「キャッチアップ接種」(HPVワクチンの積極的な勧奨の差し控えにより接種機会を逃した方への対応)という制度があることを知っているかたずねると、「あまり知らない」24.0%、「全く知らない」42.8%となり、6割以上が知らないと回答しました。

平成9年度生まれ~平成17年度生まれの女性で、過去にHPVワクチンの接種を合計3回受けていない人は、キャッチアップ接種の対象(※7)となりますので、ぜひ厚生労働省や自治体のホームページなどを確認しましょう。

HPVワクチン接種のきっかけは「家族からすすめられて」が最多に!

積極的勧奨の再開を受けてHPVワクチンを接種したいか聞いたところ、「接種したい」11.9%と、「どちらかというと接種したい」17.0%を合わせると約3割が接種したいと回答しました。

一方で、「できれば接種はしたくない」9.3%、「接種する予定はない」17.0%を合わせると26.3%の人が接種を希望していない結果となり、「接種を迷っている」と回答した人も14.4%いました。

「できれば接種はしたくない」「接種する予定はない」「接種を迷っている」と答えた人にその理由を聞いてみると、「接種後の副反応が心配だから」が最も多い回答となりました。

 すでに接種した人にどのように接種したかをたずねたところ、「定期接種(公費助成)として接種した」59.5%、「キャッチアップ接種として接種した」10.7%、「任意接種(自費)として接種した」18.4%、「わからない・覚えていない」11.5%となりました。

接種した理由を聞いてみると、「家族から接種をすすめられて」56.8%が最も多く、次いで「自治体からのお知らせをみて」20.8%、「自分で判断して」20.5%という結果になりました。

家族からの勧めで接種した人が過半数にのぼりますが、この後に出てくる子どもに対してワクチン接種を勧めたいと回答した人の理由として「自身の経験などから判断して」が最も多かったことからも、母親から勧められて接種した人が多いのかもしれません。

そのほかにも自治体からのお知らせや学校、医師の勧めという回答も上がっており、接種をするきっかけは複数あるようです。

さらに、接種した後の症状をたずねると、1位「痛みがあった」47.7%、2位「腫れや赤みができた」36.0%、3位「筋肉痛があった」33.1%、4位「特に何もおこらなかった」29.9%、5位「かゆみがあった」10.7%となりました。

何らかの症状があったと回答する人がいる一方で、特に何もおこらなかったと回答する人も約3割いることがわかりました。また、自由回答では「発熱」や「吐き気」などの声も見られ、副反応の症状は個人差があるため、接種については医師とも相談のうえ検討しましょう。

「接種したい」「どちらかというと接種したい」と回答した人にどのような形で接種を検討しているかを聞いてみると「定期接種(公費助成)として接種する予定」42.8%、「キャッチアップ接種として接種する予定」11.5%、「任意接種(自費)として接種する予定」5.7%、「わからない」40.1%となりました。

約4割が定期接種での接種を予定していますが、1割はキャッチアップ接種での接種も考えていることがわかりました。

また、接種を希望している理由(複数回答)を聞いてみると、1位「自分で判断して」56.7%、2位「積極的接種勧奨の再開に関するニュースをみて」16.9%、3位「テレビ・新聞・雑誌・インターネット等のメディアですすめられていたため」11.6%となりました。

自身で判断している人が6割近くいる一方で、メディアの報道などを参考にしている人も約3割いる結果となりました。

子どもにPVワクチン接種を勧めたい理由は「自身の経験から」!

子どもがいる人に対して、HPVワクチン接種を積極的に勧めるかを聞いてみました。

女性の子どもに対しては、「定期接種(公費助成)での接種を勧める」31.6%が最も多い回答となり、「キャッチアップ接種を勧める」4.4%、「任意接種(自費)で接種を勧める」0.7%、「勧めたことがある(接種はしていない)」3.2%、「機会があれば勧めたいと思う」13.7%を合わせると、53.6%と半数以上が勧めたい(勧めた経験がある)といった結果となりました。

その理由をたずねると「自身の経験などから判断して」41.0%が最も多い回答となりました。

一方で「あまり勧めない」8.7%、「勧めない」10.0%、「悩んでいる」16.9%と回答した人に、その理由をたずねると「接種後の副反応が心配だから」57.9%、次いで「信頼できる情報がないから」29.8%、「なんとなく不安だから」26.9%となりました。

副反応についての心配や接種の効果がわからないなど、信頼できる正しい情報を持っていないことにより不安を感じているようです。

 

男性の子どもに対しては、「任意接種(自費)で接種を勧める」3.41%、「勧めたことがある(接種はしていない)」0.7%、「機会があれば勧めたいと思う」28.3%を合わせると約3割が勧めたい(勧めた経験がある)といった結果となりました。

その理由としては女性同様「自身の経験などから判断して」31.4%が最も多い回答でした。

一方で「あまり勧めない」11.0%、「勧めない」16.6%、「悩んでいる」7.6%と回答した人にその理由を尋ねると、女性と同様に1位「接種後の副反応が心配だから」49.8%、2位「信頼できる情報がないから」32.5%となり、3位は「接種の効果効用がわからないから」29.3%でした。

接種を勧めるかでは「わからない」といった回答が最も多く、自由回答でも「必要かわからない」といった声が目立ちました。

前述の男性も接種できることを知っているかの質問に対しても、7割以上の人が知らないと答えていることからも、男性のHPVウイルスやワクチンに関する正しい情報が浸透してないことや足りないと感じている人が多くいることがうかがえます。

まとめ

今回の調査では、HPVワクチンを家族に勧められて受けている人や、自身の経験から判断して子どもに勧めたいと思っているといった声が目立ち、家族や身近な人の意見を聞いて接種に踏み切っている人が多い印象を受けました。

一方で、接種を受けたくないと思っている人は、副反応の心配や信頼できる情報が得られないといった理由が多いようです。ワクチン接種は個人の考えのもとに行われるべきですが、自身が希望する判断をするためにも、正しい知識や信頼できる情報に誰でもより簡単にアクセスできる環境づくりが重要となってくると改めて感じられる結果となりました。

※1:国立がん研究センター がん情報サービス(がん種別統計情報 子宮頚部)
※2:厚生労働省「HPVワクチンに関するQ&A」
※3:厚生労働省「ヒトパピローマウイルス(HPV)と子宮頸がんワクチン (ファクトシート)」
※4:厚生労働省「令和4年度 がん検診受診率50%達成に向けた集中キャンペーン」内、「低い日本の検診受診率」
※5:厚生労働省「HPVワクチンに関するQ&A」
※6:厚生労働省「ヒトパピローマウイルス(HPV)と子宮頸がんワクチン (ファクトシート)」
※7: 出典:ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンの接種を逃した方へ~キャッチアップ接種のご案内~

調査概要

調査実施時期:2023年2月17日~2月23日
調査方法および人数:「ルナルナ」「ルナルナ 体温ノート」「ルナルナ ベビー」にて調査
有効回答数:女性 3,281名

HPVワクチンの情報:厚生労働省「ヒトパピローマウイルス感染症~子宮頸がん(子宮けいがん)とHPVワクチン~」
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou28/index.html

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※この記事は2023年05月11日に公開されたものです

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