白い森で white forest 失恋の傷み

白い森で white forest 失恋の傷み

連峰の彼方

雪化粧をした連峰。

桜の開花がニュースになっていたが、ここはそんな気配は無い地方。

未だに朝の空気は切れるようである。





休日は一言も喋らずに終わる。

そんな負犬の典型になってしまったが、何となく切迫感が和らいだように感じる。

考える時間が多くなった所為なのか。

いや、考えることが出来る様になったと言うべきなのだろう。

変わらないのは、今日も独りの季節が過ぎて行くだけ。





貴女の中に私の居場所は無かった。

最近になって分かる。

私は、貴女が求めていたモノを持って無かったのだと。

その男が周囲からどう評価されてようとも、貴女が欲しいモノを持ち、そして貴女に与えていたのだと。

だから必要の無いモノを切り捨てるのは道理。

求められて無い私が求めたのが悪い。








白い雪が残る山。

カジかんだ手に息を吹きかける。

こんな別世界には私の居場所は無い。

遠くから眺めているのが私の立ち位置なのだろう。

RP







遥か彼方の町を見下ろして想うこと。

それは何時も何処でも想うこと。

貴女が幸せでありますように。

貴女に永遠の愛を…。








絶望の果てに

"絶句"という言葉がある。

まったく言葉にならないと言う意味である。

正にその通りだった。

そして、その後に襲いかかるのは"絶望"の二文字であった。






「今日ホテルで、彼とどんな事をしたのか、詳しく話して上げようか。」

スマホから流れた言葉の意味が、一瞬分からなかった。

間を置いて、その言葉の意味では無く、自分の置かれた状況と境遇に絶望した。

愛されてない…。

傷つこうが何しようが、どうでも良い存在。

そんな風に想われている事が悲しかった。

でも、人の気持ちはどうする事も出来ない。

魅力の無い男の末路。

ただそれだけだ。





ここは、まだまだ氷点下だ。

春は遠い。








人とは、絶望の果てに何を想うのだろう。










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