女優・ファッションモデルとして活躍する原田夏希さん。2004年に放送されたNHK連続テレビ小説『わかば』の主人公を演じた女優として知っている方も多いのではないだろうか。
そんな原田さんは、現在はモデルとして活躍しながら、3児の子育てに奮闘するママでもある。田舎で過ごした子ども時代、忙しい東京での子育て、そして1年間の海外生活を経て辿り着いた、彼女自身の、また母としてのウェルビーイングとは。Wellulu編集部の堂上研が話を伺った。
原田 夏希さん
女優・ファッションモデル
堂上 研
Wellulu編集部プロデューサー
1999年に博報堂へ入社後、新規事業開発におけるビジネスデザインディレクターや経団連タスクフォース委員、Better Co-Beingプロジェクトファウンダーなどを歴任。2023年、Wellulu立ち上げに伴い編集部プロデューサーに就任。
生まれ故郷・静岡との二拠点生活で変わったワークライフスタイル
堂上:3人の子を持つ親同士として勝手に親近感を抱いていまして、今日はすごく楽しみにしていました。
原田:ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
堂上:子育ての話も色々お伺いできたら嬉しいです。
原田:実は私、長女が小学校入学となるこの4月から、静岡・東京での二拠点生活をしているんです。それが自分や夫、子どものウェルビーイングにすごくつながっていると感じていて。
堂上:それは思い切ったことされましたね! それまではずっと東京に住んでいらっしゃったんですよね?
原田:はい。18歳で静岡から上京して、20〜30代は「東京大好き」「もう二度と田舎には戻らない」と思っていたんです。だけど、いざ子どもが3人産まれたら、どこにいても全く変わらない生活をしてるなと思って。世の中的にもリモートワークが普及したり、東京の家賃がすごく高騰していたりしていて、田舎に移住する人も増えましたよね。
堂上:確かに、ワークスタイルもライフスタイルも多様化していると感じますね。
原田:東京生まれ・東京育ちの夫は、田舎の生活への憧れもあったようで、夫婦でこれからのことを話し合った時に、「東京にこだわる必要はない」という結論が出たんです。とはいえ、子どもの選択肢は多いほうが良いかと思い、東京にも行きやすい地方にしよう、となって。埼玉や千葉、神奈川なども考えたのですが、静岡を選びました。
堂上:生まれ故郷を選ばれたわけですね。
原田:東京で子育てをしていると、子どもの進路について迷うことがすごく多いんです。そんな時に夫が「静岡なら自分が育ったからこそ、分かることもあるんじゃない?」と言ってくれて、すごく納得しました。彼自身、東京で育ったからこその苦労も知っているので、自分の子どもたちにはそれを経験させたくないという想いもあったみたいです。
堂上:ご夫婦間で、しっかり話し合える環境がすごく良いですね。
原田:まだ結婚して8年くらいですが、生活するバディとしてすごく信頼しています。静岡での生活を通して、夫の働き方もすごく変わりました。免許さえ持っていれば全国どこでも働ける仕事なので、今は月曜日から水曜日までは東京で働いて、木曜日から日曜日は静岡で過ごす生活をしています。
堂上:二拠点生活、すごく良いですね。
原田:静岡での生活を考えたのは、まず第一に子どもをのびのびと育てたいという気持ちがありました。なので、1番下の子どもが高校を卒業するまで、つまりあと15年間限定の生活で、いずれ夫婦2人になったら東京に戻ってこようと考えているんです。だけど、その時に東京での働き口が全くないと戻ってきにくいので、東京での拠点も残しつつ、夫には二拠点で働いてもらっています。
堂上:素晴らしいです! お孫さんが近くにいることで、原田さんのご両親もきっと喜んでいらっしゃるでしょうね。
原田:どうなんでしょう……。私の母は、「私たちには私たちの生活があるから頼りすぎないでね」というすごくドライなタイプなんです。出産した時もほとんどサポートしてもらえなくて、「お母さん、私のこと可愛いのかな」と思ってしまったくらい(笑)。
堂上:さっぱりしていて面白いですね(笑)。
原田:私を自立させるための考えかもしれません。もう40歳なのに……(笑)。
堂上:でも、お母様はお母様でご自分の生活を楽しんでいらっしゃって、子離れもしっかりできていて、素晴らしいと思います。ついつい手を貸したくなってしまうのが、親の性ですから……。
原田:実は4月から移住して今日(取材時)初めて3人の子どもを両親に預けてきたんですが、母は「私が面倒見るのは夕方までですからね」と徹底していて。本当はせっかく東京に来たので、お茶でもしていきたいんですけど。
堂上:では今日はとんぼがえりなんですね。そんな中来ていただいて、本当に今日はありがとうございます……!
海外生活を経て夫婦の「バディ」という感覚がより強固なものに
堂上:15年間と決めて静岡と東京で生活されているとおっしゃっていましたが、昔から計画を立てて動くタイプだったんですか?
原田:いえ、一人の時はほとんど考えていませんでした。夫婦で子育てのことをじっくり考えるようになったのは、2019年から1年間過ごしたハワイでの生活がきっかけです。
堂上:ハワイに住まれていたんですか?
原田:はい。1人目の子が2歳の頃、夫がハワイ大学に1年間留学することが決まったんです。ちょうど行く直前に2人目の妊娠が分かったので、私は途中で出産のために日本に帰ってくる期間もあったんですが、この1年間の海外生活で夫の価値観は大きく変わったみたいですよ。
堂上:海外に行くと、違う視点を手に入れられますからね。
原田:それまで夫は、夜遅くに帰ってきて朝早くに家を出る生活をしていたので、子どもの寝顔しか見られない状態だったんです。でもハワイでは夕方5時位に帰宅して、家族みんなで夕飯を食べて、一緒に寝て、朝も一緒に起きて……。休みの日は、みんなで海に行くような生活をして、もちろん私も楽しかったですし、彼はその生活でマインドがすごく変わったようです。
堂上:良い経験ですね。ウェルビーイングのためには、自分と、家族含めた他者、そして自然との対話が欠かせません。旦那様はそれをハワイで実感できたのでしょうね。
原田:たしかにそうかもしれませんね。私は養老孟司先生の本がすごく好きなんですが、先生も「人間も生物(自然)だから、本来自然環境の中での体験というのは重要なはず」というふうにおっしゃられているんですよね。ハワイでの生活を経て、私もそのことをとても実感しました。それもあって、静岡での生活を決断したんです。
堂上:良い決断ですね。そういうお話をお伺いすると、僕も田舎に住みたくなります。
原田:ぜひ! あとは、どうせ決断するなら早い方がいいよねって、これもよく夫と話すんです。
堂上:何でもすぐに相談し合う、その夫婦関係も素晴らしいですよね。
原田:私たちには、本当に「バディ」という言葉がよく似合うと思います。海外に行くと頼れる身内がお互いしかいないので、それも夫婦間で「同志」という感覚が強くなったひとつのきっかけでしたね。やっぱり、親や親戚が近くにいると紛れてしまうこともあるじゃないですか。もちろん近くにいることで良いこともありますが、そうではなく、自分たちだけで解決することも大事だと思うんです。静岡で生活をしていて親の存在が近くなりましたが、距離感には気をつけたいなと思います。
子どものウェルビーイングに欠かせない親の「アンラーニング」と「寛容さ」
堂上:子育てをしていると、ついつい「これをやったほうが良い」「あれはやっちゃいけない」と言ってしまうんですが、原田さんはいかがですか?
原田:すごくよく分かります。転ばぬ先の杖で、痛い思いをしてほしくないという気持ちがどうしても強くなっちゃうんですよね。でも、自分が子どもの頃を振り返ると「放っておいてよ! 自分で考えてるから!」と思ってたなぁと。
堂上:僕もそうでした。とはいえ、実際に子どもと接していると、どうしても辛い思いをしてほしくないなと思っちゃうんですよね。
原田:ですよね。子どもがまだ1人の時には、子どもが自分で考えて動き出すまで待つ余裕もありました。今思い返すと、2人目が生まれてくるまでは本当に寛大なママでした(笑)。娘からしても、「お母さんはきちんと見てくれている」と感じていたみたいで、上の子とは今でもすごく信頼関係があるんです。ところが2番目3番目と生まれてくると時間的余裕もなくなって、上手くいかなくなってしまうんですよね。
堂上:分かります。今、こうしてお話をお伺いしながら思い返してみると、我が家も1人目の時はすごく寛大でした。3人目が産まれてからはすごく効率を重視したり、無駄なことはしないでおこうと思ったりしていた気がします。
原田:実際に時間的な余裕はなくなるので、仕方がない部分もあると思うんですけどね。つい最近も、2番目の娘に「私、ママと遊んだこと1回しかないよ」って言われたんです。そんなはずないと思ったんですが、いざ思い返してみると必ず上の子か下の子がいて、2人きりで遊んだことはほとんどないんですよね。3歳くらいでそういう思いを持っているんだなぁと、少し反省しました。
ただ、幼稚園の先生が「そうなってしまうのは2番目の子の宿命だから、あまり思い詰めないほうがいいですよ」と言ってくださって。もちろん、2番目・3番目だからといって手を抜いて良いわけではないとは思いますが、その言葉を心に留めておくことで自分も救われているんです。
堂上:素敵な先生ですね。僕にも3人の子どもがいるので、真ん中の子が感じていたであろう寂しさはすごくよく分かります。でも、娘さんが「ママと遊んだこと1回しかないよ」と直接言ってくれるのは、普段からコミュニケーションが取れているからこそだと思います。なかなか言えない子もいますからね。素敵な親子関係が築けているんだろうなと思いました。
原田:そうだと良いんですけどね。子育てって、すごく難しいですよね。自分と同じような経験をさせればさせるほど、狭い箱の中に入れているような感覚になってしまいます。
堂上:すごくよく分かります。
原田:思いっきり羽ばたいていってほしいと思うのに、真逆のことを言ってしまうこともあるんですよね。子育てでは、自分の価値観もアップデートし続けなければいけないと実感しています。
堂上:その発想は、まさに子どもや家族のウェルビーイングに欠かせません。自分が経験して上手くいっていると、どうしてもそれを子どもたちにも押し付けたくなるじゃないですか。だけど、過去の自分や経験を1回捨てて新しく「アンラーニング」するのが大事なんです。原田さんは自然にその考えに行き着いて、まさにご自身でアンラーニングしているので、本当に素晴らしいと思います。
原田:最近は、「日本を出て海外に行くべきだ」「仕事のほとんどはAIに乗っ取られてしまう」など、将来の不安を煽る情報もたくさんありますよね。だけど、親としてはそれらも含めてこういう世界があるんだよということを伝えた上で、自分が納得できる道を選び取っていける人になってほしいなと思います。そのために何をしたら良いのかは、まだまだ考え中ですが……。
堂上:色々な経験をさせてあげた上で、やっぱり「待つ」ことが大切なのではないかと思いますね。良い意味で子どもに期待しすぎず、本人がやりたいと思うことが出てくるまで待って、いざ選んだ時には全力で応援してあげたいなと僕は思います。
原田:子どもが小学校に入って外の世界のことをすごいスピードで吸収することを考えると、体力的に大変だったこれまでと比較にならないくらい大変なのではと思います。これから小学生、中学生と大きくなる中で、どんなふうに関わって、どういう言葉をかけられるかがこれからは大事になってきますよね。
堂上:学校も会社もそうなんですが、組織やコミュニティでは効率の考え方が強くて、統率を取ろうとしがちですよね。でも、そんなルールばかりの世界では、子どもは大人が思ったようにしか育たなくなるような気がしていて。そういうルールを飛び越えられるような、失敗を許してあげられるような場所作りこそが、子どものウェルビーイングのためには大事じゃないかと僕は思うんです。
原田:上の子が小学校に入って1カ月、色々なルールを娘から聞きましたが、大人が上手くコントロールするために作られたものが多いなと改めて感じました。だからといってルールをすべて否定するつもりはないですし、娘に「ルールは破るものだよ」と言うつもりもないのですが……。ただ、社会に出たらルールを破って突拍子もない発想ができる人が素晴らしいという評価になりますよね。すごくもどかしい。
堂上:僕らの部署も、まさに新しい発想が求められます(笑)。
原田:ですよね。それで私たち夫婦の中では、家庭でも塾でもできないことを学校がしてくれれば良い、くらいに考えるようにしました。反対に、学校でできないことは家庭でやれば良い。学校に期待しすぎも良くないんじゃないかなって……。
私は中学校の恩師と今でも交流があるんですが、ある時その先生に「子育てで一番大切なことは何だと思いますか?」と聞いてみたんです。そうしたら、その先生は「寛容さ」だと仰っていて。昔は今より寛容さを持った、学校で起こったことに対して「そういうこともありますよね」と言う親がたくさんいたのに、今はそうではないから子どもも親も教員もすごく窮屈だと仰っていたんです。すごく印象に残っていて、常に頭の片隅に置くようにしています。
堂上:良い言葉ですね。ウェルビーイングを考える際、「寛容さ」はすごくキーワードになると改めて感じました。とはいえ寛容であるって難しいんですよね。僕はすぐイライラしてしまうタイプで、子どもに対してもすぐ怒っちゃったりして。
原田:私もそうですよ。でも、なんでイライラするのかと考えてみると、大体自分が疲れている時なんですよね。もう本当にそれだけ。だからまずは体力をつけることが大事なんだと、40歳を直前にして改めて気付きました。
好きなものに囲まれる「自分の居場所」とウェルビーイングの関係
堂上:体力づくりというと、原田さんは食事にも気を遣われていますよね。料理が好きな人はウェルビーイング度が高いという調査結果があったり、家族で料理をすると絆が深まるという話もあったりするのですが、原田さんは昔から料理が好きだったんですか?
原田:実は、18歳で上京するまで料理はまったくしていなかったんです。味噌汁を作ろうと思って母に電話したら、「味噌汁の作り方ひとつも娘に教えてこなかったなんて、自分が情けない」と言わせてしまったくらい。
堂上:お母様のエピソードは相変わらず面白いですね(笑)。
原田:そんな感じで一人暮らしをスタートしたんですが、19歳で朝ドラに出演した頃に12kg太ってしまったんです。ドラマが成り立たないからと半強制的にダイエットをすることになり、自炊を始めました。とはいえ、最初はレシピ本を少し見る程度で、そこまでこだわりはなかったです。
食材にこだわるようになったのは、28〜29歳頃にヨガのインストラクターの資格を取った時ですね。資格のための教室で出会った年配の方がたまたまお料理教室をしていて、参加したんです。その方が、「子どもはね、美味しいものを食べているとたくさん会話をしてくれるようになるのよ」と仰っていて。当時私は結婚もまだでしたが、この言葉は今でも覚えていますね。
堂上:素敵なお話ですね。
原田:その話を聞いて自分の小さい頃を思い出してみると、我が家はとにかく「食事」を大事にする家庭だったんです。静岡の田舎で外食する場所がほとんどないこともあって、母は毎日料理をしていましたし、休みの日には父も交えて餃子を作ることもありました。実際に学校から帰ってくると、料理をしている母の背中に話しかけていることも多くて、たしかに料理は家族の会話のきっかけになるんだと思いました。
堂上:そこから料理が好きになったんですね。
原田:はい。その方はもうお料理教室を辞めてしまって、私も結婚したり子どもを産んだりしている中で、料理は適当にするようになったのですが、今度は2年前くらいに味噌づくりにハマって、別の先生のところに通うようになりました。そこの先生が、食材も自然栽培や無農薬のものにこだわっていたんです。卵ひとつ買うのにも、実際に農場を見に行って鶏がどう飼われているかを見学して……とかなりストイックな方で。
堂上:すごい方ですね。
原田:ちょうどその頃、私は3人目を妊娠していてつわりがひどかったんですが、せっかくならその方の真似をさせていただこうと思ったんです。実際におすすめの農家さんを教えてもらって、今も続けています。気持ちの問題もあるかもしれませんが、身体の調子がすごく良いです。
堂上:「You are what you eat(あなたはあなたの食べたものでできている)」という言葉もあるように、ウェルビーイングの話の中でも何を食べるかはとても重要なんですよね。そう分かっているのに、僕は暴飲暴食しがちですが(笑)。
原田:厳しくしすぎるのも良くないですからね。あまりにもストイックにやりすぎると、友人やママ友との付き合いもなくなってしまいますし、私はあくまでも適度に、家で食べるものはせめてという感じでやっています。普通に外食もしますよ。
堂上:バランスが大事ですよね。
原田:はい。毎週7〜10種くらいの野菜が家に届くんですが、本当に甘くて美味しいので、むしろ料理で手抜きができるんです。その時々で旬の野菜が届くので季節を感じることもできますし、日本の農家さんを助けるきっかけにもなります。スーパーのお野菜と比べると多少お金はかかりますが、必要経費だと思っていますね。
堂上:すごく素敵です! 僕も含めて、そういう生活に憧れを持つ方は多いと思うのですが、みなさん、なかなかきっかけがなくて始められないんですよね。
原田:野菜やお米にこだわるようになると料理がさらに楽しくなって、まさに自分が整う時間だなと感じます。子どもが手伝ってくれることもあって、そういう時間も家族のウェルビーイングにつながりますよね。
堂上:料理以外に、原田さんがウェルビーイングを感じる瞬間はどんな時ですか?
原田:静岡に引っ越して新居を構えて改めて感じますが、好きなものに囲まれている生活そのものです。食器、家電、家具のどれをとっても、「これでいいや」という妥協ではなく、自分が「これがいい」と思えたものに囲まれて生活することが、自分にとってどれだけ心地良いのかというのを、最近すごく実感しています。
あとは、子育ての合間を縫って本を読んでいる時に幸せを感じますね。「こんな考えあるんだ!」と発見した瞬間。
堂上:新しい視点を身につけれるというのが楽しいんですね。
原田:はい。特に今は、子育て真っ只中で視野が狭くなりがちなので、本を読んで「あ、この考えってもしかしたら違うのかも」と、1回肩の力が抜ける瞬間がすごく安心します。読書ではなく人と話すのでも良いので、仕事帰りの夫に延々と話しかける時もあります(笑)。
堂上:きっと、原田さんの旦那様は聞き上手な方なんでしょうね。
原田:聞き上手かどうかは分からないですが……。私が相手のことをすごく信頼しているからこそ、何でも話せるんだと思います。
堂上:素晴らしい! ウェルビーイングな生活を送るためには、居心地が良い場所をどう作るかもかなり重要なんです。もちろん東京の中で色々な人に囲まれているのが居心地良い人もいますし、原田さんのように好きなものに囲まれるのが居心地良いという方もいます。ただ、その「居心地が良い場所を自分で作れるかどうか」が大事なんですよね。原田さんはそれができているので、ウェルビーイング度がすごく高いんだなと思いました。
原田:私は静岡で生まれ育って、東京でも20年以上暮らしたからこそ、また静岡にも戻って今は故郷を2重に味わっている感じです。田舎と都会、両方の経験を経て今の選択ができたのはすごく良かったなと思いますし、それができるパートナーで良かったなと思います。
堂上:やっぱり素敵なご夫婦ですね。
何でもチャレンジできるよう、いつまでも「健康」でありたい
堂上:この春から静岡との二拠点生活にされるなど、ご自身やご家族のウェルビーイングを追い求め続けている原田さんですが、今後チャレンジしてみたいことはありますか?
原田:いつになるかわかりませんが、もう一度海外での生活をしたいです。
堂上:海外に出てみたいと得られない経験もありますもんね。原田さんはこれからも色々なことにチャレンジされるんだろうなと、お話をお伺いして思いました。
原田:どうなんでしょう……。40歳を目前にして、あと40年の人生どうなっていくのだろうという不安や、焦燥感みたいなものは常にありますよ。ご活躍している方々の中には、40歳や60歳なんてまだまだここからと仰っている方も多くて、「まだまだここからか……」という気持ちになることもあります(笑)。とはいえ、とにかく健康でいたいですね。
堂上:「健康」でいることは、基本ではありますがとても大事なことですね。
原田:そのために、昔やっていた水泳ももう一度再開したいです。それから、ついつい「時間がないからできない」と思いがちだけど、その考えもやめたいと思います。時間がないと愚痴を言うのではなく、時間は作るものだと考える。この2つが直近の目標です。
堂上:やっぱり、色々やりたいことがあるって良いですね。そういったお母さんの姿が、お子さんたちにも良い影響を与えているんだと思います。今日はすごく楽しい時間を過ごさせていただきました。ありがとうございました!
原田:私こそ、普段は子育て中心で大人とこうやってじっくり話す機会は少ないので、本当に楽しませていただきました。ありがとうございました!
1984年、静岡県静岡市生まれ。2001年に女優デビューを果たしてから、2004年にNHK連続テレビ小説『わかば』の主演を務めるなど、数々のドラマや映画、舞台などに出演。2014年7月に現在の事務所オスカープロモーションへ移籍し、2017年からは光文社『VERY』のレギュラーモデルとして活躍している。
3児の母。東京、そして2019年に1年間のハワイ生活を経て、2024年春に生まれ故郷である静岡県との二拠点生活をしている。現在はモデルとして活躍しながら育児に奮闘中。