【ブライダルリングの価値って?】佐伯エリさんインタビュー「ブライダルリングは"約束を形にした結晶"」|マイナビウエディングJOURNAL
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【ブライダルリングの価値って?】佐伯エリさんインタビュー「ブライダルリングは"約束を形にした結晶"」

フリーのウエディングプランナーとして圧倒的な信頼と人気を誇る佐伯エリさん、それぞれのカップルやその家族が持つストーリーと美しく共鳴する佐伯さんのプランニングは、多くの感動を生み続けています。時代の動きやユーザーの今の気分と向き合いながらプラン作りを手掛けている佐伯さんに、ブライダルリングの意義について伺いました。
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大人の感覚を持って
結婚式作りをする人が増えている

-コロナ禍を経て、式の挙げ方をはじめ結婚関連のセレモニーについて、何か変化を感じますか?

佐伯:結婚式で言うと、最近は入籍をして少し時間が経ってから挙式する形が増えました。コロナ禍前、もしくは最中に入籍して、コロナ明けのタイミングで挙式をするというカップルももちろん多いです。でも、コロナとは関係なくその傾向は強くて、まずは入籍をして夫婦として新生活をはじめて、それからじっくり時間をかけて式の準備をする人が増えているように思います。夫婦というチームができているふたりだから、お互いの考え方もわかっているし、現実を見ながら力を合わせていい式を作っていこうという気持ちがとても強いんですね。
そんなふたりが作る結婚式の大きな特徴は、“親への感謝、友人への感謝”が当たり前ということ。人間として、大人の感覚を持って式作りに向き合っている。結婚式の本質をきちんと理解して、自分たちらしい時間にしようという気持ちにとても共感しますし、コロナ禍を経て、結婚式のありかたが進化しているなぁと思います。


-実際のエピソードで何か印象的なものはありますか?

佐伯:山の中の緑あふれる撮影スポットで、あるカップルの前撮りをすることになって。両家のご両親も含めて、記念写真を1枚撮りたいという希望もあったんです。ご両親の雰囲気や印象からあるイメージが浮かんで、「ご両親は白シャツとデニムで」と事前に私からお願いしたんです。堅苦しい礼服ではなく、オープンな感覚の新しい家族写真がふたりの挙式スタイルに合うんじゃないかと思って。結果、家族写真は大成功で、ハッピーな雰囲気が伝わる新鮮な写真になって、最終的にその写真は結婚式の招待状の表紙に入れることになったんです。


-ふたりのスタートでもあり、新しい家族のスタートというイメージですね!
式の演出についてはどうでしょう?


佐伯:やはり本質をたいせつにするカップルが増えています。ゲストとの交流を重視するかたがとても多いですね。そんなふたりにアドバイスしているのは、「ふたりの声をゲストにたくさん聞かせてあげてください」ということ。例えば少人数で式を挙げる場合は、主役のおふたり自らマイクを持って式を進行するスタイルもすごくおすすめなんです。挨拶に立ってくれる友人を、新郎新婦自らが昔の楽しいエピソードを交えて紹介したり。それだけで、その友達との関係や物語が見えてきて、ぬくもりのある感動がゲストにしっかり伝わるんです。

思いを込めてこその指輪。
それは自分たちに自信をくれるもの


-そんな時代の気分の中、改めて、ブライダルリングとはどんな意味を持つと考えますか?

佐伯:ブライダルリングは「約束の結晶」だと思います。目には見えないけれど、とても大きな価値があるふたりの思い。それを形にしたものがブライダルリング。だからこそ、そこには真剣な思いを込められるべきですよね。たいせつなのは、値段や石のクオリティではなく、そこに込められた真摯な思いです。
ある牧師先生の話がとても印象的でした。「“これで、いいや”といい加減な気持ちで選んだ高級なダイヤの指輪よりも、相手のことを深く考えて思いやって選んだビーズの指輪のほうがはるかに大きな価値がある」。まさにその通りだと思います。もちろん好きな石やデザインのこだわるのもいいけれど、いちばんたいせつにしなければいけないのは、それを贈り、贈られるふたりの気持ち。
ヨーロッパでは、左手の薬指は、心臓と1本の血管で結ばれているという言い伝えがあります。感情や命のいちばん近いところに約束の証であるリングを着けるというストーリー。ブライダルリングのそんな由縁も、今の時代だからこそもう一度思い返したいですよね


-ご自身はブライダルリングからどんなパワーをもらっていますか?

佐伯:今は日常使いはしていないんですが、たまにエンゲージリングを取り出して子供に見せたりすることもあります(笑)。 指輪を見ると、それを渡された当時のことを思い出します。
まるで、石に記憶や思いが記録されている感じで、そのときの気分が鮮明に蘇ってくるんです。その時期に彼が私に向けてくれた気持ちや私が抱いていた気持ち。結婚から10数年たった今とは当然まったく違う質感の気持ちですよね。その頃に戻りたいというのではなく、その頃の気持ちがあるからこそ、夫婦の歴史と今の心地いい関係があると思える。エンゲージリングという約束の証が、今の自分や夫婦の関係に自信をくれるようです。


-最後に、これからブライダルリングを選ぶ人にアドバイスをお願いします。

佐伯:とにかくふたりが納得して決めることがたいせつ。指輪選びに真摯に向き合ったかどうかがたいせつだと思います。相手に任せっきりや、忖度するような選び方じゃなくて、自分の気持ちを確かめながら、相手の気持ちも理解して、指輪選びに向き合ってみてほしい。
既成概念や妄想のイメージに振り回されず、リアルなふたりのスタイルに合う、クオリティやデザインや、楽しみかたをしてほしいなと思います。
ブライダルリングってやっぱり、特別なアイテムです。自分の子供や孫にも受け継いでいけるし、それを願えば、人生の終わりには棺の中まで持っていける。未来永劫、自分やふたりを象徴するものだから、熱い思いを託せる指輪を探して欲しいですね。

写真=トップ画像:Marlgrafica 享丸桂大/Roots&Routes 小澤 彩聖  記事中:フォトすまいる別館Polaris 石川忠義
saekieri
プロフィール
佐伯エリ
ウエディングプランナー
結婚式場に約15年勤務後、フリーウエディングプランナーとして独立。現在はウエディングプランナーと並行して、ブライダル関連企業にて人材育成コンサルティングのほか、ブランドプロデュースや商品開発、撮影のアートディレクション、イベントやショー、ライブステージの演出なども手がける。

マイナビウエディングにてコラム連載中
結婚式評論家が語る「結婚式の本当の価値」とは? Backstage at the Wedding
https://wedding.mynavi.jp/premium/juku/Backstage/
マイナビウエディング 編集部
“ふたりを楽しむ”すべてのカップルを応援するサイト「マイナビウエディング」の編集部が、結婚式場やブライダルジュエリーの最旬情報はもちろん、パートナーシップがより深まるさまざまなお役立ちTIPSをお届けします!

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