自ら選択した5番目のPKキッカー、遠藤航「自分が決めて勝つイメージをしていた」
[10.15 ルヴァン杯決勝 G大阪1-1(PK4-5)浦和 埼玉]
自分で決めるつもりだった。1-1のまま突入したPK戦。浦和レッズの5人目のキッカーを務めたのはDF遠藤航だった。GK西川周作がG大阪4人目のFW呉屋大翔のキックを止め、4-4で迎えた後攻5人目。決めれば優勝という状況でペナルティースポットに向かう遠藤は落ち着いていた。
「PKを蹴る5人は(監督に)指名されて、自分もその5人に入っていた。順番は立候補で、1番目は阿部さん。ACLのとき自分は2番目だったので、それぐらいをイメージしていたけど、ズラタン、(興梠)慎三さんが(2番目、3番目で)手を上げて、自分は手を上げるタイミングを失った(笑)」
5月25日に行われたACL決勝トーナメント1回戦第2戦のFCソウル戦。このときのPK戦も一人目のキッカーはキャプテンのMF阿部勇樹だった。そして2番目に蹴ったのが遠藤。しかし、この日は違った。
「4番目か5番目、どっちがいいかと言ったら5番目がいいかなと思っていたら、チュンくん(李忠成)が4番目で上げて、すんなり決まった」
なぜ5番目がいいと思ったのか。「何となく」と冗談交じりに笑った遠藤だが、「試合を決める状況になる可能性が高いし、そのほうが蹴るイメージをしやすかった。決めたら勝ち、決めなかったら負けぐらいの割り切りがあったほうがいいかなと」と、あえてプレッシャーのかかる状況に自分を置いた。
「その両方をイメージしていたけど、(西川)周作くんが止めてくれてからは、自分が決めて勝つイメージをずっとしていた。蹴る瞬間は落ち着いていた」
冷静にGKの逆を突き、ゴール右に決めた。一目散に駆け寄ったのは西川のもとだった。抱きつき、喜びを爆発させる背番号6。「最高だった。みんながつないでくれて、5番目を任されて、決めるしかなかった」。浦和にとって07年ACL以来、9年ぶりのタイトル獲得は、遠藤個人にとっても湘南時代の14年J2優勝を除けば初タイトル。移籍1年目での栄冠に「個人としても大きいけど、このクラブに入ってサポーターの思いは感じるところがあった。絶対に取りたいと思っていた」と、喜ぶ浦和サポーターの姿が何よりもうれしかった。
(取材・文 西山紘平)
●ルヴァン杯2016特設ページ
自分で決めるつもりだった。1-1のまま突入したPK戦。浦和レッズの5人目のキッカーを務めたのはDF遠藤航だった。GK西川周作がG大阪4人目のFW呉屋大翔のキックを止め、4-4で迎えた後攻5人目。決めれば優勝という状況でペナルティースポットに向かう遠藤は落ち着いていた。
「PKを蹴る5人は(監督に)指名されて、自分もその5人に入っていた。順番は立候補で、1番目は阿部さん。ACLのとき自分は2番目だったので、それぐらいをイメージしていたけど、ズラタン、(興梠)慎三さんが(2番目、3番目で)手を上げて、自分は手を上げるタイミングを失った(笑)」
5月25日に行われたACL決勝トーナメント1回戦第2戦のFCソウル戦。このときのPK戦も一人目のキッカーはキャプテンのMF阿部勇樹だった。そして2番目に蹴ったのが遠藤。しかし、この日は違った。
「4番目か5番目、どっちがいいかと言ったら5番目がいいかなと思っていたら、チュンくん(李忠成)が4番目で上げて、すんなり決まった」
なぜ5番目がいいと思ったのか。「何となく」と冗談交じりに笑った遠藤だが、「試合を決める状況になる可能性が高いし、そのほうが蹴るイメージをしやすかった。決めたら勝ち、決めなかったら負けぐらいの割り切りがあったほうがいいかなと」と、あえてプレッシャーのかかる状況に自分を置いた。
「その両方をイメージしていたけど、(西川)周作くんが止めてくれてからは、自分が決めて勝つイメージをずっとしていた。蹴る瞬間は落ち着いていた」
冷静にGKの逆を突き、ゴール右に決めた。一目散に駆け寄ったのは西川のもとだった。抱きつき、喜びを爆発させる背番号6。「最高だった。みんながつないでくれて、5番目を任されて、決めるしかなかった」。浦和にとって07年ACL以来、9年ぶりのタイトル獲得は、遠藤個人にとっても湘南時代の14年J2優勝を除けば初タイトル。移籍1年目での栄冠に「個人としても大きいけど、このクラブに入ってサポーターの思いは感じるところがあった。絶対に取りたいと思っていた」と、喜ぶ浦和サポーターの姿が何よりもうれしかった。
(取材・文 西山紘平)
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