人生を道づくりにかけた
渡辺組創業者・渡辺忠治
「人道」も「道徳」も「道」である。「道造りは人の踏み行うべき道を造ることである」。この言葉を信条に、道路舗装一筋に88年の人生を歩んだ渡辺組の創業者、渡辺忠治。
忠治は1890(明治23)年、福島県田村郡三春町に、父・忠吉、母・なつの次男として生まれた。20歳になると上京して、攻玉社工学校(現 攻玉社中学校・高等学校)に学び、1914(大正3)年に同校を卒業すると、大阪の合資会社大林組(現・株式会社大林組)に入社した。そして1917(大正6)年に独立するもうまくいかず、その後再度上京して1921(大正10)年、東京市の技手となった。