【本音を暴露】ディーラー新車営業マンが仕事中に考えている5つのこと

【本音を暴露】ディーラー新車営業マンが仕事中に考えている5つのこと

営業

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こんにちは、わたなべです。

僕は新卒から新車ディーラーに就職し、9年勤務した後に退職しました。在職中もそうですし、辞めてからもそうだったのですが、新車営業という仕事について聞かれることがそこそこ多かった気がします。

例えば、「ノルマあるの?」とか、「1ヶ月に何台くらい売れるもんなの?」とか、「どうやって顧客を見つけてきてるのか?」とかですね。こういう質問に全部回答するのですが、みなさん口を揃えて言うことが「すごいね」というものでした。

ちなみに、僕が在籍していた会社では、ベテランのノルマが月に4〜5台くらいでしたが、実際には達成できないことが多くて1〜3台が多かったです。また、顧客を見つけてくるパターンとしては、既存顧客の代替えが最も多く、次に来店ユーザー、次に既存客の家族や知人の紹介、その次に自身の人脈の順です。

こういう話って営業職に染まってしまうと、全部普通のことなんですが、ユーザー目線だと新鮮に映るものですよね。

そこで今回は、こうした生々しい話題を盛り込みつつ、ディーラーの新車営業マンが仕事中に何を考えているのかについてご紹介していきます。

特に以下の方の役に立てるよう、記事を作成しています。

  • 新車営業マンが仕事中に考えている本音について知りたい方
  • キツい思いをして辞めたいと思ったことはないのか知りたい方
  • ディーラーを離れてみて何か思うことはあるのか知りたい方
  • ディーラー新車営業マンが仕事中に考えている5つのこと
  • 世の中の営業マンの8割は辞めたいと思いながら働いている
  • ディーラーを離れて6年になる僕が今思うこと
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ディーラー新車営業マンが仕事中に考えている5つのこと

早速ですが、新車営業マンが勤務時間中に考えがちなことについて挙げていきます。

  • 今週末の展示会の予定どうしよう
  • 今月の保険とJAFどうしよう
  • 見積りの提案先なんてもうないんだけど
  • メーカーは海外でも売れるからいいよなぁ
  • 今日どこでサボろうかなぁ

あくまで僕個人の意見ではありますが、かなり多くの営業マンにも当てはまっているはずです。では一つずつ解説していきます。

今週末の展示会の予定どうしよう

まずは、『今週末の展示会の予定どうしよう』なのですが、これを説明する前に、ディーラー特有のスケジュール感からご紹介した方がいいでしょうね。

新車営業マンの1週間のルーティーン

上の図は、新車営業マンの1週間の動きをイメージしたものです。僕のいた会社は月曜定休だったので、月曜日を休みにしています。

平日の営業活動で週末にアポイントを取り、土日で新車の成約を狙うというのが基本的な動き方です。今はあまりやっていませんが、昔は土日に特別なイベントをやることが多かったそうです。展示会というのはこの頃の名残で、週末の顧客の呼び込みのことを指しています。

僕のいた会社は訪問型を推奨しているディーラーで、営業マンは事務所にいないで外で顧客を捕まえてこいと言われていたので、こうしたルーティーンになっています。

販売会社によっては、既存顧客や見込み客に店舗に来てもらう来店型のところもあるでしょうけど、土日祝日にたくさんの受注を目指している点では共通しています。ですので、新車営業マンは常に土日の受注予定を探すことに追われているわけです。

ただ、平日に4日間回ったからといって、当然そうそう新車なんて売れません。毎週見込み客に提案し続けてきた7〜8年とか勤務している中堅社員でも、毎週コンスタントに受注を取るのは至難の業ですから。

受注が取れない時はどうなるのか

新車の注文が入らなかった当日はと言うと、意外と店長からの詰めはありません。店長も、「この程度の話だと注文までは繋がらないだろうな」と察しがついていたからです。

ただ翌日からの圧力が強まるのは間違いありません。そして、次の土日も受注ゼロだったり、まして1ヶ月ゼロだったりすると、新人ならまだしもベテランになると絶対に許されません。やがて毎日のように説教されたり、行動を監視されたりするようになります。

ただこの辺りは、あまり詰め過ぎてしまうと病気になって辞められてしまったり、労基にかけこまれたりしてしまうので、最近はホワイト化してきているとは思います。

今月の保険とJAFどうしよう

僕の勤めていた会社では、自動車保険とJAFを月1件ずつ獲得することがノルマでした。ですので、前述の新車同様、獲得見込みがない時は気が気ではありません。

ただ、自動車保険には満期があるので、いつアプローチするか計算できますし、JAFも契約書を先にもらっておいて、月を跨いで本社に提出するみたいなことができるので、新車よりはコントロールしやすいものではあります。

そのために、営業マンは日々情報収集をして、いつ頃に誰が加入してくれそうかリサーチを繰り返しています。

保険やJAFが獲得できない時はどうなるのか

保険やJAFの見込み客を取れない時は、店長から圧力はかかります。が、すぐに詰められることはありませんし、新車ほど強いプレッシャーでもありません。その代わり、顧客に売れないなら自分で入れと言われます。

新車と違って単価が安いものですからね。まして僕のいた会社では、保険契約は生命保険でも1件にカウントしてくれるというルールがありました。ですので、月に1,000円くらいの掛け捨て保険であっても、1ヶ月の猶予をお金で買えてしまう状況でした。

これって自爆営業では?と思われる方も多いかもしれません。そうです、自爆営業です。絶対にやらない方がいいことではありますが、早くノルマから逃れたいとなれば、結構多くの営業マンがやってしまうのが実態です。

■参考記事>>自動車ディーラーで自爆営業なんて本当にあるのか?【結論:あります】

ただここも、少しホワイト化してきているとは思います。理由は前述の通り。あまり厳しくしすぎると、短期的にはお店のノルマはクリアできますが、長期的に見ると会社に良いことはありません。時代背景もありますし。

見積りの提案先なんてもうないんだけど

ベテランになればなるほど思うのが、「見積りの提案先なんてねぇよ…」です。

営業マンにとって、新車の販売促進先が全くないというのが一番キツいです。売るのが仕事です。でも、相手がいなければずっと売れないままなので。

まだ、先輩からの顧客の引き継ぎがある新人の頃とか、ベテランになってからも販売会社の重役から法人を任されたりとか、入札案件が立て続けに何件も入っているとか、自分の動き次第で新車の売り先が見つかるかもしれない状態ならいいのです。

ただ毎日毎日営業に出ることを何年もやっていると、だんだん同じ顧客に提案しがちになります。提案される方もそうそう生活の変化もないので、結果的に売れない人に提案し続けるので注文も取れないというスパイラルに。

でもこれしょうがないのです。店長からは、「今日の提案先は?」と日々言われますから。営業マンとしては何かしら出さないといけないのです。

店長も営業マンが提案先を増やすために何をしたらいいかわかってない

少し余談ですが、『今日の促進予定』を出せと言っている店長自身も、その営業マンがどうしたら提案先を増やせるかわかってません。昔は新型車がたくさん出て、お店で待っていれば売れるような時代。30年くらい前のそんな時に営業マンになった人が、今の時代に店長になってマネージメントしています。

ですので、少し売り方を工夫しないとなかなか集客できない時代に、どうしたら既存顧客を増やせるのか知らないのです。

これでは営業マン自身もそうですし、ディーラー自体が成長しませんから、僕は闇深いポイントだと思っています。この辺りは以下の記事で細かく述べていますので、合わせてどうぞ。

■参考記事>>【ディーラーの実態】自動車販売会社がブラック企業である5つの理由

メーカーは海外でも売れるからいいよなぁ

ディーラーは店舗所在地の市内周辺とか、どれだけ広くても県内くらいが商圏ですが、メーカーは世界中が商圏です。ディーラーは日本国内で販売されている車種しか売れませんが、メーカーは海外専売モデルも用意していて商品のラインナップが充実しています(というように国内の営業マンからは見えます)。

ですので、いち販売会社の営業マンからすると、メーカーは海外でも売れるからいいよなぁ…と思ってしまうものです。ただ相手にしているフィールドが違い過ぎますし、そもそも採用時点で違うルートなので、比較しても何の意味もないんですけどね。

こういうことって、自分が売れてない時に考えるものです。今だったら、そんなこと考えてる前にどうしたら集客力を強化できるか考えろって、昔の自分に言いたくなりますが。

ただ、役員を含めディーラー社員の全員が思っていたことであるはずです(たぶん)。

よくディーラーの本社にメーカーの地域統括みたいな人が来てましたけど、余裕がありますよね。ディーラーは売らないと潰るという危機感が常にありますが、メーカーが潰れる可能性は低いので。

そういうの見てると、「お前も泥臭い営業やってみろよ」と思うのが本音です。

今日どこでサボろうかなぁ

いろいろネガティブな思考を紹介してきましたが、結局一日のどこかで「今日どこでサボろうかなぁ」となります。で、実際結構な時間、車の中で昼寝したり動画見たりして時間を潰します。

当日の提案先を店長に提出して、見積り書とか形だけ用意して営業に出てしまえば、後は自分の自由時間です。何もアポが無ければ、1日の訪問数の新記録を狙いに行こうが、パチンコ屋に行こうが、そこは自分の意思次第。

売れれば正義な業界です。ノルマがクリアできてしまえば、本当に何も言われません。というか、あんなに圧力をかけてきた店長がめっちゃ優しく話しかけてきたりします。

もちろんですが、ずっとサボり続けて売れ続ける人はいません。朝からどこでサボろうか考えている時点で先がない営業マンなのですが、こんな感じで働き続けている人が大半だろうなと思います。

世の中の営業マンの8割は辞めたいと思いながら働いている

世の中の新車営業マンたちの8割は、常に辞めたいと思っているんじゃないかと僕は考えています。何でこんなことを言えるかというと、楽しそうに働いている人とほとんど会ったことがないからです。

楽しくて働いている派とそうでない派の比率は2:8くらいというのが僕の体感です。売れないと怒られますが、普通の人は売れない時期の方が多いですから当たり前の話なのですが。

こうなると、楽しくなければ辞めれば良いじゃんと思うのですが、惰性で会社に居続ける人は結構多いです。常に上司のプレッシャー下に置かれていても、長くやっていると意外と慣れてくるんですよね。

結果として、売れてない時期でも、店長に対してスルースキルを発揮しつつマイペースに活動して、クビにならない程度の数字を残し続ける営業マンが大量発生している、例えるとそんな事態になっています。

1年で辞めようと思っていた僕が9年間勤務できた理由

例に漏れず、僕も1年で辞めようと思っていました。もっと言うと、厳密には入社した年内にはと決めていました。

最初こそビギナーズラックで結構車が売れたのですが、その後4ヶ月連続で受注がないというのが続いたからですね。完全に自信を失ってましたし、どうせ自分には向いてないと毎日思っていました。

ただ、そんな自分でも9年間継続することができました。その理由としてはシンプルで、単純にラッキーだったからです。詳細は昔書いた以下の記事に。

■関連記事>>ダメ営業マンが全国表彰を受けるまでの軌跡【たった1つの武器でも戦える】

ただ、ダイジェストを記載すると以下の通りです。

  • いつまでに売れなかったら辞める、みたいに辞める時期を区切っていた
  • ラッキーで自分から買ってくれる人が現れた
  • でもこれはたまたまだから、次の3ヶ月で売れなかったらやめようと決めていた
  • その3ヶ月で6台受注、じゃあ辞めなくていいかとなった

僕は本当に辞める気だったのですが、どうせ辞めるなら最後くらい本気でやってやるぜと思っていました。結果的に、押し売りを繰り返すことになったのですが、幸いにもそれに反応して買ってくれる人が増えた感じです。ありがたや。

ディーラーを離れて6年になる僕が今思うこと

今この記事を書いている時点で、自動車ディーラー勤務を離れて6年半になりますが、9年間の勤務経験について今思うことを挙げると以下の通りです。

  • 鍛えられたことで身についたことがたくさんある
  • 給与面で割に合う仕事ではない
  • もう一度やりたいかと言われると絶対にやりたくない

少しづつ補足します。

鍛えられたことで身についたことがたくさんある

厳しい環境にいたおかげで身についたと思うことについては以下の通り。

  • 正解がない中での創意工夫
  • 逆境に抗う精神力
  • 理不尽な環境でも続けられる忍耐力

最初は顧客がゼロですが、営業マンになったその月からノルマを求められます。しかも、どうやって売るかなんて誰も教えてくれません。上司に聞いても「そんなもんねぇよ」とか「自分で考えろ」と言われます。

これ、新卒だった自分はヤバいところに来てしまったと思っていたのですが、自営業になった今の自分からすると、そんなの当たり前だと思っています。むしろ2〜3ヶ月受注ゼロでも、ある程度の給料を会社が振り込んでくれるんだから最高かよ、くらいに感じます。

こんな感覚になれているのも、ひとえに上司の皆様方が若い頃の僕をぶっ飛ばし続けてくれたからです。ちょっとパワハラ教育的指導が過ぎてたんじゃないかとも思いますが、総じて感謝しています。

給与面で割に合う仕事ではない

売れ続ければ稼げる仕事ではあるのですが、売れる存在になるまでには時間がかかりますし、誰でもやっていける仕事でない(再現性が低い)ことから、報酬面で割に合うかと言われると結構微妙です。

別記事で細かく書いているのですが、ディーラー営業マンのマージンは軽自動車1台売っても1,000円とか、ボディコーティングを付けてもらっても3,000円とかです。

■参考記事>>【薄給】自動車ディーラー営業マンが新車1台売ると歩合は1000円

そのため高給を目指すためには、自分と長く付き合ってくれる顧客を増やしつつ、1回の取引の単価を上げていくことが求めらます。一発大きいのを当てると言うより、小さい利益をどんどん積み上げていくみたいな感覚です。

会社にいた当時は思いませんでしたが、昔の給与明細を見てると、頑張りの割に給料安かったなって思いますよね。

■参考記事>>【給与明細公開】自動車ディーラー営業マンの手取り額は20万円程度

もう一度やりたいかと言われると絶対にやりたくない

もう一度ディーラーで働きたいかと言うと、絶対にやりたくないです。仮に給料が倍でもやらないですね。今だに車が売れない夢を見ますし、ちょっと距離を置きたい場所ではあります。

ただ、社会常識が全くなかった自分が少しはまともになったかと思いますし、交渉力が身についたとも思うので、会社に入って良かったと思っています。

自動車営業は、自分で顧客を見つけてきてセールスして、アフターフォローをしながら次の顧客を狙いにいく仕事です。ビジネスで必要な要素が全部詰まっているのは確かなので、修行したい人にはもってこいの環境でしょう。

ただ残念ながら、上司のプレッシャーにやられる可能性があるので、無理に頑張り過ぎないことと、僕のようにどこまで続けけるのか期限を区切ったりしながら勤務するのがいいかなと思います。

ということで、今回は自動車営業マンの頭の中を文字に起こしてみました。私見を多分に含むので、全てを鵜呑みにして欲しくないと思っています。あくまで参考意見の一つとして捉えていただけたら幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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