力なき正義は無能なり
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- 作者: 雷句誠
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2008/06/18
- メディア: コミック
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http://blog.mayutan.com/archives/51397618.html
こういう、漫画家と編集者のトラブルといって思い出すのは、梶原一騎が講談社の編集者への傷害事件で逮捕された件ですね。
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- 作者: 斎藤貴男
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2005/08/03
- メディア: 文庫
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今回、雷句誠に名指しでこき下ろされている編集者は、橋口たかしの作品に同名キャラが出ているそうですが、こういう風に実在の人物にちなんだキャラを出すと、後でその関係に変化が出たときに困ることになりますね。
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- 作者: 島本和彦
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2004/07/16
- メディア: コミック
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島本和彦の『吼えろペン』でも、人気若手俳優の自伝を漫画化するものの、その俳優が不祥事を起こしてお蔵入りになるというネタがあり、「実在の人物ってのは怖いなぁ…」と炎尾燃も嘆息していたものでした。そういえば、この漫画には原稿紛失ネタや編集者との確執ネタもあるので、今後さらに注目されること必至ですね。
また、この件に関して竹熊健太郎氏も発言していますが。
http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2008/06/post_4da3.html
この人も、漫画に登場することの多い人物で、とくに学生時代からの友人である桜玉吉がアフタヌーンに連載した『なぁゲームをやろうじゃないか!』では、当時結婚したばかりだった竹熊氏と奥さんがラブラブで登場してくるので、今となってはただただ痛いです。
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なぁゲームをやろうじゃないか!! 2 (アフタヌーンKCデラックス)
- 作者: 桜玉吉
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2001/07
- メディア: コミック
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梶原一騎も実在の人物を出すことの多い人で、その描き方にはかなり問題があると思われるのですが、中でもすごかったのが、『四角いジャングル』のミスターX。
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アントニオ猪木との対決に向け、燃えるウイリー・ウイリアムスの前に現れた謎の覆面黒人空手家。彼はミスターXと名乗り、ウイリーや猪木を挑発してきます。
そして、走ってくる自動車を飛び越えたり、極真会館のNY支部に道場破りをしかけたりとその強さを存分にアピールし、メディアミックス戦略に乗った純真な少年ファンの期待を高めた上で、ついに実際に来日し、アントニオ猪木と対戦しました。
ところが、これが空手家とは名ばかりの単なる太った大男。
まったく空手の動きができず、試合巧者の猪木でもどうすることもできず、あっさりと逆十字に極めてしまいました。
この羊頭狗肉に対し、梶原一騎はなんと「偽物説」を持ち出してきます。
本物のXは、あまりに極真空手を挑発しすぎたため、高弟の大山茂や芦原英幸が怒り、制裁されて来日不可能になった、という驚天動地のアングルです。芦原が得意の手裏剣を持ってニューヨークへ向かったという情報もある、などと書いてありますが、これは完全に極真会館を非合法組織と位置づけるものだったんではないでしょうか。
ちなみに、芦原英幸は実際に手裏剣の名手として知られ、家庭でも手裏剣が飛んでいたそうです。
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- 作者: 芦原英典,小島一志
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2008/03
- メディア: 単行本
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実はこの本にも問題があり、芦原の息子である英典氏へのインタビュー形式でありながら、著者の小島一志氏による文章が、あたかも英典氏が語ったかのように書かれているとしてトラブルになりました。重版は無理そうなので、お買い上げはお早めに。
この件も感情的にもつれ、小島氏は「お互い武道家同士なら、果し合いで決着をつけよう」とノールールでのデスマッチを要求しているのですが、芦原会館からの返答はないそうです。
http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2008/06/post_4da3.html
雷句誠の場合は、暴力で解決しようとはしないだけ、正常な社会人といえますね。