聖バレンタイン・デーの惨劇
お菓子屋さんで、手作り用のクーベルチュール・チョコを見かけました。
このチョコ、初めて名前を聞いたときは思わずポル・ポト政権下における秘密警察を思い出しましたね。*1
世間ではチョコレートのやりとりがなされる日だそうですが、わたしにとりましてはバレンタインといえば「スカーフェイス」の異名で知られた暗黒街の顔役、アル・カポネです。
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で、カポネが生涯に手がけた450件とも言われる殺人事件のうちでも特に悪名高いのが、1929年2月14日にシカゴで行われた「聖バレンタイン・デーの惨劇」です。
禁酒法下のアメリカでは、密造酒ともぐり酒場からあがる莫大な利益をめぐってギャングたちが争いを繰り広げていました。特にシカゴでは、南部を縄張りとするカポネ一味と、北部を縄張りとするバッグズ・モラン一味とが血で血を洗う抗争を展開していたのです。
前年の1928年、カポネの親友でシカゴ・マフィア会長のアントニオ・ロムバルドが殺害されました。その報復として、モラン一味を一気に虐殺する作戦が練られます。総指揮はカポネお気に入りの殺し屋ジャック・マクガーン。
マクガーンは、偽の密造酒取り引きを持ちかけてモラン一味をおびき出すと、そこに警官に化けた実行部隊を送り込みます。7人のギャングをホールドアップさせ壁ぎわに後ろ向きに立たせると、隠し持ったサブマシンガンで十字掃射。血の海となった現場から、偽のパトカーに乗って悠々と現場を去りました。
親分のバッグズ・モラン本人は、現場へ到着するのが数分遅れたために難を逃れました。
この事件は全米に衝撃を与え、警察は躍起になって捜査しました。実行犯2人が逮捕されましたが、5万ドルの保釈金をカポネが積んで釈放。彼らは、後にカポネを裏切って暗殺計画を立てて発覚、カポネの宴会の余興としてバットで撲殺されます。
カポネは、3年後の1932年に脱税で逮捕、刑期を終えて出所するころには若い頃に感染した梅毒が進行して脳を侵され*2、1947年、失意のままにこの世を去ります。
そして、20数年の時を経て、「GOD悪人軍団」の一員、怪人アリカポネとして甦り、仮面ライダーX・神敬介の前に立ちはだかるわけです。
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「仮面ライダーX」では、番組前半ではギリシャ神話をモチーフとした怪人を登場させますが、GOD秘密警察隊長・アポロガイストがXライダーに敗れて以降はリニューアル、歴史上悪名高い人物+動物という凄まじいコンセプトで「ムカデヨウキヒ」「カブト虫ルパン」「クモナポレオン」、そしてわたしのお気に入りである「ヒトデヒットラー」を生み出します。ヒットラーの顔をした怪人がXキックで爆死するシーンは、イスラエル国民感涙必至でしょう。
ちなみに、このDVD解説は間違っています。Xライダーにマーキュリー回路を組み込むのは、仮面ライダー2号ではなく、仮面ライダーV3・風見史郎です。