SHELTER
シェルター
Feature70,000㎡以上の保護犬の収容用地には、犬舎施設やドッグラン、診療所、老犬用施設などを完備しています
CARE
ケア体制
Feature犬を安全に管理するための体制があります
シェルターは犬を安全に管理できるように、充実した施設に加え、医療体制や人員体制など、様々なシステムを整えています。
治療や避妊手術などをおこない、動物たちの心身のケアを施しながら、行政や医療機関と連携し、様々な活動・業務をおこなっています。
Q&A
よくあるご質問
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なぜ犬の殺処分ゼロの活動を行うのですか
犬・猫の殺処分数は、年々減少傾向にはありますが、2022年度も全国で1万4457頭の犬猫が殺処分されており、大きな社会問題となっています。ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)が犬の保護・譲渡活動を主軸として運営する「ピースワンコ・ジャパン」事業の目的は、人間の身勝手によって生み出される犬・猫の殺処分をなくし、動物と人の真の共生を実現することです。災害支援の「仲間」でもある犬が殺処分される状況を、これまで培ったネットワークや社会変革の経験を生かし、行政機関とも連携して変えたいという強い思いから、ピースワンコ事業をスタートさせました。
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どうやって殺処分ゼロを実現するのですか
私たちの活動の全体像は、「ピースワンコ・ジャパンとは」でもご紹介していますが、
(1)動物愛護センター等からの保護
(2)飼育活動(保護施設運営、獣医師等による健康管理、ドックトレーナーによる譲渡に向けたトレーニング等)
(3)譲渡活動(譲渡センター運営、新たな里親探し等)
(4)教育・啓発活動(出張授業や企業・学生などの体験学習、ピースワンコPRODOGスクールの運営、保護犬飼い主研修、各方面への提言や情報発信など)
(5)災害救助犬やセラピー犬などの育成
(6)地域再生事業(西日本最大級のドッグランの運営など)を行うことで、殺処分ゼロの実現に包括的に取り組んでいます。
私たちはまず、2011年度に全国でワースト1位の犬猫の殺処分数となった広島県において、動物愛護センターに持ち込まれる犬のうち、愛護センターの獣医師の診断でもう助からないと判断され、安楽死させられたり、愛護センター内で病死してしまったりした犬を除く殺処分対象の犬を引き取っています。2016年4月以降、広島県動物愛護センターではいわゆるガス室を使った犬の殺処分は行われておらず、私たちも愛護センター側に対し、殺処分する前に必ず私たちに連絡するように依頼しています。私たちの殺処分ゼロの活動は、無差別に近い形で殺処分が行われていた状況から、動物愛護センターなどの協力を得て、「生きる可能性のあるすべての命を救う」ことを目指しています。あわせて全国各地に譲渡センターを設ける等の取り組みを通じて、最適な里親とのマッチングにも取り組んでいます。 この活動には、広大な保護施設の確保と、飼養のための資金や人材の確保、および里親探しのための体制を構築することが必要です。同時に、そもそも犬猫を捨てる人が減るように啓発すること、意識の高い飼い主を増やすことが必要です。動物愛護センターに持ち込まれる犬や猫を救うことはもちろん大切なことですが、そもそも年に約83万頭も販売されている犬や猫が、安易に飼われ、安易に捨てられるという状況自体を改善することも大切です。私たちは、こうしたことに包括的に取り組んでまいります。
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犬たちが暮らすシェルターはどんなところですか
70,000㎡以上の保護犬の収容用地を確保しており、約5,300㎡の庭付き犬舎施設や10,000㎡以上のドッグランがあり今後もさらに増設予定です。犬たちは駆け回ることができる広いドッグランや、1~3部屋ごとに仕切られた庭で遊んでいます。全犬舎にエアコンが完備されています。
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避妊去勢手術はしていますか
幼犬、老犬、病気や障害をもった犬など不妊手術が適当ではないと考えられるケースを除く大半の犬が、避妊・去勢を済ませています。現在はシェルター内でも不妊手術ができる体制を整え、新たに保護された犬に対しても順次、施術を進めています。
「犬の避妊去勢手術について」詳しくはこちらをご覧ください。 -
安全管理・脱走防止策はしていますか
脱走を防ぐための柵やフェンスを設置し、さらに金網で覆っています。また、犬が地面を掘り返して脱走しないように、隙間がないかを日々チェックしています。各部屋の鍵は閉め忘れがないように、毎日の犬舎業務の最後にダブルチェックをおこなっています。また、部屋の扉の外にもう一つネットで覆った扉があり、脱走防止に努めています。各犬舎には監視カメラを数カ所ずつ設置しており、常時モニタリングできるようになっています。
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里親が見つからない犬はどうなるのですか
私たちが保護する犬の多くは野犬です。とても臆病な犬、攻撃的な犬もいます。また、障害犬や持病のある犬、飼育放棄された老犬も一定数います。しかしこのような犬たちもピースワンコでは最期まで犬生を全うさせます。
同時にトレーニングを重ね人間に慣れさせたり、シェルター内の診療所や提携する動物病院で治療を受けさせたりし、出来る限り家族が見つかるよう努力をしています。
高額医療費がかかる犬については、ワンだふるファミリーという制度で「家族」として支えていただき、1頭も見捨てない仕組みを作っています。 -
保護犬に会うにはどこに行けば良いですか
全国に8カ所の譲渡センターがあり、保護犬と里親さんとの出会いの場を提供しています。
お近くに譲渡センターがない、または意中の犬がいない場合も、スタッフからご提案させていただいた後、オンラインで犬とのお見合いをしていただき、その後速やかに対面できる仕組みを作っています。 -
ワンコたちは健康ですか
毎月2回、広島県動物愛護センターのほか、広島市、呉市、福山市の愛護センターからも殺処分対象の犬を引き取っています。引き取った犬は、シェルター内の検疫施設に健康管理のため数週間滞在させ、問題がなければ各シェルターへ移動します。検疫施設では、フィラリア検査や混合ワクチンの接種をし、マイクロチップを埋め込みます。
また、生後3カ月以上の犬については、保護して3週間以内に狂犬病予防接種を行い、自治体へ登録します。検疫シェルターでは、週3日の獣医師の往診のほか、治療の必要な犬を週に2、3回福山市内の動物病院へ搬送しています。診療所は仙養シェルターとスコラシェルターの2カ所にあり、3名の獣医師が交代で診察、治療をおこなっています。
また、全ての犬に1頭1頭カルテを作成し、ワクチン、予防接種や病歴、投薬歴などの情報を記載しています。 -
犬同士で喧嘩しないですか
それぞれの犬の性格や犬同士の相性を見ながら部屋割りを決め、必要に応じて移動させています。頭数の多いシェルターでは、犬同士の喧嘩を防ぐため、スタッフの目が届かない夜間は、部屋の中で必要に応じてケージで個別に管理しています。
食事の量を多めにし、夜間、部屋から続く庭に出られるようにするなど、犬になるべくストレスがかからないように工夫を重ねています。 -
会計はどのように行われていますか
認定NPO法人であるピースウィンズ・ジャパンは、すべての収入・支出について適正に管理・記録し、NPO会計基準に詳しい公認会計士の指導を受けて会計報告を作成し、外部監査も受けております。
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犬1頭でどのくらいの費用がかかっていますか
フィラリア検査、ワクチン、ノミダニ予防薬、マイクロチップや血液検査など、基本的な処置費用だけで約72,000円がかかります。
その他にフード代や人件費、シェルター維持費、広告啓発費などで、一頭あたり年間約36万円の費用がかかります。 -
活動の財源はどうなっていますか?
ふるさと納税を通じ、これまで延べ10万人以上の方にご支援をいただき、月々の引き落としによる継続的なご寄付(ワンだふるサポーターなど)をしてくださっている方が3万3000人ほどおられます。その他のご寄付や、様々な物品(消耗品など)のご寄付をいただくこともあります。そうした方々のご支援を主な財源として活動しております。
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ピースワンコではどんな人が働いてますか
動物福祉に関心のある人たちが全国から集まり、現在約100名以上のの正職員、パート職員が保護犬事業に関わっています。犬の飼育やトレーニングに直接携わるスタッフだけでなく、施設の清掃や修繕、労務管理、経理、総務、広報など様々な分野の担当者がいます。また、常勤・非常勤の獣医師が計5名が犬たちの診察、治療を行っています。
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ピースワンコの現状、法令順守はどうなっていますか
私たちは現在も、犬舎の増設、スタッフの増員など、飼育環境をよりよくするための取り組みを続けています。また、2020年以降は犬の譲渡数が保護数を上回る傾向が続き、飼育頭数は減少に転じました。それらが相まって、犬舎環境もより理想的な状態に近づきつつあります。 今後も、日本で最も多い犬の命を預かる立場として、法令順守の徹底に努めるとともに、組織体制のさらなる強化と飼育環境の改善に向けて不断の努力を続けます。
「現状、法令順守について」詳しくはこちらをご覧ください。