VMware NSX Advanced Load Balancer(NSX ALB、旧 Avi)を、Ansible で操作してみます。今回は Ansible で NSX ALB Controller の初期設定を進めていきます。
前回はこちら。
今回の内容はこちら
- 0. 作業範囲
- 1. 初期設定
- 2. Cloud の設定(Default-Cloud)
- 3. Network の設定
- 4. Service Engine Group の設定(Default-Group)
0. 作業範囲
今回の操作対象にする NSX ALB Controller は、下記の投稿での設定(Part-01 のみ)をすませた状態にしてあります。
そしてこの投稿では、下記の投稿での手動設定を、Ansible の Playbook に置き換えて実施してみます。
Ansible の Playbook は、おおまかに前回の Web UI 設定での手順にあわせて分割しています。そして、Playbook 以外の Ansible 関連ファイルは(下記)前回と同じものを利用します。
- ansible.cfg
- inventory.ini
- creds.yml
creds.yml には、NSX ALB Controller への接続情報を記載しています。
1. 初期設定
ここでは、おもに次の設定をします。
- WELCOME ADMIN ウィザードでの設定
- ライセンス Tier の設定変更
1-1. Playbook の用意
下記のような Playbook を作成しておきます。
setup-01-01_avi_system_config.yml
- Web UI の「WELCOME ADMIN」ウィザードのうち、バックアップ設定を除いたものを定義しています。
- 「WELCOME ADMIN」では入力欄がない、NTP サーバ アドレスも設定しています。
- 「WELCOME ADMIN」完了後に Web UI から設定する、Enterprise Edition へのライセンス Tier 設定変更もこの Playbook(avi_systemconfiguration モジュール)に含まれます。
setup-01-02_avi_backup_config.yml
- Web UI の「WELCOME ADMIN」ウィザードのうち、バックアップ設定(おもに backup_passphrase)を定義しています。
1-1. Playbook の実行
ansible-playbook コマンドで、順番に Playbook を実行していきます。
$ ansible-playbook setup-01-01_avi_system_config.yml $ ansible-playbook setup-01-02_avi_backup_config.yml
2. Cloud の設定(Default-Cloud)
Default-Cloud を、vCenter Server と連携する設定に変更します。
- vCenter Server への接続情報
- 管理ネットワーク(ポートグループ)の指定
2-1. Playbook の用意
下記のような Playbook を作成しておきます。
setup-02_avi_cloud.yml
この時点では「management_network: "/api/vimgrnwruntime?name=dvpg-0010-mgmt"」による管理ネットワークの指定がまだ機能しないため、Network 設定を実施したうえで、この Playbook も再実行します。
2-2. Playbook の実行
ansible-playbook コマンドで、Playbook を実行します。
$ ansible-playbook setup-02_avi_cloud.yml
3. Network の設定
ここでは、下記の 3つのネットワークを設定します。
- 管理ネットワーク
- VIP ネットワーク
- バックエンド ネットワーク
3-1. Playbook の用意
下記のような Playbook を作成しておきます。
setup-03_avi_network.yml
3-2. Playbook の実行
ansible-playbook コマンドで Playbook を実行します。
$ ansible-playbook setup-03_avi_network.yml
さらに、管理ネットワーク(dvpg-0010-mgmt)の設定を調整したので、前手順で実行した Default-Cloud(の管理ネットワーク)を設定する Playbook を再実行しておきます。
$ ansible-playbook setup-02_avi_cloud.yml
4. Service Engine Group の設定(Default-Group)
4-1. Playbook の用意
下記のような Playbook を作成しておきます。
setup-04_avi_segroup.yml
4-2. Playbook の実行
ansible-playbook コマンドで Playbook を実行します。
$ ansible-playbook setup-04_avi_segroup.yml
これで、Virtual Service を作成する準備ができました。
つづく。