企業は「人」がすべて
彼らはなくてはならない
我が社の大事な戦力です
東北で土木を主軸に展開している株式会社岩手マイタック。毎年約10名のフィリピン人を採用し、その定着率は98%を誇ります。そんな同社代表の橋本さん、そして現場で活躍するフィリピン人3名の声を紹介します。 (2022年1月19日取材)
企業プロフィール
所 在 地: | 岩手県盛岡市北飯岡2丁目4番1号 |
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事業内容: | 土木事業/ソーラー事業/アグリ事業 |
従業員数: | 197名 (内:特定技能14名 建設就労12名 技能実習生22名 すべてフィリピン人) |
Website: | https://www.i-mitac.com |
初期導入: | 宿舎の確保(従業員宿舎を活用) 宿舎Wi-Fi環境の整備 通訳の採用 など |
給与イメージ
- 特定技能(総支給額)
〜25万円
賞与:7月と12月、年2回支給 - 技能実習(総支給額)
~18万円
賞与:7月と12月、年2回支給
受入企業 Interview
代表取締役社長
橋本 正彥 氏
受入れを決めた理由は?
東日本大震災がひとつのきっかけになっています。震災では社員や私自身の実家も被災して、これは他人事ではないと、物資の供給や、仮設トイレや風呂の設置などに奔走したのを覚えています。その後も、被災地で瓦礫の撤去や道路の修復などを行うなか、ネックとなったのが人材不足です。それを補うために2015年から受入れをスタートしました。
受け入れて良かった点は?
フィリピンはキリスト教徒が多く、週末には礼拝に付き添うなどの対応をしておりましたが、生活に慣れてくると彼ら自身が次の代の面倒を見てくれるようになり、仕事の面でも率先して教育してくれます。企業は「人」がすべて。今では欠かせない大きな戦力ですね。
受入れ後の工夫や、気をつけていることは?
すべての従業員が平等であることを基本理念に掲げ、基本的には日本人と同じ待遇にしています。だからこそ、彼らも良い仕事をしようとがんばり、それによって事故もなく生産性が上がるのです。実際、彼らは本当にまじめに働いてくれますし、チームワークも良好になっています。また、2021年に受入れ後の訓練施設として、東北国際教育センター「Ciet – シエット」を設立しました。ここから、より良い人材を育てることに力を入れていきたいです。
導入予定の企業へメッセージをください。
彼らは母国から日本へ働きにきているのですが、それでも日本に対して、そして会社に対して愛着を持ってくれています。東日本大震災以降も、地震や自然災害が多発しています。そうしたなかで人材が必要な時に彼らがいることはとても心強く、今後地域を守ってくれる存在にもなると信じています。
現場で働くみなさんの声
日本での仕事や生活、またこれからの目標について、特定技能1号のイベさん、ルンバウアさん、ディラディアさんの3名にお話を伺いました。
イベさん
仕事仲間として迎え入れてくれた会社のために技術力を高めたい!
フィリピンにいる子どもたちを大学まで行かせたいと、日本でがんばっているイベさん。来日してまず感動したのは、会社の待遇だったそうです。「すべて公平に扱ってくれるだけでなく、日本人と同じように一人の仕事仲間として迎え入れてくれたのが、何よりもうれしかった。だからこそ、私も会社の一員として恥ずかしくないように、もっと技術力を高めたいんです」。
ルンバウアさん
信頼が力になる!心の支えは、 社長たちの言葉でした
ルンバウアさんが日本に来てまず感じたのが、言葉の壁でした。「意志の疎通がうまくいかず、数カ月は苦労しました」。そんななか、支えになったのが社長や上司からの言葉だったそうです。「仕事が終わると『よくがんばったね、ありがとう』と言ってくれます。信頼を感じるからこそがんばれる。今はもっと重機をうまく使えるようになって、会社の力になりたいですね」。
ディラディアさん
日本で複数の重機の資格を取得、さらに腕を磨いて、夢は特定技能2号!
フィリピン以外の国で、働いた経験を持っているのがディラディアさんです。日本で働いたことによって、自身の技術がさらにアップしたとか。「この会社で働いてから、いろんな重機の資格を取得しました。おかげで複数の重機を使った作業ができるようになり、技術も格段に上がったと実感しています」。さらに腕を磨いて、特定技能2号になるのが目標だそうです。