多くのミュージシャンが愛用しているペダルチューナー。
気になっているけれど、人気モデルや選び方が分からないので購入に踏み切れないという人も多いのではないでしょうか?
この記事のもくじ
ペダルチューナーとは何?
ペダルチューナーとは、その名の通りペダル型のチューナーです。
コンパクトエフェクター、ミニエフェクターと同じサイズ感のもので、足で踏んでON/OFFを切り替えます。
スタジオ練習やライブでの利用に特化した性能・仕様になっているのも特徴の1つ。
エフェクターボードにも手軽に組み込めるため、主にスタジオでの演奏やライブをよくやる人から熱い支持を集めていますよ。
ステージ上やスタジオで快適に使える、機能性に優れたチューナーが欲しいなら要チェックのアイテムです。
ペダルチューナーを使うメリットとデメリット
ペダルチューナーには、メリットとデメリットの両方があります。
とくにデメリットを把握せずに購入してしまうと、快適に使えなかったというトラブルが発生する可能性もあるので、事前にしっかりと把握しておきましょう。
次は、ペダルチューナーのメリットとデメリットを紹介します。
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ペダルチューナーのメリット
ペダルチューナーの代表的なメリットはこちらです。
- 視認性の高さ
- チューニング精度の高さ
- 楽器の見た目に影響しない
ペダルチューナーはディスプレイが大きく、表示も見やすいものが多いです。
そのため、薄暗いライブハウスでも快適にチューニングを進められます。
直接シールドを接続して測定するタイプのため、振動を拾うクリップチューナーよりも高い精度でチューニングできるのも特徴の1つ。
さらに、周囲の騒音に左右されることなく安定して動作するので、ライブハウスやスタジオでも快適にチューニングできるでしょう。
クリップチューナーと違い、楽器の見た目に影響しないのもポイント。
ヘッドのかっこよさを損なわないので、ルックスを重視したいシーンでも活躍しますよ。
また、信号をノイズに強いものに変える「バッファー」を搭載したものが多いほか、一時的にミュートする「キルスイッチ」としても使えることもメリットといえるでしょう。
ペダルチューナーのデメリット
ペダルチューナーのデメリットは、スタジオ練習やライブ以外のシーンではやや使いにくいことです。
ペダルタイプのチューナーは、クリップチューナーやカード型チューナーよりも重量があります。
加えて、サイズもやや大きいため、気軽な練習や楽器のレッスン、ジャムセッションのような、セッティングの早さや携帯性が求められるシーンでは使いにくいでしょう。
ペダルチューナーのおすすめの選び方
自分好みのペダルチューナーを手に入れたいなら、選び方のポイントを意識して商品選びを進めましょう。
ポイントを意識して選べば、用途や好みにマッチした性能の使いやすい1台も見つけやすくなりますよ。
メリット・デメリットの次は、ペダルチューナーのおすすめの選び方を紹介します。
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ミュート機能があるか
アンプから音を出さずにチューニングしたいなら、ミュート機能があるモデルがおすすめです。
ミュート機能とは、その名の通り音を出さないようにする機能。
この機能を搭載したモデルなら、ライブのMC中のような音を出したくないシーンでも快適にチューニングできます。
ほぼ全てのモデルが搭載している機能ではありますが、BOSSのTU-3Sのように一部搭載していない機種もあるので、この機能を使う予定なら必ず確認するようにしましょう。
モード機能があるか
モード機能があるかどうかも、ペダルチューナーを選ぶときのポイントです。
この機能を搭載したモデルなら使用シーンや用途、好みに合わせて柔軟にチューニングのモードを切り替えられます。
シンプルな使い心地を求めるのであれば切り替えられないモデルでもOKですが、使い分けたいならぜひモード機能を搭載したモデルを選びましょう。
ここからは、各モードの特徴についてを紹介します。
ストロボモード
「ストロボモード」は、チューニングの状態を光の動きで表すモードのことです。
メーターや針よりも細かな表現ができるため、より高精度なチューニングが可能なのが特徴。
高精度なぶん、合わせるのには時間がかかってしまいますが、レコーディングのようなシビアなチューニングが求められるシーンでは大いに活躍しますよ。
時間をかけてでも高精度なチューニングをしたい、レコーディングをよくやるのであればこのモードを搭載したチューナーペダルを選びましょう。
ポリフォニックモード
複数の弦の音を同時に測定するモードが「ポリフォニックモード」です。
こちらは全ての開放弦を同時に鳴らして使うモードで、どの弦の音程が高いか、低いかをひと目で判断できます。
複数の弦の状態が分かるため、効率よくチューニングができるのが魅力。
時短効果もあるので、スタジオ練習やライブでも活躍するでしょう。
特殊なチューニングや7弦ギターには非対応というデメリットもありますが、素早くチューニングできるチューナーペダルが欲しいなら要チェックです。
クロマチックモード
「クロマチックモード」は多くのペダルチューナーが採用している、基本のチューニングモードです。
入力されている音がどの音に近いかを表示してくれるモードで、EやAのような音はもちろん、C#やB♭のような臨時記号が付いた音もしっかりと判別してくれます。
シンプルに音名を表示するだけのため、使い方次第ではオープンチューニングやダウンチューニングなどに対応できるのもポイント。
ポリフォニックのような利便性はありませんが、初心者でも音を合わせやすく、使えるシーンも幅広い定番モードです。
電源供給機能があるか
エフェクターと一緒に使う予定なら、電源供給機能があるペダルチューナーがおすすめです。
電源供給機能とは、ほかのエフェクターに電源を供給する機能のこと。
専用の機材(パワーサプライ)を導入することなく他のペダルに電源を供給できるので、ボードのスペースも節約できますよ。
しかし、供給できる台数が1台〜3台ほどと少ないほか、供給性能もあまり高くないため、あまり過信しないようにしましょう。
3台以上を安定して動作させたいなら、パワーサプライを導入するのがおすすめです。
キャリブレーションがあるか
ピアノや管楽器と演奏する機会がある、クラシックやジャズ系の音楽を演奏する予定であれば、キャリブレーション機能を備えたペダルチューナーを選びましょう。
キャリブレーション機能があるものなら、チューニングする際の基準音となる「A(ラ)」の音の微調整ができます。
定番の440Hzはもちろん、ピアノや管楽器が利用することが多い441Hzや442Hzにも柔軟に対応できるので、どんなシーンでも快適に演奏できますよ。
ロックやポップスの演奏がメインならあまり使わない機能ですが、色々なジャンルを演奏するならキャリブレーション機能があるものを選ぶのがおすすめです。
チューニング精度があるか
用途に合ったチューニング精度を備えているかどうかも、ペダルチューナーを選ぶときのポイントです。
一口にペダルチューナーといっても、モデルごとにチューニング精度が違っています。
販売されているものの多くが高い精度を備えているため気にしない人も多いですが、用途や好みにマッチしたものを選んだほうがより快適に使えますよ。
合わせやすさと精度を両立したものが欲しいなら、スタンダードな「±1セント」の精度を備えたものがおすすめ。
よりしっかりと音を合わせたいなら「±0.5セント」以上の精度を備えたモデルや、ストロボモードを搭載したモデルを選ぶといいでしょう。
ペダルチューナーの使い方
ペダルチューナーはシールドケーブルを接続し、電源を入れるだけで簡単に使えます。
つなぐ順番に関しては最初につなぐパターンと途中につなぐパターンがありますが、基本的には最初、楽器の直後につないだほうが安定してチューニングできるでしょう。
基本的な使い方は以上となりますが、利用シーンやモデルによっては設定が必要になる場合もありますよ。
ここからは、ペダルチューナーの使い方、とくに設定についてを紹介します。
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MODE(モード)を設定する
ペダルチューナーにモード機能が付いているのであれば、はじめにMODE(モード)を設定しましょう。
利用シーンに合ったモードを選んで使えば、より快適にチューニングできますよ。
やり方に関してはモデルによっても異なりますが、スイッチかボタンを操作するだけで簡単に切り替えられるので、難しく考えず気軽に設定してみましょう。
標準的な精度で十分な場合は、クロマチックモード。
素早くチューニングしたいなら、ポリフォニックモードがおすすめです。
より精度を求めるなら、ストロボモードを選択するといいでしょう。
また、モード機能がない機種を使っている、最初から使いたいモードになっている場合はそのままチューニングを開始してOKです。
FLAT(フラット)を設定する
ダウンチューニングを使用しているなら、FLAT(フラット)の設定も必要です。
このフラットを設定すれば、半音下げチューニングや1音下げチューニングになった楽器も快適にチューニングできます。
設定に関しては、半音下げの場合は「♭」1つ、1音下げの場合は「♭」2つに設定すればOK。
クロマチックモードを使っており、各弦の音を覚えているなら設定は不要ですが、ギターやベース向けのモードを搭載したモデルを使っているなら設定するようにしましょう。
CALIB(キャリブレーション)を設定する
441Hzや442Hzを基準にした楽器と演奏する場合には、CALIB(キャリブレーション)を設定しましょう。
チューナーの基準音はデフォルト状態では440Hzとなっています。
このままの状態でチューニングし、441Hzや442Hzを基準にした楽器と一緒に演奏してしまうと、全体のハーモニーが濁ったものになってしまいますよ。
基準音が異なる楽器と演奏する際には、必ずキャリブレーション機能を使って適切な数値に調節し、基準音を合わせるようにしましょう。
安くて小型のおすすめギター・ベース用ペダルチューナー4選
気軽に購入できて、コンパクトなペダルチューナーが欲しいという人も多いのではないでしょうか?
最初の1台は高価なものよりも、できればコスパがよくて使いやすいものを選びたいものですよね。
そこで次は、安くて小型なギター・ベース用ペダルチューナーのおすすめモデルを紹介します。
BEHRINGER(ベリンガー) / TU300 Chromatic Tuner
BEHRINGERの「TU300 Chromatic Tuner」は、リーズナブルな価格ながらも機能性に優れたペダルチューナーです。
11個のLEDで構成された見やすいメーターを搭載しているので、暗いステージでも快適にチューニングできます。
また、クロマチックモードだけでなく、ギター・ベースのチューニングに特化したモードも搭載しているので、楽器初心者でも気軽に使えるでしょう。
キャリブレーション機能も搭載するなど、チューニングに必要な機能をしっかりと備えた高コスパな1台です。
BEHRINGER(ベリンガー) / TU300 Chromatic Tuner
KORG(コルグ) / Pitchblack X
チューニング精度はもちろん、音質にもこだわりたい人におすすめのモデルがKORGの「Pitchblack X」です。
高性能なバッファーを搭載することで、ナチュラルかつレンジの広いサウンドを実現。
もちろん、電気信号をノイズや劣化にも強いものに変えてくれるので、トゥルーバイパスのエフェクターを多用したセッティングでも安定したサウンドを演出してくれますよ。
ストロボモードを使用すれば、±0.1セントの超高精度でチューニングできるのも特徴の1つ。
大型ディスプレイによる視認性の高さも魅力の、精度と音質に優れたペダルチューナーです。
VOX(ヴォックス) / VXT-1 ペダル・チューナー
「VXT-1」は、ギターアンプが有名なメーカーVOXが手掛けるペダルチューナーです。
±0.02セントの高精度チューニングができるストロボモードと、調和した響きが得られるオフセットチューニングモードを搭載しているのが特徴。
用途や好みに合わせてモードが切り替えられるので、幅広いシーンで活躍するでしょう。
大きく見やすいディスプレイを備えているのもポイント。
音質に影響を与えにくいトゥルーバイパス仕様になっているほか、電源供給機能も備えるなど、機能性にも優れた設計になっているのも魅力です。
DADDARIO(ダダリオ) / Chromatic Pedal Tuner PW-CT-20
コンパクトなペダルチューナーが欲しい人におすすめのモデルが、DADDARIOの「PW-CT-20」です。
ミニペダルより一回り大きい程度と、ペダルチューナーながらもコンパクトな設計になっています。
ほかのモデルよりも省スペースで設置できるので、ボートにも組み込みやすいでしょう。
搭載モードはクロマチックモードのみなものの、±0.5セントと高い精度でチューニングできるので、精度を気にする人でも快適に使えますよ。
高性能プロセッサーによるレスポンスの速さも魅力の、使い勝手に優れたモデルです。
DADDARIO(ダダリオ) / Chromatic Pedal Tuner PW-CT-20
性能重視派に人気のギター・ベース用ペダルチューナー4選
チューニング精度だけでなく音質もこだわりたい、性能面を重視したいなら高性能なペダルチューナーがおすすめです。
価格はそのぶん高くなってしまいますが、高性能なモデルであれば、こだわりがある人でも十分快適に使えますよ。
最後に、性能重視派におすすめの、ギター・ベース用ペダルチューナーを紹介します。
TC ELECTRONIC(ティーシーエレクトロニック) / Polytune 3 ポリフォニック チューナー
TC ELECTRONICの「Polytune 3」は、シンプルなデザインが目を引く高性能なペダルチューナーです。
±0.02セントの超高精度チューニングが可能なストロボモードと、複数の弦の状態を同時表示するポリフォニックモードを搭載。
さらに、標準的なクロマチックモードも搭載するなど、モードが充実した設計になっています。
単音と和音を自動で判別し、チューニングモードを切り替える機能も備えているのも特徴の1つ。
高性能なバッファーも搭載した、機能性を重視したい人におすすめのペダルチューナーです。
TC ELECTRONIC(ティーシーエレクトロニック) / Polytune 3 ポリフォニック チューナー
BOSS(ボス) / TU-3 クロマチック・チューナー
スタジオ練習やライブでの使いやすさを重視した設計になっているのが、BOSSの「TU-3」です。
21個のLEDによる視認性の高いメーターを搭載したモデルで、さらに屋外での視認性を向上させる高輝度モードも搭載しています。
チューニングの完了をLEDの演出で教えてくれる機能も搭載しているので、スピーディーなチューニングが求められるシーンでも快適に音を合わせられますよ。
フットスイッチが大きく、踏みやすい設計になっているのでON/OFFもスムーズに行えるでしょう。
BOSS(ボス) / クロマチック・チューナー WAZA CRAFTシリーズ TU-3W
BOSSの「TU-3W」は、人気モデル「TU-3」のサウンド面をグレードアップさせたモデルです。
基本的なスペックはTU-3と同じですが、こちらはより高性能なバッファーを搭載しています。
音質も良好なほか、電気信号をノイズや劣化に強いものに変えてくれるので、音痩せを気にする人でも快適に使えるでしょう。
トゥルーバイパスに切り替える機能を搭載しているのも、このモデルの特徴の1つ。
サウンドへのこだわりが光る1台なので、音質を妥協したくない人はぜひチェックしてみてくださいね。
BOSS(ボス) / クロマチック・チューナー WAZA CRAFTシリーズ TU-3W
PETERSON(ピーターソン) / StroboStomp HD
高性能なストロボチューナーが有名なPETERSONが手掛ける、ペダルタイプのチューナーが「StroboStomp HD」です。
こちらはストロボモードのみのモデルで、0.1セント単位の細かなチューニングができるようになっています。
ディスプレイが見やすい設計のため、細かなチューニングも快適に行えるでしょう。
トゥルーバイパスとバッファードバイパスの切り替えが可能と、サウンド面もしっかりと考えられた設計になっているので、音質を気にする人にもおすすめ。
高価なモデルですが、チューニングの精度を重視したいなら要チェックのモデルです。
PETERSON(ピーターソン) / StroboStomp HD
ペダルチューナーは素早く正確にチューニングできる!使ってみてギターライフをより楽しもう
スタジオ練習やライブでのチューニングを、より快適にしてくれるペダルチューナー。
人前で演奏することが多い、ペダルボードの利便性を高めたい人にとくにおすすめのアイテムです。
クリップチューナーのような手軽さはありませんが、どんなシーンでも安定したチューニング環境を提供してくれます。
精度も高いので、気になる人はぜひ手に入れて使ってみましょう。
また、どれを選べばいいのか迷ってしまった場合は、この記事で紹介したおすすめモデルや選び方を参考にしてみてくださいね。
この記事のまとめ!
- ペダルチューナーとは、コンパクトエフェクターのようなデザインと設計を取り入れた、スタジオ練習やライブ向けのチューナー
- 優れた視認性と高い精度を持っていることが、ペダルチューナーの魅力
- ペダルチューナーは搭載モードやその他の機能、精度に注目して選ぶのがおすすめ
- 最初の1台には、高コスパでコンパクトなモデルがおすすめ
- 機能性や精度、音質にこだわりたいなら性能重視のペダルチューナーを選ぼう