宇治の
平等院です。
藤原道長の別荘を息子の
頼通が寺院にしました。
平等院の中でも有名な
国宝の
鳳凰堂は、2014年に改修されて創建時の美しい姿に復元されました。
十円玉のデザインで知られていますね。
ちなみに下の写真は2010年に訪れた改修前の
鳳凰堂です。やはり鮮やかさは改修後にはかないませんが、それなりの渋みがありました。
鳳凰堂があまりにも有名なのでそこにだけ目を奪われますが、
平等院にはほかにも多くの見どころがあり、
国宝もたくさんあります。
鳳凰堂の中には本尊の
阿弥陀如来坐像が安置されています。有名な仏師・
定朝の現存する唯一の作で
国宝です。
拝観料とは別料金(300円)で鳳凰堂内部に入れますが、撮影は禁止です。扉は開いていますので、池をはさんで望遠で撮ることができました。
さらに見落としてはならないのが、鳳凰堂の名前の由来でもある屋根の上の
一対の鳳凰です。現在屋根の上にあるのはレプリカですが、本物は現在
平等院ミュージアム鳳翔館にあります。現在の
一万円札の裏面に意匠が使われています。これも
国宝です。
観音堂は重要文化財です。中には平安時代後期に造られた
十一面観音立像が安置されていましたが、現在は
平等院ミュージアム鳳翔館にあります。この場所は、創建時に本堂があった場所だとされています。
扇の芝は、
源頼政が平家軍に攻められ自害した場所だと言われています。扇の芝という名の由来は、源頼政が自害する時に軍扇を広げながら「南無阿弥陀仏」と唱えたことによるとされています。
観音堂の陰になっていて知らないと通り過ぎてしまうような場所にあります。
梵鐘も見逃せません。
天下の三名鐘「
音の三井寺、銘の神護寺、姿形の平等院」のひとつです。全面に天人、獅子、唐草文様などの繊細な浮き彫りを施した梵鐘で、これも
国宝です。外にあるのはレプリカで本物は
平等院ミュージアム鳳翔館にあります。
そして立派な
庭園です。1922年に国の史跡・名勝に指定されました。浄土の世界をこの世にあらわした庭園の姿は
浄土式庭園と呼ばれます。周辺の阿字池は極楽浄土にある宝池をあらわしています。
ということで
平等院に来て
鳳凰堂だけ見て帰るのはもったいないです。
私が訪れたのは外国人が来なくなった2月下旬の朝一番で、ほぼ貸し切り状態でした。なので今から県またぎの観光が公に解禁されてから、外国人が以前のようにわんさかやって来るまでの間が訪れるチャンスです。コロナ以前は周辺駐車場は常に満車、鳳凰堂内部に入るにも数時間待ちでした。
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