アジャイル開発事例セミナー 開催報告
2017年2月2日、オージス総研殿(東京 品川)にて「アジャイル開発事例セミナー」が開催されました。 これは、当協議会のアジャイル開発部会(主査:中原俊政(東京情報大学非常勤講師))が、皆様方に、アジャイル開発 におけるモデリング適用の効果についてご理解を深めていただくこと、また、部会活動として、「アジャイル開発での UML適用ガイドライン(V1)」のエンハンスに役立てることを目的として開催したものです。 最初に「スコープが固定された請負契約でもできたアジャイル開発」と題して、中菱エンジニアリング株式会社 古川 剛啓 様より、ご講演いただきました。 |
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中菱エンジニアリング株式会社 航空ソフトウエア開発室
グループマネージャー 古川 剛啓 様 |
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組込系大規模案件の一部をアジャイルにて開発したプロジェクト。納期が厳しく、アジャイル開発での期間短縮を期待され スタート。メンバーは、アジャイル開発の経験がなく、Scrum Boot Campにて、「Scrumって何?」から始める。ポイントは、 「リスクは直ぐ解消しろ」と「目指せ、自己組織」。チームで助け合って、1つの目標に辿りつくことがチームであることを教え 込む。また、アジャイルと言えども、時間、スケジュール、コストの関係は、ウォーターフォールを踏襲するアジャイルであること を意識させる。開発では、プロダクトバックログアイテムの洗い出しとリスクを考慮した優先付けを行い、スプリントを繰返す。 タスクボードによるデイリースクラム、バーンダウンチャートによる進捗管理で進めるも失敗。しかしながら、全員で失敗を糧と し、従来の2/3の開発期間でシステムを完成させ、コストも問題なく、品質も今まで以上に高品質を実現。 公開資料には、プロジェクトの失敗要因、そこから学んだ改善や工夫、プロジェクトの成功要因が記載されています。 一読の上、是非ご活用ください。 参加者のアンケートでは、「実際の事例の重みを感じた。品質確保のポイントや、成功要因がとても参考になった」など、 ご満足のいく声を多く頂戴しました。 |
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会場風景
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次に、ジャパンシステム株式会社今野隆一様をモデレータ、古川様、アジャイル開発部会メンバーである 株式会社豆蔵山田悦朗様、株式会社オージス総研原田巌様をパネラーに、パネルディスカッションを進めていただきました。 ご参加の皆様からの質問票をベースにした、ディスカッションです。講演をより深堀したご質問、あるいは、アジャイル開発 での日頃の悩みや疑問を元にしたご質問があり、パネラーより経験に基づくアドバイスをいただきました。「アジャイル開発の メリット」についてのご質問に対しては、パネラーの皆さん「要らない機能を作らず、より良いものが作れる」との認識でした。 また、テストを繰返しながら機能を作っていくため、手戻りが少なく高品質を実現できるとのことです。「アジャイル開発をお客様 にご理解いただくためにどういう報告をしていたか」とのご質問もありました。請負のため、お客様は、要求機能を実現すること を求めているため、開発手法に触れることなく、開発を進められたとのこと。但し、納期がきびしく、難しいシステムとの理由を 付け、お客様を(スプリント)レビューに巻き込み、テスト結果を示しながら開発を進めたとのことでした。進捗管理手法の ご質問では、「アナログと、デジタルのどちらがお勧めか」との話になりましたが、皆さんアナログ(ホワイトボードなど)を お勧めです。 その他、沢山のご質問を頂戴し、議論が交わされましたが、紙面の関係で割愛させていただきます。ご容赦ください。 アンケートでは、「実際に導入されている方の意見を聞けて良かった」「様々なプロジェクトの事情が聞けて参考になりました」 などこちらも満足のいく声を頂戴しました。ありがとうございました。今回ご参加できなかった皆様、次の機会には、是非ご参加 いただき、生の声をご参考にしてください。 |
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なお、当日の講演資料は下記よりダウンロードできます。 『スコープが固定された請負契約でもできたアジャイル開発』 |
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UMTPでは今後も情報モデリング及びソフトウェアモデリングに関する技術解 説や最新情報のご提供を通じて、我が国のモデリング技術の普及とモデル共有 に向けた活動を展開してまいります。今後とも引き続きよろしくお願いいたします 皆様の益々のご活躍お祈り申し上げます。 |
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2017年2月
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お問い合わせ先
特定非営利活動法人 UMLモデリング推進協議会 事務局
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