コメントの中でくろべーさんがびわ色求めて、不眠不休で日夜精進努力しているとのことで、
参考になりそうな記事が「作る陶磁郎」31号の最後に載っていたので、 著作権無視で無断転載。 責任はくろべーさんが取ってくれるそうなので。 「古美術の井戸茶碗のビワ色は、使い込まれて400年の年月が生んだ色だといわれていますが、 現在、萩で多く焼かれる井戸茶碗のビワ色は多種多様。 私はどちらかというと、強い調子の色が好みですので、素地の赤土度にはこだわります。 さてこのビワ色は、萩土に透明釉を掛けて酸化焼成すれば、すぐできます」と、 井戸茶碗の作家は簡単に言いますが、この酸化というのが曲者でしてネ。 例えば、織部は酸化で焼くといいながら、実際は、一度還元を掛けてから、 酸化に戻して色調を捕まえているでしょう。 それと同じで、このビワ色は、素地の鉄分が一度還元され、再び酸化に戻されたときに 生まれる色の一つだと考えています。 この色が出るためにまず重要なのは、素地に含まれる鉄分が3~4%ということ。 その上に黄色みのある萩土を化粧掛けして素焼きしたのち、1230度くらいで本焼きをします。 御本の窯変と同じで、化粧掛けがポイントです。 温度を上げすぎると白くなってしまうので要注意。 萩土といっても、単味の大道土もあれば、鉄分の多い見島土に大道土を混ぜた 赤系の萩土もあり、あるいは大道土に金峯土(みたけつち)を混ぜたものなど 種々あるので、土をお求めになるときは、材料店によく相談なさった方がよいと思います。 私は見島土に大道土をブレンドした萩土でボディを作り、 その上から大道土の単味で作った化粧土を生掛けして素焼きしたのち、 880~900度あたりで還元を掛け、1150度くらいで酸化に戻し、 1230度くらいで火を止めて冷まします。 余り焼き過ぎず、「甘いかな?」というくらいがよいようです。」 まず前半だけ。
by tyawanya
| 2005-06-26 00:01
| 陶芸の技法ー釉薬
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