ジョニー・デップが製作・主演の『MINAMATA』(アンドリュー・レビタス監督・米)を観てきました。 水俣病訴訟から激化する抗議運動とそれを記録するアメリカ人写真家ユージン・スミスと妻のアイリーン・美緒子・スミスを描いた実話です。 ユージン・スミスが発表した水俣の写真集はずっと昔に見たことがあり、水俣病に侵された我が子と入浴する『入浴する智子と母』と題する作品は強烈なインパクトとして残っていました。 この映画では水俣病に苦しむ人々と共に生き、自らも危険にさらされながらも純粋な正義をもって巨大企業と闘う姿を描き切ったことに、深い感動を覚えました。 ユージン・スミスを演じたジョニー・デップはその姿かたちも瓜二つで、彼の真摯な役者魂を見た思いです。 昨年の日本縦断歩き旅で熊本県水俣市を歩きましたが、今となっては水俣病資料館に立ち寄らなかったことが残念でなりません。 日本の高度成長期の公害病訴訟を題材にしたシリアスな内容ですが、米国人写真家の視点から日本人を見つめた作品としては、異色にして一見の価値があるかと思います。 メインサイト『 琺瑯看板探検隊が行く』もどうぞご覧ください★ ↓♪ 良かったらポチッとお願いします ♪
9月も終わり。 本格的な秋真っ盛りの10月を迎えるところです。 今日は朝からいそいそと年に一回の生活習慣病検診へ。 血圧測定はいつも緊張してしまうので、凄い数値が。 なんと149-100。 測り直してもたいして変わりません。 自宅で測ると120台なので…看護師さんに適当に説明をして、再検査にならないようにお願いし、逃げました(汗)。 昼からは自民党総裁選の行方を観ながら過ごす。 バリウムの下剤が効いてきたのか、トイレの往復。 さて、肌に当たる風も幾分ひんやりしてきましたね。 いつもの公園ウォーキングで出会える虫たちも少なくなってきました。 …と思いきや、まだ頑張っているスジクワガタたち。 3日連続で樹液に集まる夫婦者とひとり者を見つけました。 子孫を残すのに必死なんでしょうか。 それとも樹液をお腹いっぱい吸って冬ごもりの準備でしょうか。 夏はとっくに過ぎたというのに、しぶとく生きる姿がなんとも健気でした。 そうそう、初めて白い彼岸花を見つけました。 紅白、揃い踏みです。 メインサイト『 琺瑯看板探検隊が行く』もどうぞご覧ください★ ↓♪ 良かったらポチッとお願いします ♪
朝田屋さんは、うだつの上がる町並みにある有名割烹店です。 実は、今回の美濃の旅の最大の目的がこの店でランチを食べること。 というのは、『火野正平こころ旅』で火野さんがこの店で食事をているのを見て、足を運びたくなりました。 番組の中で火野さん曰く、「自分には敷居が高い」とおっしゃっていましたが、昼ご飯はうどんやカレー、オムライス、焼きそば…といったいたって庶民的な火野さんには、かなりの高級志向の店だったようです。 私たちも火野さんが食べたと同じ昼御前ランチ(1650円)を注文。 見た目も美しく、竹籠に盛り付けられた上品な料理。 どれも手が込んだ逸品で美味しくいただきました。 デザートのゆずゼリーもついて、満足でした。 この店には平日なので予約なしに入れましたが、それでも個室やテーブル席はほぼ埋まっていました。 満腹のお腹をさすりながら、朝田屋さんを出てぶらぶら歩いて見つけたのが栗きんとんの店。 今が旬の岐阜県を代表する和菓子です。 1個170円の味覚を頬張りました。 ※『割烹朝田屋』岐阜県美濃市常盤町2263-3 火休 メインサイト『 琺瑯看板探検隊が行く』もどうぞご覧ください★ ↓♪ 良かったらポチッとお願いします ♪
うだつの町並みからのんびりと歩くこと15分。 長良川畔にある上有知(こうづち)湊に向かいました。 上有知湊は1606年に開設され、番船40艘。美濃和紙、荏胡麻、生糸、酒ほかの輸送基地として、また上流から運ばれる木材運搬の中継基地として、水運物流の要所として栄えたそうです。 湊には船着場跡の石畳と住吉型川湊灯台(かわみなととうだい)が残っています。 川にある木造の灯台というのは初めて見ました。 灯台は江戸時代末期の建造で、県指定文化財になっています。 『火野正平こころ旅』では、火野さんがこの灯台前にある船着き場で視聴者からの手紙を読む場面がありましした。 また、灯台から見える距離には、大正5年竣工の『美濃橋』という国の重要文化財に指定されている国内最古の近代型吊り橋があります。 ついでに立ち寄ってみましたが、これはなかなかのインパクト。 橋の上から覗き込んだ長良川の水の青さに圧倒されました。 (思わず飛び込みたくなるくらい…まさか!!) 美濃市は自宅から下道を走ってもわずか1時間半の近さ。 緊急事態宣言下のちょっとした半日旅でしたが、平日とあってか人に出会うこともなく、のんびりと楽しむことができた旅に仕上がりました。 ※岐阜県美濃市。上有知(こうづち)湊と美濃橋 メインサイト『 琺瑯看板探検隊が行く』もどうぞご覧ください★ ↓♪ 良かったらポチッとお願いします ♪
旧美濃駅を背にして歩くこと10分。 うだつの町並みが見えてきました。 電柱がないし、道幅も広いので開放感があります。 小倉山城を築城した金森長近によって造られた城下町は400年の歴史があり、商業の中心地として栄えたようです。 うだつは火事の延焼を防ぐために屋根の両端に設けられた防火壁のことで、これを築くには大枚を要したため“うだつが上がる”と言われたようです。 俗にいう「うだつの上がらない男」はここからきています。 まぁ、私のことかな…(笑)。 さて、うだつのある町並みですが、江戸中期~昭和初期の85棟の伝統的建造物が並ぶ様子は、映画のセットのようでなかなか素晴らしい。 そこを歩けば、江戸時代にタイムスリップしたようです。 美濃はユネスコ無形文化遺産の美濃和紙でも有名です。 町を歩くと、和紙の販売店や和紙で作った灯りアートの店などもあって、これも見どころです。 10月中旬には全国の和紙灯りアート大会が開かれるということです。 この日は平日とあって観光客の姿はまばらでしたが、うだつの町並みはそれなりに規模も大きいので、コロナが収まったらもっと観光に力を入れてもよいのではと思いました。 岐阜県人の私でもほとんど足を向けることもない町ですが、飛騨高山や郡上八幡、中山道妻籠宿に匹敵するくらいのステイタスはあるかと思います。 次は、上有知(こうづち)湊を目指します。 ※岐阜県美濃市。うだつの町並み メインサイト『 琺瑯看板探検隊が行く』もどうぞご覧ください★ ↓♪ 良かったらポチッとお願いします ♪
毎日楽しみに見ている番組が、NHKの『火野正平こころ旅』。 視聴者からの心の風景を書いた手紙をもとに、日本各地を自転車で訪ねる旅番組。 火野正平の飾り気がない自然体と、ほのぼのとした緩さが心地よい。 その番組で取り上げられたのが岐阜県美濃市の風景。 うだつが上がる古い町並みや旧名鉄美濃駅、長良川の上有知湊にある江戸時代に建造された灯台が映し出されていた。 美濃市はホーロー看板を探す旅で何度か訪ねていたが、カミさんはまだ行ったことないらしい。 クルマで自宅からわずか1.5時間の近さなのに、これこそ“灯台下暗し”である。 でもって、放映の翌日、美濃市へと向かうことにした。 最初に訪ねたのが、長良川鉄道美濃駅から徒歩3分の場所にある、旧名鉄美濃駅。 名鉄美濃町線の駅で明治末期の1911年に開通し新関駅と結んでいたが、1999年4月に廃駅となった。 駅舎とプラットホーム及び線路が登録有形文化財として保存されており、ホームにはモ510形512号、モ600形601号、モ590形593号、モ870形876号(この車両のみカットボディ)が静態保存されている。 駅舎の横の駐車スペースにクルマを止め、じっくりと見学。 改札口にはこの町の出身である野口五郎のポスターやグッズが展示されていた。 駅前広場には野口五郎のヒット曲『私鉄沿線』の石碑もあって、ひょっとしたらこの駅がモデルなのかと思ったりもした。 ♪改札口で君のこと、いつも待ったものでした~ 電車の中から降りてくる 君を探すのが、好きでした~♪ …確かにこれは名曲。 ソラで歌えるのが、怖い(笑)。 駅舎といい、ホームといい、レトロな電車といい、鉄道マニアには聖地のようなうれしいスポットである。 先を急ぎたいカミさんを制して、思う存分に写真を撮りまくる私であった。 ※岐阜県美濃市。旧名鉄美濃駅。 メインサイト『 琺瑯看板探検隊が行く』もどうぞご覧ください★ ↓♪ 良かったらポチッとお願いします ♪
秋晴れの三連休、岐阜県土岐市の『織部ヒルズ』で行われていた陶器市に行ってきました。 多治見、土岐は地場産業の美濃焼が有名で、年に何回かはこうした陶器市をやっています。 『織部ヒルズ』は土岐市の陶器問屋が集まった流通団地ですが、この日は道の駅の会場と各会社の倉庫を開放して即売会が行われていました。 多治見の陶器祭りと違って規模はそれほどではありませんが、多くの買い物客でにぎわっていました。 狙いはサラダボールとごはん茶碗でしたが、これはといったものがありません。 結局、何も買わずじまいでソフトクリームを食べて帰宅しました。 緊急事態宣言も解除されれば、こうしたイベントの開催ができるようになると思います。 地場産業を盛り上げるためにも、運営者の皆さんはぜひ頑張ってもらいたいです。 今回は協力できませんでしたが、次はお金を落としますね。 ※岐阜県土岐市。 メインサイト『 琺瑯看板探検隊が行く』もどうぞご覧ください★ ↓♪ 良かったらポチッとお願いします ♪
わが家の春と秋の恒例行事。 朝からいそいそとおはぎづくりです。 母が亡くなってから30年、年二回のこの作業は欠かしたことがありません。 昨夜から小豆を煮て、モチ米を炊き、アンコをこねて…奮闘するカミさんを手伝います。 といっても、私は最後のアンコでくるむ作業だけですが(笑) 老いた父がいる実家に立ち寄り、母が眠る霊園へ。 お墓におはぎを供えます。 彼岸花が咲き乱れる、すっきりと晴れた秋晴れの一日でした。 メインサイト『 琺瑯看板探検隊が行く』もどうぞご覧ください★ ↓♪ 良かったらポチッとお願いします ♪
緊急事態宣言延長もあってずっと外食を控えていましたが、台風も来てるし、雨なので、それに平日だからお客も少ないのでは…と良いようにこじつけて、カミさんとランチに行ってきました。 目指した店は岐阜県多治見市の『古民家焼肉 古登里』さん。 築50年以上経つ古民家を改装した、落ち着いた個室空間で焼き肉が味わえる店。 今年の3月にオープンしたばかりです。 さて、こんな時期だからお客は少ないと思って昼時にお邪魔したら、 ガーン!!!!! 20台以上止まれる駐車場はいっぱい。 予約もしていないので、完全にアウトだと思いきや、カミさんが確認しに行くと、カウンターならOKとのこと。 …ということで、感染対策の仕切り版があるカウンターに滑り込むことができました。 ランチタイムということで、注文は焼肉ランチ(1600円)をチョイス。 出てきたランチは黒毛和牛のお肉が3種類と野菜、牛タンのスモーク、サラダ、浅漬け、味噌汁の陣容。 赤味の霜降り肉が鮮やかです。 ゆっくりと焼きながら食べましたが、柔らかくて溶けそうな美味しさでした。 デザートはほうじ茶ソフトとほうじ茶。 感染対策もしっかりしているし、接客もなかなか。 隠れ家のような清潔な古民家の空間でゆっくりとランチができて、焼き肉屋のイメージが変わりました。 人気店だということもうなづけました。 リピートありですね。 次回は夜のコースにチャレンジしたいと思います。 ※『古民家焼肉 古登里』岐阜県多治見市宝町3-38 月休 メインサイト『 琺瑯看板探検隊が行く』もどうぞご覧ください★ ↓♪ 良かったらポチッとお願いします ♪
緊急事態宣言が延長になってくれたおかげで、市の公共施設が利用できない状況が続いています。 自分の楽しみに直結するのが、図書館。 今月いっぱい閉館続行です。 せめて、オンラインでの貸し出しができればいいのに、それもできません。 お役所仕事は融通が利きませんね。 それにしてもこのPC。 また調子が悪くなりました。 この短い文章を入力するのにも変換に思いっきり時間がかかっている。 誤変換の連続です。 再起動かけてもクリーナップしても改善せず。 起動も終了も遅くなってイライラが募るばかり。 そろそろ換え時かもしれません。 Win11の発売まで踏ん張らないと…。 さて、いつもの公園ウォーキングですが、 (ウォーキングが何度変換してもひらがなになる!! 頭にくるなぁ…) 新たに【マムシに注意】の看板が設置されていました。 そして、今日もスジクワガタを見つけました。 今回は♂♀の夫婦です。 仲良く 樹液を吸っていました。 ♂は3センチくらいで割と大きな個体です。 スジクワガタの特徴的な大アゴの突起が認められます。 ついでにアオドウガネも。 美しい光沢をもった緑色のコガネムシですが、農作物の害虫です。 さて、天気予報は明日から雨になりそうです。 また、ぼんやりと過ごすとしますか(笑)。 メインサイト『 琺瑯看板探検隊が行く』もどうぞご覧ください★ ↓♪ 良かったらポチッとお願いします ♪
暑かった夏はいつのまにか逝き、涼しくなってきましたね。 窓を少し開けて寝ていますが、明け方は寒いくらいです。 このところ天候も安定して、朝夕二回のウォーキングが忠実にこなせています。 以前にも書きましたが、夕方のコースは森林浴がてら公園に広がる雑木林の中を歩いています。 あれほどうるさかったセミの鳴き声も忘れた頃にツクツクホウシが鳴くくらいに減り、いつしかカブトムシやカナブンも見なくなりました。 去りゆく夏の最後のあがきでしょうか。 今日はコナラの木で樹液を吸っているスジクワガタ(♂写真)を見つけました。 これまでも何度も見かけていますが、スマホを持っていたので撮影しました。 2.5センチほどの小型のクワガタですが特徴は翅に縦スジがあること。 コクワガタの小型種と混同されやすいようですが、夏の終わりから秋にかけてよく見かけるクワガタの一種です。 秋が深まるにつれ虫の姿も消えていくのは寂しいですが、その分、うるさいヤブ蚊に刺されることなく快適なウォーキングができるし、何よりも雑木林が少しづつ色づいていくのが楽しみです。 メインサイト『 琺瑯看板探検隊が行く』もどうぞご覧ください★ ↓♪ 良かったらポチッとお願いします ♪
6月から始めた植物画(ボタニカルアート)通信講座も3ヶ月目に入りました。 彩色はまだ先ですが、今回は葉と花のスケッチ学習の総仕上げとして、好きなモチーフを鉛筆で描いたものを提出します。 自由課題なので、マリーゴールド、ヤマユリ、宵待ち草など庭先の花や野の花を摘み取っていろいろチャレンジしてみましたが、どれもうまく描くことができません。 特に花が難しいですね 花弁が多く複雑になればなるほど、詳細に陰影をつけて描くことのレベルが上がります。 今回、提出用に選んだ課題は、アルストロメリアという南アメリカ原産のユリズイセン科の花。 カミさんの実家の花壇から切り取ってきましたが、形状はユリの花に似ている薄いピンクの可憐な花です。 実際に描いてみると、花弁の重なり部分とかは陰影をつけるのが難しくて、出来栄えは今一つ。 まだまだ発展途上なので、こんなもんかなぁ…と思いながら【再提出】覚悟で宿題を終えました。 メインサイト『 琺瑯看板探検隊が行く』もどうぞご覧ください★ ↓♪ 良かったらポチッとお願いします ♪
カミさんの実家の畑の一角を借りて、野菜を育てて4ヵ月。 5月に植えた苗もすくすくと育ち、いよいよ最後の収穫となりました。 今回は今が盛りのナスとゴーヤ、オクラの収穫です。 ついでにカボチャやピーマン、トマト、豆も取ってきました。 畑仕事といえども月に1~2回しか帰省していないので、面倒のほとんどを義母に頼ってしまい心苦しいですが、野菜作りの楽しさをほんの少しですが味わうことができました。 田んぼの稲も黄金色に色づき始めました。 今年は減反を強いられ、例年では数日かかりで行っていた稲刈りもあっという間に終わりそうです。 栗を拾うにもちょうど良い季節。 来月になったらまた帰省しようと思います。 メインサイト『 琺瑯看板探検隊が行く』もどうぞご覧ください★ ↓♪ 良かったらポチッとお願いします ♪
自分はこれまでにどんな本を何冊を読んできたのか? ここ2ヵ月、そんなどーでもいい疑問にこたえるべく、調べていました。 作業は 読書メーターというアプリを使って、読んだ本をひたすら登録します。 1987年からずっと読書記録をつけてきたので、今日までに読んだ本と読了日は分かっていますが、知りたいのはそれ以前に読んだ本がどれだけあるのかということ。 私の本格的な読書体験は、中学一年の時に早熟な同級生に借りた文庫本に始まります。 新潮文庫版の井上靖著『あすなろ物語』でしたが、それまでは児童書しか読んだことがなかったので、初めて手にした文庫本に驚いたのはいうまでもありません。 学生服のポケットから得意そうに出して見せる彼が、ずっと大人びた存在に見えたものです。 それ以来、次に何を読もうかと考えるのが楽しくて、文庫本の巻末リストを開いては読んだ本を線で消してニヤリとする毎日でした。 高校時代は学生服のポケットに忍ばせ、大学時代はジーンズの尻ポケットに、サラリーマン時代は通勤電車の吊革読書に夢中になり、出張カバンには重いのも厭わず2~3冊を入れ、本はいつも私の傍らに。 のらりくらりと本とつきあってあっという間に50年。 リタイヤした今は、憧れていた晴耕雨読ならぬ“晴読雨読”生活となり、文字通り、目がつぶれるまで読んでいてもいい身分です。 さて、記録をつけていない1987年以前も含めて、これまで何冊読んできたのか?ということですが、今も本棚に並ぶ本とそれ以前に大量に処分した本、更に図書館で借りた本を思い出して、アプリに登録してみたのが次の結果です。 読んだ本…2743冊 積読本…366冊50年で2743冊というのは、正直言って思ったほど少ない数字でした。 おそらく50冊や100冊くらいはモレがあるかもしれませんが、この程度では読書家と言えるほどではありません。 ついでに調べたのが、ジャンル別の読書冊数(ダブリ含む/コミック除く)。 日本文学・エッセイ…424 国内ミステリ(ホラー·SF含む)…375 時代小説/時代エッセイ…324 山岳小説/山岳エッセイ/冒険小説…189 教養/雑学/昭和レトロ…178 旅行記/冒険記/漂流記/鉄道旅…134 椎名 誠…134 民俗/風俗/事件…133 書評/読書/古本/ブックガイド…120 海外ミステリ…114 自然科学・サイエンス/図鑑…109 山岳ノンフィクション…107 海外文学…90 社会科学/ビジネス…74 人物/自伝/伝記…73 山岳ガイド/山行記録・大系/技術書…61 食物エッセイ/料理・酒/食文化…51 歴史…48 旧街道/町歩き/町並み…42 ナチス/ユダヤ…25 スポーツノンフィクション…7 詩集/歌集…3 これを見ると比率は小説6、ノンフィクション4くらいです。 近年は小説をあまり読まなくなりました。 ちなみに現在の蔵書数は1850冊でした。 これからも読書は続けますが、まずは366冊もある積読本を崩すことでしょうか。 中には30年も本棚の肥やしになっている可哀そうな本もあります。 しばらくは買うことを我慢して、積読を減らす。 これでいきたいと思います。 さてさて、では生涯で本は何冊読めるのか…とうことですが、遅読の私なので、目標を掲げてもあまり意味はないですが、年に100冊くらいのペースで読めれば満足ですね。 ちなみに“知の巨人”立花隆さんは20万冊を読んだそうです。 井上ひさしさんは15万冊。 多読、速読よりも、ゆっくりじっくりといろんな分野の本を味わうスタイルでいきたいと思います。 ※昭和40年代の文庫本。読んだ本に線引きをして喜ぶ中学生だった(笑)。 メインサイト『 琺瑯看板探検隊が行く』もどうぞご覧ください★ ↓♪ 良かったらポチッとお願いします ♪
長雨とコロナにたたられた8月は、ひたすら家にこもる毎日でした。 することもないので、図書館に行っては本を借りていましたが、何度目かの緊急事態宣言のおかげで市の公共施設の使用が一時停止となったことにより、その楽しみすら奪われることに。 図書館の再開は9月の中旬以降ということですが、こんな状態がいつまで続くんでしょうかね。 先ほど飛び込んできた速報ニュースは、菅さんの総裁選出馬断念。 コロナ対策に集中したいというコメントでしたが、「今更何言ってんの?」と言いたい。 いつも死んだ魚の目をしたうつろな表情と、覇気のない物言い。 これまでの散々な後手にまわる駄策の数々に、国の先頭に立つリーダーシップの強さはみじんも感じなかった。 入院もできずに自宅で命を落とした人も数知れずいるなかで、国策の弱さと甘さを嫌というほど味合わせてもらった政権でした。 次はどこの政党でもいいけど、諸外国にも舐められない強いリーダーシップの人物が選ばれることを願いたいですね。 さて、うだうだと過ごしてしまった8月の読書は、久しぶりの20冊。 収穫は山本周五郎『ながい坂』。 人間、謙虚が大事ですね。 文豪が描く主人公の生き方に深い感銘を受けました。 …と言いながらも、↑のような総理の個人批判しててはいけないんでしょうが(笑)。 8月の読書メーター読んだ本の数:20 読んだページ数:5013 ナイス数:2434 つけびの村 噂が5人を殺したのか?の 感想山口県で起きた5人殺害放火事件の真相を追ったルポ。村八分状態になっていたという犯人が静かな限界集落で起こしたこの事件は『津山三十人殺し』を彷彿とさせるものがあり、私もその裁判の行方が気になっていた。獄中の妄想性障害の犯人への面会、関係者への執拗な聞き取りを含めて著者の取材力はなかなかのもの。取材で掴んだ、よそ者を受け付けない閉鎖的でうわさ話が好きな村民性や、オカルト的な神社の祟りにまで発展していく犯行の背景は少々短絡的でもあるが、当事者がほとんどいなくなった今となっては“死人に口なし”と言わざるを得ない。 読了日:08月31日 著者: 高橋ユキ(タカハシユキ)日本懐かし団地大全の 感想昭和30年代生まれの私はこれまでに延べ25年くらいの団地生活をしたので、その利便性も含めて良いところ、悪いところは知っているつもりだ。著者の“団地愛”に溢れた本書を読むと、改めて高度成長期の国民の生活向上に貢献した役割の大きさに驚く。私が生まれた翌年に入居した団地は2DKで風呂もなかったが、抽選に当たった両親は大変喜んだという。結婚して2DK→3LDKの団地に住んだが、当時は早く抜け出したくて仕方がなかった。しかし憧れの一軒家を手に入れ子育てが終わった今、あの頃の団地生活の楽しさを懐かしく思い出している。 読了日:08月31日 著者: 照井 啓太僕が遍路になった理由(わけ)―野宿で行く四国霊場巡りの旅の 感想連合出版2000年12月初版。著者が大学4年生の夏休みに行った四国遍路の記録。寝袋も持たずに野宿で歩く遍路は若者らしくポジティブなチャレンジである。信仰心もなく覚えたての般若心経で88ヶ所の寺を回るなかで、多くの人々からなんでお遍路をしているのか、と問われても答えることができない。まるで遠足気分で歩いていく中でゴールを迎えるが、満願成就をすることが目的ではなく、一歩一歩の過程にこそ意味があったと気づく。最初は今どきの若者を地で行く鼻についた軽薄な文章だったが、最後には見違えるほど読ませてくれた。 読了日:08月30日 著者: 早坂 隆昭和少年少女ときめき図鑑 (らんぷの本)の 感想河出書房新社2018年9月刊。北名古屋市の「歴史民俗資料館」に展示されている資料を解説した本。同館は数年前に訪ねたが、昭和の商店街が再現されており、蒐集されたコレクションも膨大で何度でも見学したくなる施設だった。昭和33年生まれの私にとってこの本に紹介されているものはどれも懐かしいが、中でも思いで深いのが粉末ジュース。渡辺のジュースの素はエノケンがテレビCMをしていた。春日井シトロンソーダも大好きで、舌が青くなるまでそのまま舐めたことも良い思い出である。もう一つは万年筆。中学入学祝いの定番だった。 読了日:08月29日 著者: 市橋芳則,伊藤明良ホハレ峠;ダムに沈んだ徳山村 百年の軌跡の 感想岐阜県民なので徳山ダム着工から完成までのあらましについては大方知っていたが、最初はてっきりダム着工に対しての反対運動の話だと思って読み始めた。しかし、内容は旧徳山村の最奥の集落に住むおばあさんの半生とその家族を追った、30年にもわたる交流と取材に成された壮大なストーリーであった。隔絶された集落で濃密な家族関係を築いてきた人々が住み慣れた土地を離れる決断は悲壮そのものである。本書でも紹介されている映画『ふるさと』も併せて観たが、ダムに沈む前の美しい村の姿と、村を捨てる家族の最後の場面が涙を誘った。 読了日:08月28日 著者: 大西 暢夫ちゃぶ台の昭和 新装版 (らんぷの本)の 感想河出書房新社2018年新装版初版発行。戦前、戦中、戦後と食生活の変遷とそれにまつわる庶民の暮らしぶりをまとめている。ちゃぶ台は昭和30年代を境にダイニングテーブルへと変わっていくが、最近になって復活の傾向が見られるという。そこには単なる懐古趣味の郷愁ばかりではなく、サザエさんや寅さんにあるような家族のつながりを求める表れなのかもしれない。本書では一汁一菜の昭和の献立の作り方やごはん茶碗のデザインの変遷なども取り上げられており、給食によく出た鯨の竜田揚げやベーコンがもう一度食べたくなった。 読了日:08月27日 著者: 小泉和子尾畠春夫 魂の生き方の 感想“スーパーボランティア”尾畠春夫さんから聞き取りを行い編集されたドキュメント。2018年に行方不明になった2歳児を救出して一躍時の人になったが、私が彼を知ったのはずっと以前で、仙台に赴任し東日本大震災のボランティアに参加した時である。また、NHKの番組で尾畠さんの日本列島徒歩縦断の放送を見たこともあり、私が昨年行った同じチャレンジにも少なからず影響を受けた。本書ではボランティアのこだわりと思いについて熱く語っているが、根底にあるのは自分の思うままに生きていくという「どこ吹く風」の精神であるといえそうだ。 読了日:08月26日 著者: 尾畠春夫遊廓へ ――女子ひとりで街歩きの 感想若い女性に遊郭は人気があるようだ。著者の“遊郭愛”は半端ではない。この本を読むとそう感じずにはいられない。遊郭を巡る旅をそれこそ全方位、全角度から楽しんでいることが分かる。遊郭特有のオシャレな建物はもちろん、モダンなタイル窓やステンドガラス、うす暗い路地から寂れた銭湯、スナック、猫がいる風景なんてのも。ページをめくる私もうれしくなってくる。場所が場所だけに女性ひとりの突撃探訪は苦労したと思うが、じゆうぶんお釣りがくるくらいの出来栄えになっていると思う。※蛇足ながら森永の牛乳箱は昭和初期ではないと思います。 読了日:08月25日 著者: 花房 ゆい『焼き場に立つ少年』は何処へ―ジョー・オダネル撮影『焼き場に立つ少年』調査報告の 感想長崎原爆資料館でこの写真を初めて見た。それ以来ずっと脳裏にあり、NHKの番組での放送が重なったこともあり、少年は誰なのか、どこで撮影されたのか…という疑問が私の中で続いていた。本書は少なからずその疑問に答えてくれたが、それ以上に感動したのは写真を撮った元海兵隊員のオダネル氏の活動である。原爆投下を正当化するアメリカ世論のなかでの写真展や日本国内での講演、展示、出版等、まるで罪を償うような真に迫った動きがそこにあった。偶然にもこの写真が撮られ日の目を見たことは、図り知れないほど大きな意味を持っている。 読了日:08月24日 著者: 吉岡 栄二郎昭和遺産へ、巡礼1703景の 感想掲載された写真は、喫茶店、商店街、遊園地、モーテル、食堂、観光地の売店、建物、食品市場…と実に多彩。説明文を読むまでもなく、そこに共通するのは、間違いなく時間が止まってしまったような【昭和】の姿だ。どこが昭和なのか?と問われても明確には答えられないが、しいて上げれば、私が生まれ、育ち、体にまとわりつくように経験してきた昭和時代の残像を、写真を通して瞬間的に捉えたからではないかと思う。かつて訪ねたことがある場所や風景もいくつかあり、懐かしさに胸が締めつけられる思いがした。 読了日:08月23日 著者: 平山 雄もう取り戻せない昭和の風景 東京編の 感想掲載されたモノクロ写真は昭和30年代と50年代の風景が中心。昭和50年代の写真を見ると、都心にあるにも関わらず多くの木造家屋が残っていることに気づく。道行く人々や路地で遊ぶ子供たちの後ろには、小さな商店や食堂、古びた家屋が軒を連ねるセピア色に褪せた風景がある。年配の?ご婦人たちは結構な確率で着物姿だ。今ではほとんど見ることができない割烹着も。昭和の風景は、取り戻せない以上に、もはや思い出すことすらできないくらい遠い過去になってしまった。それもそのはず、昭和が終わりを告げて、早33年である。 読了日:08月23日 著者: 布川 秀男ながい坂 (下巻) (新潮文庫)の 感想下級武士という出自にコンプレックスを持ちながらも、自己鍛錬を怠らずに信じた道を突き進む主水正の孤高の姿は、丁稚奉公から人気作家になっていく著者の半生をそのまま投影したかのようだ。主水正の心の揺れや迷い、人間形成の過程は、三浦家の庭に植えたくぬぎ林の成長と四季折々の風景にも重ねられ、その構成は見事というほかない。一歩づつ登る長い坂に例えた人生は主水正のみならず、彼を取り巻く人々すべてに当てはまる。しかし、人生は短い。「私は背伸びをして、ながい坂を登ってきた」と言わしめた著者に、本心を見たような気がした。 読了日:08月22日 著者: 山本 周五郎ながい坂 (上巻) (新潮文庫)の 感想上下巻をようやく読了。徒士組の下級武士の子に生まれた主人公・小三郎(主水正)が、立身出世をしていく長い長い物語。簡単に言えばこれだけだが、そこには小三郎の人間形成と、彼を取り巻く人々の様々な人生が語られていく。焦る小三郎に対して塾教師の小出は「人の人生は長い、一足跳びにあがるより、一歩一歩しっかりと登ってゆくのも、結局は同じことだ」と諭す。才気あふれる藩主を始め、魅力的な人物たちに囲まれて困難に立ち向かい成長していく姿に、目が離せなくなっていく。※下巻に続く 読了日:08月22日 著者: 山本 周五郎ニッポンの奇祭 (講談社現代新書)の 感想職業柄か、著者はカメラマンなので、写真を撮るためのアングルとか場所取りがうまくいかないといった記述がやたらと多く、祭りそのものの内容よりもそっちの目線が気になってしまった。レポした祭りは著者の故郷である諏訪御柱祭りを筆頭に長野県、東北、関東、沖縄と広範囲を取材しているが、奇祭かどうかはともかくとして、なぜその祭りを選んだのか、理由を含めて一貫性のなさを感じた。奇祭をレポしたものなら、みうらじゅん『とんまつり』や椎名誠『ニッポンありゃまぁお祭り紀行』の方がはるかに面白く読み応えがあった。 読了日:08月19日 著者: 小林 紀晴新書882ヒトラーとUFO (平凡社新書)の 感想タイトルに惹かれて手に取ったが、内容はドイツに今も伝わる都市伝説をまとめたもの。ヒトラーの生存説以上に面白いのが、ナチスのUFOに似た円盤型の飛行機説。設計図や模型が戦後のどさくさに盗難に遭ったというオチが面白い。それとフリーメーソンの真実を追ったルポ。世界に600万人、日本にも250人がいる団体にも関わらず、その活動や実態は表に出てこない。ナチス政権化のフリーメーソン陰謀論や、古くは坂本龍馬も会員だったのではないかと言われているが、それさえもよく分かっていないことがすでに都市伝説である。 読了日:08月18日 著者: 篠田 航一遺品は語る 遺品整理業者が教える「独居老人600万人」「無縁死3万人」時代に必ずやっておくべきこと (講談社+α新書)の 感想どうも選本を誤ったようだ。タイトルからして、独居老人や孤独死の実態、その遺品についての生々しいルポだと思っていたが、さにあらず。内容は新ビジネスの遺品整理業を営む自社の宣伝ばかりで、見積もりから料金体系、遺品整理の方法、家の処分といった会社の事業説明カタログかマニュアルを読むようだった。我慢強く読んでみたが、得るものは少なかった。 読了日:08月15日 著者: 赤澤 健一人殺しの論理 凶悪殺人犯へのインタビュー (幻冬舎新書)の 感想前半は取材のノウハウとプロセスを語っている。時間をかけて謙虚に、相手の感情を逆なでしないやり方が著者の常套のようだ。後半の死刑囚との対話では、危うく感情移入する場面もあり、心が通い合ったことでその人間性に触れた昂ぶりを描いている。半面、北九州監禁連続殺人事件の主犯・松永太については、精神的なストレスを感じるほどの恐怖心を抱いている。著者の一連の作品は、地道で執拗な裏取りと無鉄砲ともいえる飛び込み取材で執筆されたことを想像させるだけに、身の危険を感じてまで仕事をする意味合いが、今一つ伝わってこなかった。 読了日:08月14日 著者: 小野 一光昭和ノスタルジー解体: 「懐かしさ」はどう作られたのかの 感想多少のこじつけ感はあるが、遡ること1974年が昭和ノスタルジーの系譜に当たるらしい。『三丁目の夕日』の連載が始まり、前年からのオイルショックに翻弄された年である。面白いのは、1970年代から始まったオタク文化と86年に登場したレトロの概念。いずれもマスメディアによる仕掛けが背景にあったようだ。私にとっての昭和ノスタルジーは自分が生まれた昭和30年代に尽きるが、それを知らない次世代にとっては単なる懐古趣味にしか映らないであろう。突き詰めれば、誰もがそれぞれの“懐かしき昭和“を持っている。それでいいのでは。 読了日:08月13日 著者: 高野 光平100万円で家を買い、週3日働く (光文社新書)の 感想社会学者の見田宗介氏が提唱した戦後の日本社会である、理想の時代、夢の時代、虚構の時代に続く現代社会を著者は【魔法の時代】と名付け、「第四の消費社会」であると書いている。スマホがあれば日常生活がほぼ事足りるバーチャル(魔法)に対して、人々はリアルを求める生活への多様化が進んでいくという。それがタイトルにあるような古民家再生や低コストのシェアハウス運営、昭和レトロの懐古趣味的な追及などに現れている。この本には様々な事例が取り上げられているが、それをけん引しているのは柔軟な思考を持った若者たちである。もっといえば、横文字職業の人々が多い。そのキーワドは“集まる”といってもいいだろうか。低収入で生きていくうえでも最低限の収入がなければ維持できない現実から見れば、シェアハウスにしろ、ニュータウンでの屋台やスナックにしろ、喫茶ランドリーや農村体験…そこには最低限のコミュニティと経済的流通がなければ成り立たない。“集まる”ことがままならないコロナ禍の今、「第四の消費社会」はどこに向かうのだろうか。 読了日:08月13日 著者: 三浦展決定版 コルチャック先生 (平凡社ライブラリー)の 感想ホロコースト関連の作品でワルシャワ・ゲットーの実態を描いたものは多いが、食料が窮乏していく中での凄惨さを記録した1942年4月から8月までのコルチャックのゲットー日記は読むに堪えない。そうした中でユダヤ人を支援するポーランド人のナチ抵抗組織の善意もあり、ゴミ運搬車に隠したクリスマスプレゼントを子供たちに贈るエピソードはホロリとくる。ゲットーから収容所に移送される200名の子供たちとの最後の行進には、教育者としての責任感や慈愛を超越した、コルチャックの人間としての尊厳を見た思いがした。 読了日:08月04日 著者: 近藤 二郎読書メーターメインサイト『 琺瑯看板探検隊が行く』もどうぞご覧ください★ ↓♪ 良かったらポチッとお願いします ♪
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