日興AMの外国株式ETFは配当金が二重課税より抜粋
- 現物で運用する部分は配当が二重課税になり、米国株の場合は配当金の外国税(税率30%)を間接的に負担することになる
- 先物で運用する部分は配当金収入が得られないので、現物で運用した場合に比べて相対的にリターンが小さくなる可能性が高い
「米国株の場合は配当金の外国税(税率30%)を間接的に負担する」・・・これは資料を探しても書かれていなかったけれどケイマン籍のETFでしょうか?
参考記事 国内ETFがニッチであり続けることの答えは税制が複雑だからかもしれない より
「ケイマン籍のファンドに投資することで、税務上のリスクは無くなり運用の透明性は維持できる。ただ、ケイマンと米国は租税条約を結んでいないので、株式配当金に対し現在上限の30%源泉課税され、それを米国に納める。外国税額控除を行うこともできないので、この30%分を投資家が取り戻すことはできない。このため、配当金に関しては税制上不利になる。
例えば、NYダウの現在の予想配当利回りは3%弱。仮に1年後の決算時での配当利回りが3%とすると、配当利回りはこれから30%を引いた2.1%に下がり、さらにこれから信託報酬を控除して円換算した分配金を支払うことになる」(水嶋氏)。
中田たろうさんの調べによると2009年の分配金利回りが先進国株式のTOKで年率2.4%、エマージング株式のVWOやEEMで年率1.3%前後ってことで・・・。
2009年で言えば日興のETFだとザックリ配当利回りは
先進国株式が1.68%
エマージング株式は0.91%となる計算・・・少なっ!
ちなみにSTAMグローバル株式だと半期で配当金要因で+1.27%ありますので年率で言えば2.54%前後とザックリTOKの税引き前に近くなる???(STAMは無分配ファンド内再投資方針)
※eMAXISは運用後間もないのでデータ採用ならず
先物については今回のETFに限らずどこのファンドでもある程度利用していると思っているし肝心なのはその比率でしょうか?ETFの運用先のマザーファンドの問題になっていくのかな?
こちらもSTAMグローバル株式を比較にしてみると※第4期決算より
【マザーファンドの資産構成比】(対純資産比、%)
株式等 | 96.9 |
株式先物取引 | 3.05 |
短期金融資産等 | 0.05 |
合 計 | 100 |
銘柄数 | 1131 |
先物運用はどのファンドでもある程度利用されているのが実際のところでバンガードのほぼ100%現物が優秀すぎるほどめずらしい現象なのかもしれません
「先物で運用する部分は配当金収入が得られない」って記述がありますが先物は配当を織り込まれるかたちで先物価格はディスカウントされます。だからと言って問題ないってことではなくて先物運用だと期日が発生するのが問題でもあります。
メリット
・国内取引所なので手数料が低い
・為替手数料がない
・円建て
・国内籍なので特定口座扱い
デメリット
・租税問題で本国よりも高い税率が掛けられている(米国なら10%だがこのファンドでは30%)
・さらに配当受け取り時に国内で税金
・二重課税されたインカム収益を確定申告でも取り返せない
日経ヴェリタス「ETF、不振の理由」まとめへ
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