夏の蔵出しシリーズ?訳あって秩父をブラリ散策!の巻 ① - とりけらのアウトドア&ミュージック日記
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夏の蔵出しシリーズ?訳あって秩父をブラリ散策!の巻 ①

今回も夏の蔵出しシリーズの続きです。今回は今年の3月に訳あって埼玉県・秩父郡横瀬町を訪問することになり、急遽西武秩父駅近くの宿に宿泊!夜と朝にブラブラ散歩を決行しました。

秩父市内をブラリ散歩
寺院装飾彫刻や近現代のレトロ建築物を満喫
「①慈眼寺の装飾彫刻など」



撮影:2024年3月16日 Canon PowerShot SX710HS & iPhoneSE


秩父ブラリ散歩地図


1 秩父に到着後、まず訪問したのは、こちらの寺院。なんせ、西武秩父駅からすぐのところにあったのだ。全く事前のリサーチ無しに訪問したのだけれど、この後あっとビックリ仰天することになりました。
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2 秩父札所13番 旗下山 慈眼寺(じがんじ)です。文明18(1486)年曹洞宗寺院として開山、江戸時代に観音信仰が盛んになると巡礼聖地として大変にぎわったそうです。本堂は、寛政年間と明治11年(秩父大火)で焼失していて、現在のものは明治33年に再建されたものだそうです。
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※秩父札所十三番 旗下山慈眼寺(じがんじ)オフィシャルサイト

3  境内の薬師堂の薬師如来は眼病にご利益がある「あめ薬師」と言われ、7月8日の「縁日」には多くの露店が並び「ぶっきり飴」が売られるそうですよ~。
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4 さて、本堂に近づいて驚きました。ご覧の通り、見事な装飾彫刻が施されていたのです。
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5 向拝の下の風景ですが、息をのむような迫力でした。
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6 玄武(げんぶ)と仙人。亀に乗る仙人と言えば、中国前漢の武帝時代の仙人「黄安」か。大きさ3尺の亀に乗り、その亀は3000年に1回首を出すが黄安は5回出したのを見たという。あなたはいったい何歳??波の透かし彫りも見事。
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7 最上部の題材は、「瓢箪から駒」でしょうか。中国唐代の道士で仙人の「張果老(ちょうかろう)」が、白いロバに乗って一日に数万里を移動し、休む時はロバを折りたたんで箱の中にしまい、乗るときは水をかけてもとの姿に戻したという故事・伝説に由来していると言われますが、日本では瓢箪になったらしい。
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8 「玉巵弾琴(ぎょくしだんきん)」です。一弦琴を弾く玉巵と龍。「玉巵」は、西王母(せいおうぼ)の娘、琴を弾ずれば百禽が集まり、龍に乗って四海に遊んだという伝説の女性です。この題材は大変人気で、各地の寺院の向拝彫刻に使われています。
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9 板支輪(いたしりん)には、彩色された鶴が描かれています。
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10 本堂側面の軒下も、三手先の出組が並び、実に充実した装飾が施されていました。
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11 木鼻周辺の装飾です。  
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12 「波に千鳥」、これも透かしが見事ですね。
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13 手挾(たばさみ)に「松に鷹」、逃げ惑う小鳥と鷲のような鷹です(^▽^;)
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14 「鳳凰」の羽も流れるように彫られています。
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15 「入母屋破風(いりもやはふ)」にも、しっかり装飾彫刻が入っています。
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16 本堂を側面から撮影
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17 「千鳥破風(ちどりはふ)」にも、様々な彫刻が見えますね。
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18 境内も少しご紹介します。こちら「経堂」。
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19 新しい石仏ですが、彫られているものが珍しい。「烏枢沙摩明王(うすさまみょうおう)」だそうです。どんな神様かというと!!
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20 何と、「トイレの神様」だというのですね!烏枢沙摩明王は、人間界と仏の世界を隔てる天界の「火生三昧」(かしょうざんまい)と呼ばれる炎の世界に住んでいます。 全ての不浄を焼き払い浄化させる火神なんです。ですから「ご不浄」=トイレという事でしょうか?!
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21 霊場浄砂宝塔石碑です
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22 境内からは、秩父の象徴である「武甲山(ぶこうさん)」が大きく見えていました。
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23 そして、その手前に見えている建物がこの日のお宿「旅館たちばな」でした。
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※秩父ブラリ散歩!次回は、慈眼寺から秩父神社への通りにある、レトロで素敵な近現代の建物をご紹介しますね。(*^^*)お楽しみに!

素人の書いた記事ですので、間違いやお気づきの点がございましたらご教示くださいね。(^▽^;)
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コメント

Re: No title

たいやきさん!こんばんは!

スゴイ!二回も札所を巡っていらしたのですねぇ(゚Д゚;)

確かに、寺院や石仏に興味津々の方が回ったら時間がいくらあっても足りませんよ~きっと!

いやぁ、宿は急に行く事になったので、あちこち探してやっとこちらに滑り込んだんです。

駅前にある昔ながらの小さな宿で、昔の「ビジネスホテル」といった感じでしょうか?

札所巡りの方もたくさん利用されてきたのではないでしょうかね。年配のご夫婦が切り盛りしていました。

お宿自体が、レトロでいい味だしていましたよ(*^^*)

Re: タイトルなし

大原かずのりさん!こんにちは!

慈眼寺本堂、なかなかスゴイでしょう?!本堂自体がそんなに大きくないので、この装飾彫刻のボリュームが逆に大きく感じられるのでしょうね。

装飾彫刻に鷹は良く用いられますが、小鳥を追うものも確かに多くはありませんが、たまに出くわします。

そうでしたか!確かに烏枢沙摩明王が隣にいたら、チトビビッてしまいそうですねぇ(笑)

11月2日に鎌倉の円覚寺一般公開を観に行きたいなぁと思っています。写真一杯撮って来ますねぇ(*^^*)

No title

秩父札所は2回巡りました。
でもその頃は、建物への興味はそれほどなかったんですよね。
惜しいことをしました。
今思うと、ただのスタンプラリーになってしまっていました。
逆に、今行ったら一つの観音堂の滞在時間が大幅に増えそうです。
いつまでも彫物や石仏を探していそうです。
宿泊するお宿が渋いですね。
ちょっと、僕も止まってみたくなります。

うおっ、これは凄い本堂ですね!
小ぶりな本堂ながら圧倒的で精巧な彫り物の数々、そして組物も素晴らしい。小鳥を追う?鷹は見たことないです。
烏枢沙摩明王は前に静岡行った時にトイレに立っておられました。明王の横で用を足すのは少々気が引けましたが(;^ω^)

Re: トイレの神様

BUSYBEE-GAEI さん!こんばんは!

何も知らずに訪問しましたが、ビックリ仰天の素晴らしい装飾彫刻の数々に圧倒されました。観音信仰は、大変な人気で秩父は恐らく大勢の信者であふれていたのではないでしょうか?!

玉巵弾琴(ぎょくしだんきん)は、おそらく人気題材としてはベスト3に入るのではないでしょうか?!どこにでもあるというと失礼ですが、龍と美しい女性の組合せは魅力たっぷりなのでしょうね。

なるほど、レッスンを受けていらっしゃるとは!どうりで、BUSYBEE-GAEI の記事の写真は素敵です。
上手な方の写真は、惚れ惚れしますが、ポイントは何に感動したのかが分かりやすいものがよろしいようです。
どうしても、色々なものが写っている方が共感しやすいと思いがちですが、撮影した人の狙いが分かるように
余分なものを排除するのが「定石」だと思います。

目黒不動にも「トイレの神様」が、あったというのは知りませんでした(^▽^;)

トイレの神様

巡礼聖地の賑わい、あめ薬師の縁日など往時が偲ばれますね。本堂のサイズに対して緻密な彫刻の数々。これは眺めるのに時間がかかりますね。一弦琴を弾く玉巵と龍の構図には確かに惹かれるものがあります。隅柱から突出する木鼻を撮るときに、いつもどういう角度で撮ろうか迷います。昔1dayレッスンで撮ったものを先生に見てもらったら、「ん~これは何を撮りたかったのかな?」の一言がトラウマに(苦笑)。今度からtori様を真似します( ´艸`)。「烏枢沙摩明」は目黒不動尊にもおわしますね。

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