こんなTweetが話題になっていました。
うちの息子がとんでもないことやらかしてくれました😭
— KSSソフト@ゲーム制作 (@sakazakiryo) 2022年8月12日
友達とスマホで通話しながら対戦ゲームしてて
てっきりLINEの無料通話してるのかと思ったら相手はキッズ携帯で
普通に通話してて電話代が2ヶ月で28万円😭
しかも相手の子は親から言われてこちらからかけなおさせてた😭
もっと早く気づいていれば😭 pic.twitter.com/RYbcgwrf2h
我が家では子どもたちはネット通話メインで、通話=料金がかかるという概念を持っていなさそうだったので、子どもたちにこのTweetを見せたら大変驚いていました。ご自身は大変辛いと思いますが、申し訳なくも、他山の石として大変参考になりました。ありがとうございます。
それで、いくつかTweetを見ていたら、こういったことが自分たち家族にも起きるんじゃないかと危惧されている方がちらほらいらっしゃいました。この記事では、こういう事態を未然に防ぐ方法を考えてみたいと思います。
高額音声通話を防ぐ方法→キッズ携帯・データSIM・かけ放題で契約
まず、今回のケースのような音声通話料金が膨大にかかるという事態を防ぐとしたら、音声通話をできない仕様の契約方法を選ぶというのがあります。
今回のケースでのお相手の電話である、キッズ携帯もその一つです。キッズ携帯は通常は登録した電話番号しか発着信できないようになっています。
【小学生保護者向け】子どもにはスマホよりキッズ携帯がオススメ! | 【しむぐらし】BIGLOBEモバイル
電話番号の登録は管理者での設定が必要であるため、子どもだけでは通常は登録できません。登録する際に、親の目が通るので、よく知らない誰かと長時間話すということはなかなか起きません。(今回のケースでも相手の親御さんが気付いた理由の一つ)
もう一つの方法は、携帯電話をデータSIMで契約する方法です。データSIMであれば音声通話はデフォルトではできませんから、音声通話で高額負担なんてことはまず起きません。仮にIP電話を使っていても、30秒20円ほど高くはありません。ただ、緊急通報はできないので、そこは割り切りですね。
我が家の子どもたちの端末は、データSIM(SMS付き)の契約で、家族・友人とLINEでコミュニケーションをしています。GPSは機能するので、現在地は把握できます。
あとは、そもそも電話をかけ放題で契約しておくというのはあります。ただ、子どもが毎日長時間電話をするというのを前提に契約する親は少ないでしょう。子どもが高校生になって自分のバイト代で加入するものでしょうね。
(追記)大手通信会社は利用金額の天井を決められるサービスがあるみたい。離婚届不受理申出みたいなものですね。便利な時代になりました。
高額ゲーム課金を防ぐ方法→アカウント管理・課金方法を限定
今回のケースは通話ですが、もっと頻繁に当たり前に起きているのが、スマホゲームの高額課金です。次のネットトラブル相談を読むと、似たようなトラブルがずらっと並んでいます。(解決策も似たようなものです。)
相談事例「料金関係」 | こどものネット・スマホのトラブル相談!こたエール | 東京都都民安全推進部
実際に、相談件数はうなぎのぼりです。
※グラフは「スマホを渡しただけなのに…」「家庭用ゲーム機でいつの間に…」子どものオンラインゲーム課金のトラブルを防ぐには?(発表情報)_国民生活センターから
問題の原因は、親の端末を子どもにそのまま使わせている、決済時に決済パスワードを入力できるようにしていないということになりますので、
対処としては、子ども用のペアレントコントロール下であったり、フィルタリングを入れたアカウントで利用させる、決済時には必ずパスワードを入力するようにしておくというのが考えられます。
一応、未成年者契約の取り消しってこともできないことはないけど、最後の手段と考えた方がいいですね。
その他→相手の親と連絡先交換、ゲームルール作り、親も同じゲームをプレイ等
以上はもっぱら契約形態の話です。その他の対策として、我が家もやっていることを列挙すると、
- 相手の親と連絡先交換
- ゲームルール作り
- 親も同じゲームをプレイ
なんていうのも私は有効だと考えています。
特に一つ目ですね。今回のTweetのケースだと、28万円の電話料金がかかる≒単純計算で100時間超の電話をしている=一日平均一時間半以上同じ友達とオンラインでゲームをしているということになります。
相手がキッズ携帯を利用しているとなると、通常は12歳以下ですから(継続利用すれば13歳以上でも利用は可能)、小学生以下の子どもと毎日平均一時間半ゲームをしているというのは、かなり仲が良い関係です。
外でこれぐらいの時間遊ぶ間柄だったら、親はその子の親と連絡先交換をしますよね? それと同じノリで、リアル友人とのオンラインゲームだったら、予めその友人の親との連絡先を交換しておくといい。親同士が連携して子どもを監視できますし、遊ぶ時間もしっかり取り決めできます。
今回のケースでは、実は前の月までは相手のほうの電話料金で話していたなんてこともありえます。トラブル防止、トラブル後の解決をスムーズにするためにも、子どもの友達の親とはできるだけ関係性を持っておくのはとても大切です。
それに関連して、二つ目も重要です。ゲームルール作り。
我が家の場合は、毎日のタスクをこなしてからゲームをプレイすることになっていて、ゲームのプレイ時間は通常は1回15分か30分です(1日2時間ぐらい?)。ゲームをプレイした後は、ゲーム休憩の時間を設けていて、遠くを一定時間眺めるようにしています。関連して、視力低下を防ぐため屋外で2時間以上滞在してもらうようにしてもらっています。夏場はなかなか難しいですが。
このルールは、子どもと話し合って決めたものです。定期的に見直してはいるものの、家族で話し合って、どういう風にゲームと付き合うかを決めています。私が長時間ゲームをしていると子どもから怒られます。押し付けではなく、一応、自主的に設定したルールということもあってか、我が家ではここ4年で、ゲームルールを子どもが破ることはほぼありません。
最後の三つ目は、直接的な対策じゃないんだけど、親も子どもがやっていることに興味を持つってことですね。「なんかやってるなー」ではなく、「今は、Youtubeで〇〇のチャンネルをよく見ていて、〇〇のゲームを毎日〇分ぐらいやってる」っていうぐらいを把握しておこうってことです。
Youtubeは履歴を見れるので、それでざっと補足ができます。ゲームはプレイしている端末に履歴が残りますね。もちろん、プレイしているのを横で見てもいい。
ゲームに限らず、子どもが長時間何に時間を使っているか親が把握していたら、「こんなことが起きるかも?」というのはある程度予想を付けられます。外遊びでも、部活の遠征でも同じです。子どものやっていることを把握していれば、ヒヤリハットに早めに気付けます。
締め
予防策としてはこんなところでしょうか。
私の感覚だと、高額請求は問題なのだけれど、スマホやネット利用だと、①自分の子どもが誰かに加害行為をしている、②自分の子どもがネット・リアルで被害を受けているというのが、もっと深刻だと考えています。
で、その対処として、端末をペアレントコントロールである程度縛っていても、コミュニケーションすべてをコントロールできるわけではないんですよね。抜け道もあったりするし。抜け道を探すことこそ、醍醐味というか、子どもの成長の証というのもありますし。
そういう意味では、契約形態・ペアレントコントロールという形式的な対処は必要だとしても、最後に書いたような、子どもが何をしているのか?、子どもがコミュニケーションをしている先に誰がいるのか?というのを親が把握しておくのは、重要だと考えています。
対処を考えるのも大変だから、「未成年にはネット・スマホ禁止!」っていう方針は否定しませんが、ネット・スマホがあるからこそできることってたくさんあるんですよね。それこそ、Googleレンズでの昆虫、鳥、動物、植物、野菜、花の観察はめちゃくちゃ楽しいですし。分かりやすく理科の成績が上がりますよ。
【愛用アプリ】
— もぐりん@理科ネタ (@mogurin_rika) 2020年5月2日
理科の先生=昆虫、植物、星が得意…。そんなことを思われがちですが、決してそういうわけでもない!ということで、そんな先生を助けてくれるアプリ。
①Googleレンズ(フォト)
お馴染みだと思いますが、植物や昆虫の名を調べることができます。精度もなかなか。校外学習のお供に。 pic.twitter.com/bPTbcd4U9U
我が家の場合、最近、子どもがDiscordを使いたいと言ってまして。システムの理屈は分かるんですが、触った感覚と落とし穴を親が把握していないのも良くないので、子どもにはちょっと待ってもらっています。eスポーツ界隈なら使って当然っぽいから、その世界から一切排除というのにはしたくない。
Discord(ディスコード)とは?使い方やゲーマー御用達の理由を説明!|BCN eスポーツ部 - 高校eスポーツを応援するニュースサイト
最後は各家庭の判断としても、今回のTweetのようなケースを家族でありがたく共有させてもらって、どういう風にネット・スマホと付き合っていくかというのを家族で話しておくというのは、長期的にとても価値があると思います。
重ね重ね、今回のTweet主さんはご愁傷さまです。お疲れさまでした。