新型コロナ分科会「テレワークの徹底、大学や職場等における飲み会の自粛」 ⇔ 与野党「国会議員の会食は国民の厳しい目があるからルールを作ってやろう」 - 斗比主閲子の姑日記

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姑に子どもを預けられるまでの経緯を書くつもりでBlogを初めたら、解説記事ばかりになっていました。ハンドルネーム・トップ画像は友人から頂いたものです。※一般向けの内容ではありません。

新型コロナ分科会「テレワークの徹底、大学や職場等における飲み会の自粛」 ⇔ 与野党「国会議員の会食は国民の厳しい目があるからルールを作ってやろう」

そういえば私は去年の3月から今年の1月にかけて夜の会食をしていません。もともとお酒は飲まないし、別に人に会わなくても仕事でもプライベートでも困らないし、辛くないので、特に夜の会食がなくても苦痛ではないんですが。

ただ、世の中にはどうしても人と会いたくて会いたくてたまらない人がいるのは理解できていて、私が夜の会食をしていないから他の人も会食をすべきではないなんてことは思いません。思えば、私が大学生の頃や、また、20代の独身時代には、夜に誰かとご飯を食べるというのは普通のことでしたし。

今週は首都圏(1都3県)に限定して緊急事態宣言が出ることでニュースが持ちきりです。私が定期的にチェックしている新型コロナウイルス感染症対策分科会も緊急事態宣言の提言を1/5に発表しています。

新型コロナウイルス(COVID-19) 最新情報|内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室

具体的な対策としては次の内容になります。

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※令和3年1月5日 緊急事態宣言についての提言 より。赤線は筆者

首都圏では飲食の場を中心に感染リスクが高い場面を回避する対策が必要で、実効性を高めるためには行政機関や大企業を中心としたテレワークの徹底や、大学や職場等における飲み会の自粛などが挙げられています。これまでも散々言われてきたことですね。

それで、昨日、自民党と立憲民主党の国会対策委員長が集まって、緊急事態宣言中の国会議員の会食はルールを作って実行するというのを調整したそうです。

緊急事態宣言中の国会議員の会食、ルール化で調整 自民と立憲 - 毎日新聞

会談後、安住氏は記者団に「夜の会食などについては国民の厳しい目もあるのでルール化が必要だ」と述べた。森山氏は一案として「国会議員の活動の中で人と会わないのは無理がある」と話し、1都3県での会食は午後8時まで(飲酒は午後7時まで)、会食は4人までとする案を示した。

これを読んで思ったのは、私が自民党や立憲民主党の国会議員の皆さんと比べて相当に頭が悪いから新型コロナウイルス感染症対策分科会の提言が正確に理解できていないんだろうなと思いました。

何しろ、分科会の提言では緊急事態宣言下での首都圏での行政機関のテレワークの徹底や職場等での飲み会の自粛が挙げられているのに、国会議員は例外であってルールを作れば夜の会食をするものだと自民党どころか、立憲民主党の幹部が考えているようなので。

確かに、政治家の夜の会食は批判の的ですが(以下は5人以上の会食集)、

自民党系政治家による今年12月14日以降の5人以上の会食集 - 斗比主閲子の姑日記

批判されているから駄目だというのではなく、分科会の提言にもあるように感染リスクを低減するために行わないものだと思っていました。

たぶん、私の受け止め方に問題があるんですが、上の安住さんの言い方は「お父さんや先生に叱られるから大人數では遊べないんだ」と言っている小学生ぐらいの子どもの思考に近い感じです。

とはいっても、今時の小学生はもう11ヶ月も色々なことを我慢し、先生からも新型コロナ対策を徹底させられているので、他人からどうこう言われるのに関わらず、自分から対策に気をつけている子もたくさんいます。

子どもと新型コロナ 知っておきたい大事なポイント(忽那賢志) - 個人 - Yahoo!ニュース

国会議員の皆さんは基本的に高齢者ですし、仕事柄、一般の国民以上に新型コロナの対策に関わる情報を入手しているはずですから、感染リスクについては人一倍に敏感だと私は考えていました。

実際のところは、与党の自民党に限らず野党の立憲民主党の国会議員の皆さんは、たとえ感染リスクがあったとしても夜の会食は政治家としては絶対に行うものであるという強い信念があるようです。命・健康より仕事ということですかね、凄い。

または、以前にも紹介したように、

恐らく、政治家だけは違う定義が適応されるということかもしれません。

これも麻生副総理の発言ですが(昨年6月)、

「民度が違う」発言で麻生氏がさらした決定的な事実誤認とは - 毎日新聞

麻生氏は「こういうのは死亡率が一番問題」と前置きした上で「調べてみたが、人口100万人当たりの死亡者が日本は7人、フランスは228人、米国が824人、英国で309人」と紹介。「『お前らだけ薬持っているのか』とよく電話かかってきたもんですけども、『おたくとは、うちの国とは国民の民度のレベルが違うんだ』っていつも言って、言ってやるとみんな絶句して黙るんですけど、そうすると後の質問が来なくなるんで、それが一番簡単な答えだと思って、クオリティーが違うという話をよくしていました」と続けた。

分科会の提言は守るつもりはない、ルールを決めて会食をするというのは、私の感覚からすると国会議員のクオリティが相当低い印象です。正直、この与野党の国会対策委員長のニュースに私は絶句しました。

いずれにせよ、私はもともと夜の会食が大好きってこともないので、自分の住んでいる地域が緊急事態宣言の範囲に入るかどうかに関係なく、これからもしばらくは誰かと夜に会食をすることはないでしょう。

みなさんもどうかご安全に。