私は子どものときに星新一のショートショート(短編小説)が好きでした。その後、SF小説もよく読むようになり、ジュール・ベルヌ、アイザック・アシモフ、小松左京と来て、成人したぐらいで星雲賞やヒューゴー賞受賞作ぐらいは読む、にわかSF小説読みになりました。
子どもとテッド・チャンの『あなたの人生の物語』の話ぐらいできるようになるといいなと思い、まずは星新一のショートショートにハマってくれないかなと淡い期待をして、時々図書館で星新一の本を借りてきていましたが、一度も手を取ってくれませんでした。
それが角川つばさ文庫で発売されている、『日常』のあらゐけいいちさんが表紙を描いた『きまぐれロボット』を手に取ったことがきっかけとなり、星新一の他の小説も読んでくれるようになりました。
※子どもたちが『日常』 を知ったのはあの事件がきっかけ
今週10冊借りてきた星新一のショートショートはすでに読み切っていますので、十分ハマってくれたと言っていいでしょう。この後、どうSF小説を読むようになるかは分かりませんが、小さいけれど大きな一歩だと眺めています。
それで、ここまでの軌跡というか、どんな本を読んできたことが星新一にハマるまでに効果があったっぽいか、というか、時々でハマった科学系の本があるので、それを書き出してみることにしました。当然ながらn=1で、備忘録的にまとめたものです。
大まかな流れ
色々読んできているので限定はしきれないものの、絵本の読み聞かせをし始めた時期からすると以下の順番でスモールステップが構築できたと考えています。
- ドラえもん(漫画)
- かいけつゾロリシリーズ
- 科学漫画サバイバルシリーズ
- ジュニア空想科学読本+空想科学読本
- ドクターストーン(漫画)
- 5分後に意外な結末
- 星新一 ←いまここ
1. それぞれ細かく説明していくと、まずはドラえもんの存在は大きい。ついでに藤子不二雄の短編集やパーマン、21エモンなんかも合わせて、未就学児の絵本の読み聞かせの後期にドラえもんの読み聞かせをしていました。全46巻、ドラえもん+、映画版、ドラベースとかで80冊ぐらいは読んだんじゃないだろうか。
2. そこから子どもが自分でも本を読むようになって、かいけつゾロリシリーズを置いておきました。山寺宏一さんがゾロリをやっていたアニメも見て、こちらも既刊67冊中、60冊は子どもたちは読んでいました。あわせて原ゆたかさんの他の絵本シリーズも数十冊読んでるはず。
3. 次が科学漫画サバイバルシリーズです。小学生に大人気なやつですね。これも既刊30冊ぐらい読んで、あとは派生作品の実験対決、歴史漫画タイムワープシリーズもほぼ読んでいるはずなので合計で50冊ぐらい読んでるはず。
4. ここまでで科学に興味を持ち始めたので、そろそろ絵が少ない本もいけるかなと思って、角川つばさ文庫で柳田理科雄さんが書いている『ジュニア空想科学読本』を紹介したら、これにもハマってくれました。それに飽き足らずもとの空想科学読本や柳田理科雄さんの他の著書も含めるとこれで40冊ぐらい。
5. 漫画のドクターストーンは空想科学読本と並行して読むようになり、今でも読み続けています。科学ヒーロー、いいですよね。既刊18巻。
6. その後に、これはSFではないですが、ショートショートにハマる流れとして『5分後に以外な結末』シリーズを読んできているのも大きいと思っています。シリーズで25冊ぐらい。
合計で、250冊ぐらい。
振り返り
改めて振り返ってみると、確実にスモールステップを踏んできたように思います。子育てでよく言われる、できるときにできるようになるってやつで、その時々で読めるものを読んできている。
本人が図書館・図書室で借りてくることもあれば、ある作品にハマる度にシリーズの他のもの、同じ作者の他の作品を家庭内に配置するようにも意識してきました。上記に挙げた250冊以外にも読んでいる本や漫画は100冊以上はあるし、また、一切手を取られず読まれなかった作品も数多くあります。
ゲームと同様に本の物語世界というのは、現実とは別の私的な空間を構築することができますから、これからも本人にとって大切な作品を持ってくれるといいなと眺めています。そして、願わくば、『TENET』や『三体』の話もできるようになるといいですね!
※柳田理科雄さんの貢献は凄く大きいと思う。これは「理科」の本