劇場版『SHIROBAKO』は私の中での正しいTVアニメの映画版だった。至福の"仕事の"時間をありがとう - 斗比主閲子の姑日記

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劇場版『SHIROBAKO』は私の中での正しいTVアニメの映画版だった。至福の"仕事の"時間をありがとう

2/29(土)にTwitterを見ていたら『SHIROBAKO』がトレンド入りしていたので、「あ、映画が公開されたんだ!」と気付き、それ以上の情報収集をシャットダウンして、その日の夜に劇場版『SHIROBAKO』を観てきました。

TVアニメは5年前に視聴し、レビューしています。アニメ制作に関わる20歳前後の女性5人を中心とした、アニメ制作の仕事のアニメです。

お仕事アニメとしての『SHIROBAKO』の素晴らしさ - 斗比主閲子の姑日記

今回は劇場版の中身のネタバレをしない範囲でのレビューとなります。

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※画像はTVアニメ「SHIROBAKO」公式サイトから。映画の公表がされた2年前はワクワクしていた(が、公開日はまったくチェックしていなかった)。仁王立ちの主人公が良い。

TVアニメ版を未チェック、もしくは忘れているという人は、パッと調べた限りdアニメストアで全話が配信されているので、ぜひそちらを見てください。面白いですよ。

SHIROBAKO | アニメ動画見放題 | dアニメストア

私が劇場版に期待するもの

人によって違うでしょうが、TVアニメが映画になったときに私が観たいのは次のような内容です。

  1. 主役に限らず、脇役含めた後日談が垣間見えること
  2. 新キャラは出てもいいが、決して元のキャラを邪魔しない程度で
  3. TVアニメのネタを可能な限りたくさん盛り込むこと
  4. 劇場版単品で起承転結があり、完結していること

こんなところでしょうか。

要は、TVアニメの世界観を維持しつつ、ぶち壊さず、けれど、映画として面白く仕上がっているということです。

劇場版『SHIROBAKO』は正しいTVアニメの映画版だった

上に挙げた内容は、劇場版『SHIROBAKO』にはすべて含まれていました。

特に、1つ目が良かったですね。お仕事アニメの、4年後の物語なわけだから、作中のキャラクターに4年間で何が起きたかを知りたいじゃないですか。

華々しい物語であれば、4年もあればみんな大成功している……というのもおかしくない。でも、SHIROBAKOはもともとリアルなアニメ制作の現場を題材にしていので、そんなことはもちろんありません!

停滞しているキャラは凄くたくさんいるし、上手くいっているっぽい人も限定的。仕事を辞めている人も出てきている。現状維持の人のほうが多い。でも、仕事ってそんなものじゃないですか。特に今の日本だと。海外向け配信を除いて。

ただ、そんな停滞状況を見せら続けても、それはそれでしんどい。主人公たち5人も悲喜こもごもではあるものの、しっかり後進を育てるという要素が出てくるし、物語が進むに連れて全員集合!シーンも描かれるからカタルシスがありました。強くてニューゲームみたいな感じ。

あとは、「万策尽きたー!」も登場するし、監督が座敷牢に監禁されるシーンも描かれているし、何より権利関係のゴタゴタがあったのも良かったですね! 周りがくすくすしてた。私は契約書を読むのが得意な方なので、契約書の解釈で戦うシーンがあったのはとても楽しめました。

ということで、劇場版『SHIROBAKO』は私の中での正しいTVアニメの映画版でした。至福の一時、ありがとうございました。

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※映画館でミニ色紙をもらった。まだ開けてない。

ちなみに、時間帯のせいもあるかもですが、客入りは座席の半分ぐらいでした。一人で来ている男性が多く、ちらほらカップルを見かける程度。TVアニメ版のファンなら楽しめる内容なので、ぜひ一人でも多くの人に足を運んでほしいですね。