年収850万円超の会社員に独身子無し税が課せられることになりそうです。
所得増税、年収850万円超に 政府・与党が縮小合意へ :日本経済新聞
修正案では、年収850万円を超える会社員が増税となる。増税額は一定の前提を置くと年収900万円で年1.5万円(当初案では3万円)、950万円で3万円(同4.5万円)、1千万円で4.5万円(同6万円)となり、当初案より軽減される。家族に22歳以下の子どもや介護が必要な人がいる人は増税の対象から外す。
22歳以下の子どもがいる場合は増税の対象から外すということなので子無し税なんですけど、私の観測範囲では、それほど話題になっている印象は受けません。
かほく市ママ課が独身税を提案したというときには、ネットはかなり盛り上がっていて、独身税に対して批判的な意見が相当出てきたんですけどね。
かほく市ママ課「独身税」提案 財務省主計官と懇談 - 北國新聞
恐らく、独身者限定ではなく、高所得者層に限定しているというのがキーなんだと思います。加えて、介護が必要な人がいる場合を除いたり、個人事業主が恩恵を受けるようにしたりもしているので、子無しに限定しているわけではないというのもありそう。
覚えている方も多いでしょうが、高度プロフェッショナル制度という、高所得の専門職の労働時間規制をなくす制度について、今年の7月に連合がOK出したら、物凄い反発があって結局撤回したということがありました。
連合:「残業代ゼロ」容認撤回へ 政労使合意見送り - 毎日新聞
この制度の導入への批判として「いずれ高所得者層に限定せず労働時間規制をなくそうとするのではないか」という話がありました。
同じような理屈で、今回の年収850万円超の会社員に子無し税を導入することについても、「いずれ高所得者層に限定せず子無し税が課せられるようになるのではないか」という批判があってもおかしくない気がするんですが、今回はあまり見かけていません。
私は子どももいますし、今回の件では増税対象にはなりません。ただ、児童手当に所得制限があるように、いずれ子どもの有無は関係なく、一定の年収以上での増税はあるだろうなとは踏んでいます。個人的には、生活保護の受給額が見直されるようなことと比べれば、私自身に今後多少増税があっても致し方なしと受け入れるつもりです。社会保険も合わせれば増税は毎年のことですしね。
生活保護見直し案:最大13%減 母子加算2割カットも - 毎日新聞
同時に、子無し税の対象が年収850万円超ではなく、年収700万円、年収600万円と下がってくることも考えられます。こういうのは一度導入されるとズルズル行くことがよくありますから(あまり批判がされなくなるから)、今は対象ではない人もいずれ自分が増税対象になる可能性があることはご認識されておくといいんじゃないかと思う次第です。