梅月夜の夢物語り SPIRIT(ジェットリーさんの映画)

ようこそ!冬灯(とうか)のブログへ。徒然に徒然なるがままに書き綴っています。主に自作の詩、サザン、役所広司さんやドニー・イェンなどなど。他にも興味があることを気の向くままに語っております。

こんにちは。

今日はジェット・リーの映画について。




    SPIRIT (2006)

       監督:ロニー・ユー
       出演:ジェット・リー、中村獅童ほか。
       製作国:香港



    moblog_fae3878b.jpg


〇あらすじ

清代末期。

名門武家に生まれたフォ・ユァンジア(霍元甲)は、父・霍恩第から病弱だと言う理由で、武術を教われなかった。

そのことがフォの好奇心を一層掻き立て、兄や他の弟子たちの練習をこっそりと盗み見、親友のジンスンの助けも借りながら、独学で習得して行った。

やがて、成長し、大人になったユァンジアは、連戦連勝。

天津では彼に敵う者はいなくなっていた。

だが、親友のジンスンすら止められない傲慢さから恨みを買い、復讐のために母親と娘を趙一門に殺されてしまう。

生きる意義を見失い、悲しみと罪悪感で抜け殻となったユァンジアは天津を離れ、何千キロもさまよい歩く。

すべての望みを失くしていた先に辿り着いたのは、スン(孫)おばあさんと盲目の孫娘ユエツーが住む静かな山村だった。

名を偽り、村民たちと生活していたユァンジアだったが、ふたりの優しさ、純朴さに触れ、次第に生きる希望を見出し、徐々に闘志を蘇らせて行く。

そして、本当の『強さ』の意味を知るのだった。

天津に戻る決心をし山村を後にしたユァンジアは、数年ぶりに天津に戻る。

我が家は何も変わっていなかった。

親友のジンスンが自分の家財道具を売り払ってでも、そのままにしておいてくれたのだ。

しかし、中国は大きな脅威にさらされていた。

西洋の力持ちが「東アジアの腰抜けどもをやっつけてやる」と息巻いていた。

中国人の尊厳を取り戻すために再び格闘技の場に上がったユァンジアは、この力持ち・オブライアンとの対決で勝利。

ユァンジアは1910年6月1日、上海精武体操学校(上海精武体育会の前身)を設立する。

しかしユァンジアの勝利が中国国民の反欧感情に火をつけるのではないかと懸念した中国の外国商会や日本人の三田らは、フォの気勢をそぐため、4名の外国勢とフォとの対決を企てる。

その無謀な申し出を快く承諾するフォ。

そして1,000人を超える観衆がかたずを飲んで見守る中、世紀の決戦が幕を開けた。

1910年9月14日、異種格闘技戦が始まった――。

世界中から集まった屈強な男たち。

会場に渦巻く興奮。

しかし、死力を尽くして闘うフォの胸にある思いは、勝者の栄光を掴むこととはまったく無縁の、静かにたぎる情熱だった。





代末期に実在した武術家霍元甲を描いたカンフーアクション映画
ただし、伝記とは違うらしい。
本当にはこんな凄まじい人生ではなかったのかもしれない。

この作品中では過酷な人生を味わう設定。
傲慢に育ってしまった彼が取らされた代償はあまりにも大きすぎた。
大切な母親と娘を殺されてしまう。

それまで何事にも自分が一番と過信し、お山の大将然だった霍元甲が、どん底へと突き落とされ、生きる意味も意義も忘れてしまう。
けれど、彼はある人たちに出逢い本当の人生というものに目覚める。

これまでカンフーは彼の強さの象徴でしかなかったけれど、人を守るもの、自分の心を強くするものへと考えが変化していく。
その変わりざまがじんと胸を切なくさせる。

やんちゃで我が儘で怖い者知らずだった男の顔つきや風貌が変化していく様は、まさに達人へと成り代わっていく様子で素晴らしい。

学校を開いたことや、大会中に具合を悪くし、亡くなったことは明らかであるらしいけど、犯人が日本人であったという裏付けはいまだされていない。
もともと病気であったという説が有望のようだ。

この中では我々日本人が悪役だけど・・(;^ω^)



    moblog_9fa6e06e.jpgmoblog_b11558f5.jpg

一皮剥けた彼はもうお山の大将じゃない。
貫禄と本当の強さを知っている、真の男となって生まれ変わった。




     moblog_c9a83293.jpgmoblog_84cf7a4f.jpg

後半の大会でのカンフーはカッコイイ。
中村獅童との対決もお互いの健闘を讃え合っている様子があり、まさにスプリット。
ただ強さを誇示するのではない。
相手のことを尊重した飢えでの力比べ。
これこそ、「礼に始まり、礼で終わる」武道の精神そのものだ。



    moblog_3500e7fe.jpg

血を吐いてまでも、最後まで礼を尽くして戦おうとするその姿に、彼の強い精神力を見させられた。

真の武道とは。
真の精神とは。
真の強さとは。

きっとあのままの霍元甲ではここまで達することはできんかっただろう。
人はなにかを犠牲にしなければ、達することはできないのか。
人は何かを失わなければ、気付くことができないのか。

そんな悲しいことも胸をよぎるけれど、これも運命。

ジェットリーの戦い方は綺麗だ。
彼自身、本当に大会に出ていたから正式なホームが板についているのだろう。
それを見るだけでも楽しい作品だ。









一言お断りを。
実は今、ひじょうに忙しい毎日でして・・・。
コメント頂いた方々にはお返事できなくて大変申し訳ありません。
壱日も休みがない状態でして。
仕事が休みの日には資格取るため、学校に行っています。
勉強も、まあ、しているのでそれだけで精一杯の毎日です。
記事は以前書き貯めていたのを予約で更新しております。
なので、あまり自分のブログを見返す時間もなくて。
コメント頂いた方には申し訳ないですが、お返事はまだしばらくはできないことをどうかご了承ください。
宜しくお願い申し上げます。

皆さまのブログには、時間の合間にお邪魔させて頂いております。
宜しくお願い致します。

        冬灯
2021.10.29 / Top↑
Secret