梅月夜の夢物語り
ようこそ!冬灯(とうか)のブログへ。徒然に徒然なるがままに書き綴っています。主に自作の詩、サザン、役所広司さんやドニー・イェンなどなど。他にも興味があることを気の向くままに語っております。
2020'01.31 (Fri)
無情(自作の詩)
今日は昔の詩を載せます。
無情
私は友人を食べました
お腹が空いたのです
空きすぎて
空きすぎて
しかたなかったのです
私の前を友人が通りかけました
おいしそうな
おいしそうな
友人
かわいらしいあなたを
思わず食べてしまいました
私の前を通りかかったのが運の尽き
諦めて下さい
大丈夫
悲しまないで
私はあなたを大切に食べたのだから
あなたはよく味が出ていて美味しかった
美味しくて
美味しくて
思わず涙が出ました
たくさん
たくさん
涙が出て
気付いたらあなたになっていました
そうです
私は生まれ変わったのです
私は私でなく
あなたという人間に
なんて素敵でしょう!
鏡に映したあなたは
やはりとても美味しそうでした
右手をかじってみました
味はかわりません
左手をかじってみました
味はかわりません
鏡に映し出されているあなたは
あなたを食べている
美味しいですか?
これでおあいこ
さあ
もっと食べて下さい
もぐもぐもぐ
もぐもぐもぐ
よくかんで
もぐもぐもぐ
もぐもぐもぐ
そうして
あなたも私も
食べ尽くされてしまいました
自我の欲求を止められない。
自分の過ちを責任転嫁する狡猾な精神。
反省してもまた繰り返す愚かさ。
「無常観」と「無情」をかけてます。
そんなことを考えて。
この詩は、以前共同出版した本に載せたものです。
2020'01.30 (Thu)
さくら風味のパンケーキ
2020'01.29 (Wed)
I AM A PANTY (Yes, I am)~サザン曲
2020'01.28 (Tue)
たんぽぽ(役所広司さんの映画)
映画のモデルとなったラーメン店は、東京荻窪の「佐久信」。
本筋は売れないラーメン屋を立て直す物語だが、途中本筋とはまったく関係ない食にまつわるエピソードが大量にちりばめられて相当部分を占めている。
ひじょうに変わった作品だ。
2020'01.27 (Mon)
薔薇の花の下(自作の詩)
拙い詩を。
古いものを順に載せています。
もう、二十代の頃の・・・お恥ずかしい。
薔薇の花の下
桜の木の下には何が埋まっている?
女の死体?
いや違う
あんなかわいらしい桜の木の下には
女の死体なぞあるものか
何もあるものか
仄かな薄ピンクの小さな花びらの下には
土しかない
女の死体はどこにある?
それは薔薇の花の下
とても綺麗な 綺麗な
薔薇の花の下
棘で身を固め
近寄るものはみな殺す
朝露で艶やかに
太陽の光(ひかり)でより深紅に
月の明(あかり)で妖しげに
いつも私の家の庭にある薔薇の花
そこに美しい女が眠っている
冷たく凍ったその身体を
月の明で照らしだすと
なんと綺麗なことか!
満月の夜は新しき死体を求めて
薔薇の花が深紅の涙を流す
ほうら もうすぐそこに
今夜も満月
明日も満月
白く透き通った女は
今日も友を呼ぶ
冷たい土の中で
あなたを呼んでいる
あなたは行きますか?
素晴らしい宝を差し上げましょう
青い眼の人形のようにしてあげましょう
さあ こちらへおいで
月が雲に隠れる前に
さあ こちらへおいで
桜の木の下には死体はない
薔薇の花の下に死体がある
妖しい詩ですが・・(笑)
麻薬とか、犯罪には蜜の匂いがあるといいます。
闇の中から誘惑の手を取ってしまうのか、誠実に生きるのか。
その分岐点はどこなのでしょう。
そんな投げかけの詩でした。
2020'01.26 (Sun)
テネシー・ワルツ(邦楽)
そのとき古い友達にばったり出合ったので、私の愛しい人を紹介した。
彼と彼女が一緒に踊っているうちに、私の友人は彼氏の事を私から奪っていってしまった。
今になって、失ったものがどんなに大きいものだったかが痛いほど心にしみてくる。
そう、あの夜に、私は愛しいあの人を失った。
あの人たちが、テネシーワルツの美しい調べに併せて戯れていた、あの夜に。。。。
2020'01.25 (Sat)
北斗の星殺人事件(ミステリー小説)
今日は以前読んだ本の紹介と感想。
作者:吉村 達也
※あらすじ
深夜の盛岡駅、寝台特急「北斗星」の窓から目撃した光景を皮切りに、ひとりの女性を恐怖が襲う!
ソリに乗ってきた人間の首。
闇に笑う生首。
吹雪の中で踊る首なし男。
「人殺し」の文字を勝手に書き出す腕。
隠された過去を霊視する男。
朝比奈耕作シリーズの第3弾。
北海道のスキー合宿で起こる、雪の山荘スタイルのクローズドサークル。
タイトルがトラベルミステリーぽいけど。
懲らしめるだけの偽の殺人事件が、本物になってしまうパターン。
トリック的には、まあ楽しめたかな。
ワトソン役の平田くんが頑張ってた。
ほぼ探偵役だったし。
あんないい感じだったのに、結局雪絵さんとはくっつかない。
事の発端を考えると切ない話。
クローズドサークルものは逃げ場がなくて怖い。
それも、何かにとりつかれたような人達が複数いる中での恐怖。
会話の中に確かに伏線が見え隠れしており、全体像のトリックに気付くきっかけとなる。
主人公の朝比奈が活躍しない、不思議な驚きの良作でもある。
テーマ : 推理小説・ミステリー - ジャンル : 本・雑誌
2020'01.24 (Fri)
ギリシャ神話 誘い編 ⑥
ギリシャ神話の続きです。
悲劇詩人とローマの詩人たち
ホメロス、ヘシオドス以後も様々な‘神話作家‘によって、沢山のギリシャ神話が生み出された。
前5世紀のアテナイでは、悲劇詩人たちによって、神話を題材とした独自の物語が作られた。
芸術活動の中心地でもあったアテナイでは、ディオニュソス劇場で年に一度悲劇が上演され、そのテーマはおおむね神話上の英雄から選ばれた。
もちろん悲劇詩人たちはそのままのストーリーで上演したわけではなく、創造力を駆使して、神話や伝説を脚色し、肉付けし、結末を変えたりした。
同じ神話や伝説を扱っても、作家によって当然違いが出てくる。
例えば、3大悲劇詩人と呼ばれるアイスキュロス、ソポクレス、エウリピデスは、それぞれミュケナイの王女エレクトラをヒロインにした悲劇を書いているが、前者のふたりは従来の伝説通り、エレクトラを王宮に住まわせているのに対して、エウリピデスでは貧しい農夫に嫁いだ、という設定になっている。
もちろんヒロインの行動や心情についても独自の解釈が見られている。
その後、ヘレニズム時代を経て、ギリシャはローマ帝国の中に組み込まれる。
しかし、ギリシャの文化遺産は神話を含めてローマに受け継がれ、ローマ人は自らの古来の神々とギリシャの神々を同化させ、自国の神話を作った。
中でも、後世もっとも影響を与えた作品は、オウィディウスの叙事詩「変身物語」である。
これは、ギリシャ神話の中から神や人間が、植物などなにかに変身する物語を集めたものだが、恋愛に重点をおいた甘くロマンティックな作品に脚色されている。
ルネサンス以降の芸術家たちは「変身物語」を拠り所として、数多くの作品を残した。
〇古代ギリシャの3大悲劇詩人
アイスキュロス・・・アテナイの貴族階級出身。
主な作品として、「アガメムノン」・「供養する女たち」・「慈みの
女神たち」がある。
これらは、オレステイア3部作と呼ばれ、ミュケナイ王アガメムノン
とその子供たちによる仇討ちの物語。
ソポクレス・・・政治家としても活躍した。
主な作品として、「オイディプス王」・「コロノスのオイディプス」・
「アンティゴネ」がある。
特に、「オイディプス王」は、ギリシャ悲劇の最高傑作ともいわれてい
る。
エウリピデス・・・アテナイの商人の家に生まれる。
当世風の問題を鋭い視点で切り込んだ、悲劇の改革者。
男性優位の社会で生きる女性たちの苦悩なども表現した。
主な作品として、「メデイア」・「バッコスの信女」・「ヒッポリュト
ス」。
この3大詩人たちの作品を読んでみたい。
探してみよう。
翻訳されてるだろうから。
神話への誘い編もあとわずかです。
では、次回^^
テーマ : ギリシャ神話について - ジャンル : 学問・文化・芸術
2020'01.23 (Thu)
笑え!(自作の詩)
今日は昔書いた詩を。
笑え!
苦しい時 辛い時 もやもやした時
大きな声で笑え
声高らかに大きく笑え
笑ったとて何も変わりはしない
しかし大声で笑うのだ
大人たちに笑われても
友達に蔑まされても
気にせず大声を出せ!
空しく感ずるな!
勇気を持て!
何をぐずぐずしている?
今、この時を逃したら後がない
己を信じよ!
他人を恨め!
友を傷つけよ!
行け! 行くんだ!
未来の果てまで
大きな笑い声をたてて
本気で傷つけるとかではないのでご安心を。
あらゆることに中途半端な自分。
己に喝を入れるために、心の内を吐露したもの。
弱い自分。
流れに逆らえない自分。
本当のことを言えない自分。
そんなことを徒然に・・・。
2020'01.22 (Wed)
仮面の男(ガブリエル・バーンさんの映画)
かつてルイ13世の下で勇名を馳せたアラミス、アトス、ポルトスの三銃士は現役を退き、彼らと友情を交わしたダルタニアンは銃士隊長としてルイ14世に仕えていた。
しかし、ルイは戦争によって国力を疲弊させ、貧困に喘ぐ国民を顧みない態度を示すなど、忠誠の対象となるには程遠い国王だった。
そんな中、ルイはアラミスを呼び出し、「戦争を指揮するイエズス会の指導者を探し出して暗殺しろ」と命令する。
同じ頃、アトスは息子ラウルが銃士隊に入隊し、ルイの園遊会で恋人のクリスティーヌに婚約を申し込む話に喜びを感じていた。
しかし、園遊会でクリスティーヌの美貌に惹かれたルイは、彼女を手に入れるためにラウルを戦争の最前線に異動させる。
憤慨するアトスだったが、ダルタニアンの説得で怒りを納めるが、後日「ラウルが戦死した」という知らせを聞き激怒し、ルイとダルタニアンへの怒りをぶつける。
アラミスは教会の地下墓地にアトス、ポルトス、ダルタニアンの三人を呼び出し、「ルイを国王の座から引きずり落とすために協力して欲しい」と頼み込む。
アトスとポルトスは協力を快諾するが、ダルタニアンはルイへの忠誠を優先し、申し出を断る。
三人はある人物が幽閉されている監獄に向かい、鉄仮面を装着させられている男を助け出す。
その男はルイと瓜二つの容姿をしており、アラミスは男の正体を語る。
男の正体はルイの双子の弟フィリップであり、ルイの命令を受けたアラミスによって鉄仮面を装着させられ幽閉の身となっていた。
アラミスはルイとフィリップをすり替えようと考えていたが、話を聞いたアトスとポルトスは反対する。
フィリップも突然のことに戸惑うが、アトスの「息子が死んだことが無意味ではなかったことの証明をしたい」という告白を聞き、国王になることを決意する。
同じ頃、戦死する直前にラウルが送った手紙を受け取ったクリスティーヌは悲観に暮れ、貧困と病気に苦しむ家族を救うためにルイの愛人になった自分を責める。
三人から国王の立ち振る舞いを叩き込まれたフィリップは、ルイが主催する仮面舞踏会に紛れ込み、ルイと入れ替わることに成功する。
フィリップは、アラミスから事情を聞かされた母アンヌと再会するが、そこにクリスティーヌが現れ、ラウルが戦死するようにルイが仕向けたことを非難する。
フィリップはクリスティーヌに償うことを約束するが、普段とは違い他者に配慮する「ルイ14世」に不信を抱いたダルタニアンは、銃士隊に宮殿内を捜索するように命令する。
アラミスたちはルイを連れて地下水道から脱出しようとするが、銃士隊に見つかってしまい、フィリップが脱出に失敗して捕まってしまう。
ルイは三銃士を殺すようにダルタニアンに命令し、フィリップに再び鉄仮面を装着させてパスティーユ牢獄に幽閉する。
同じ頃、絶望したクリスティーヌがルイの部屋の真上から首を吊り自殺する。
アラミスたちは地下墓地に逃げ込み、そこでダルタニアンが残した手紙を見つける。
手紙にはフィリップの居場所が書かれており、三人は銃士時代の制服を身にまといバスティーユ牢獄に向かう。
一方、ダルタニアンもアンヌに別れを告げてバスティーユ牢獄に向かうが、部下のアンドレからの報告を受けたルイも銃士隊を率いてバスティーユ牢獄に向かう。
無事にフィリップを助け出したアラミスたちは脱出しようとするが、駆け付けたダルタニアンから牢獄が包囲されたことを告げられる。
直後にルイが銃士隊を率いて牢獄に乗り込み、アラミスたちを殺そうとする。
五人は銃士隊に追い詰められ、ルイに降伏するように命令される。
フィリップは自分の命と引き換えに彼らの助命を試みようとするが、ダルタニアンに止められ、その際に「フィリップは、ダルタニアンとアンヌの間に生まれた子供だ」と告げられる。
ダルタニアンはフィリップを守るために戦うことを決意し、アラミスたちと共に銃士隊に突撃する。ルイは銃士隊に発砲を命令するが、三銃士の伝説を畏怖する銃士隊は狙いを外し、攻撃を止めてしまう。
ルイはフィリップを殺そうとするが、ダルタニアンはフィリップを守ろうとして盾となり刺されてしまう。
ダルタニアンはフィリップやアラミスたちに看取られて息を引き取り、彼を尊敬していたアンドレはルイを取り押さえて引き渡し、再び入れ替わったフィリップは「鉄仮面」になったルイを幽閉するように命令する。
ダルタニアンの葬儀を終えた三銃士は、アンドレたち銃士隊に敬礼で見送られる。
その後、フィリップはルイに恩赦を与えて郊外の家に住むことを許し、三銃士に支えられながら偉大な国王「ルイ14世」としてフランスの黄金時代を築き上げていく。
アレクサンドル・デュマの『ダルタニャン物語』をベースに、ルイ14世と鉄仮面伝説、老いた三銃士の復活と活躍、王妃とダルタニアンの秘めた恋を描いた歴史娯楽活劇。
ガブリエル・バーンはダルタニアン役。
ちなみにジェレミー・アイアンズは三銃士のひとり、アラミス役。
この映画に出会わなかったら、ガブリエル・バーンのファンにはならなかったろう。
それだけ私にとっては印象的だった。
ダルタニアンの恋と友情の間で揺れる哀愁溢れる表情、国を憂う反面、自身の息子でもある王の粗雑なふるまいに心痛める表情。
そんな悩める姿が胸に響いた。
仮面の男。
それはもちろん、ルイが双子だったという意味を持っているが、ダルタニアンが今まで伏してきた真実のことも指している。
最後フィリップが、「あなたこそ仮面の男だった」と言わしめる台詞(うろ覚えだけど)があるが、まことその通り。
影の主役という役どころ。
ジェレミー・アイアンズのアラミスも良かった。
優秀で信仰心があり、知恵者。
そして、ディカプリオの演技力。
本当に双子?と思えるような悪と善の演じ分けは素晴らしい。
私は男性俳優の中で、ロバート・デ・ニーロの次に演技が巧いと思っている。
ダルタニアンが死んでしまうシーンは悲しくて、涙が零れた。
もう何十年前に見た映画だけど、こうして記事にしているとまた見たくなってきた。
借りてきて、またガブリエル・バーンを満喫しよう(^^♪