2016-01-01から1年間の記事一覧
気が付いたら僕がデータ分析業界に身を置くようになってそろそろ5年近くになるんですね*1。この5年間の間に色々勉強したり業界内で見聞してきた経験をもとに、「実務の現場においてモデリングを行う上での注意点」についてだらだらと書いてみようと思います。…
この記事は以下の記事の続きです。機械学習分類器で算出した傾向スコアを調整する話ですが、最後に課題として残ったのがprobability calibrationによる実践。探してみると前回の記事でもやったisotonic regressionとか色々出てくるんですが、もう一つ出てく…
先日Japan.R 2016に大学時代の先輩*1を案内がてら参加したんですが、休憩時間に技術評論社のTさんがご恵贈くださったのがこちらの本。コンピューターで「脳」がつくれるか作者: 五木田和也,青木健太郎出版社/メーカー: 技術評論社発売日: 2016/09/27メディア…
この記事は以下の記事の続きです。ご覧の通り、機械学習分類器3種で傾向スコアを算出してみたらおかしな結果になったわけです。この点について、実は後日2点ほどコメントをいただきました。1つはブコメで、 統計的因果推論(3): 傾向スコア算出を機械学習に置…
そう言えばこのシリーズ長らく放置してました(汗)。いよいよこのブログもネタ切れが著しくなってきたので、今更そんな古いネタやるのかよと怒られるのを承知で「単に自分がやってみたかったから」というだけの理由で今更感のあるネタをやることにします。…
Stanの開発者でもある統計学界の重鎮、Andrew Gelmanがこんなブログ記事をupしていました。ちなみに@berobero11さんがこの件についてこんなコメントをされてました。AkiらのPSIS-LOOがWAICより良いとする論文が出た。https://t.co/BWYNALp88K渡辺先生の反論…
この記事は以下の記事の続きです。前回の記事では普通にロジスティック回帰で傾向スコアを求めたのですが、傾向スコアというのは元はと言えば「共変量に基づいてそれぞれの群に割り付けられる確率値を求めたもの」なので、やろうと思えば機械学習分類器で代…
前回の香港旅行の際にもちろっと書きましたが、2回に分けて取った夏休みの後半はバリ島旅行に行ってきたのでした。ただし香港とは異なり、バリ島の方は一部の例外を除いてほぼ統合型リゾートであるAYANA Resort & Spa BALIにこもりっきりみたいなものだった…
かつて拙著出版の際に大変お世話になった技術評論社(技評)さんから、『データサイエンティスト養成読本』改定2版のPRとして以下の記事がリリースされていました。この記事がもう何と言いますか、「読めばそのままデータサイエンティスト(本物)もしくはグ…
今年は遅い夏休みを9月に2回に分けて取ることにしておりまして、1回目は香港・マカオに行ってきました。実は香港には7年前にも行ったことがあるんですが、今回改めて訪港してみて色々と気付いたこと・ハマったことなどがあったので、今回もその辺の教訓など…
さて、統計的因果推論についてだらだらと独習していくこのシリーズですが、今回はDonald Rubinが考案したRubinの因果モデルで用いられる、傾向スコア(Propensity Score)を取り上げてみようと思います。「お前岩波DS3で事前に原稿読んで中身は知っているはず…
機械学習のパラメータチューニングというと大なり小なり大変な部分があって、今年のエイプリルフール記事に皆さん引っかかって下さったところを見るにパラメータチューニングを簡単に済ませたい!と願う人々は世の中多いようです(笑)。 少し前のMXnetを使…
世の中様々な介入効果・施策効果を検証するためのexperimentが行なわれていると思うんですが、意外とその効果検証というのは難しいものです。特にいわゆる統計的因果推論の立場から見れば、web上で接触する一般ユーザーに対する介入や施策といったものの検証…
追記(2016年8月22日) {rBayesianOptimization}の使い方を間違えていて、この記事の下部では実際にはテスト誤差ではなくトレーニング誤差を評価してしまっていますorz 実際にはScore返値にholdoutを入れるのが正解です。別に{rBayesianOptimization}単体で…
我らが業界の雄*1、てつろーさんが新たなweb連載記事を始められたようです。このタイトルが、流石は業界経験の長いお方だけあって非常に鋭いところを突いているなと個人的には感じています。で、完全に奇遇ながら実は6月8日に旧知の友人の依頼でプレイベート…
MXnet / Kerasが本格的に普及してきたことで、いよいよ「誰でも(割と)気軽にDeep Learningを実践できる」時代になってきましたね、という話を前回の記事では一通りやってみました。ということで、これからしばらく「気軽に実践できるようになったけど実際…
ご覧の通りです(笑)。ご愛読下さっている皆様、今後とも引き続きよろしくお願いいたします。
(左:Keras、右:MXnet)Kaggle Masterの間ではMXnetよりさらに人気なDeep Learningフレームワークというかラッパーが、@fchollet氏の手によるKeras。 Keras Documentation 結構苦心したのですが、ようやく手元のPython環境で走るようになったので、試して…
以前12回まで続けた「サンプルデータで試す機械学習シリーズ」ですが*1。あれから色々分類器の手法やその実装もバリエーションが増えてきたということもあり、思い立って今回まとめてやり直してみようと思います。そうそう、12回シリーズの頃から愛用してい…
(Photo credit: A Health Blog via Visual Hunt / CC BY-SA) 「人工知能」ブームが本格化してまだほんの数ヶ月だと思うんですが、気がついたらTV含む大手メディアが皆こぞって毎日のように「人工知能」を取り上げ、あまつさえ政府や与党の諮問会議でまで「人…
(Photo via Visualhunt.com) そう言えば、今度の6月で僕が研究者を辞めて民間企業に転じてからちょうど4年になるのでした。この4年の間に、博士やポスドクから企業に転じる人も増え、あまつさえ助教から企業に転じたり、トップジャーナル・カンファレンスに…
3年前にこんな話を書いたわけですが、皆さんご記憶でしょうか。 この当時は「平均への回帰」という言葉にその不毛さを託したわけですが、前回の記事に着想を得てもう少し今時っぽく論じることが出来るんじゃないかと思ったので、ちょっと書いてみようかと思…
今年の1月にこんな話題を取り上げたわけですが。この記事の最後にちょろっと書いた通り、実際にはこういう"too good to be true"即ち「そのモデルの精度いくら何でも高過ぎるんじゃないの?」→「実は汎化性能見てませんでした」みたいなケースって、想像より…
苦節2年、とうとう完成しました。機械学習のパラメータチューニングに悩める皆さんのために、コーディングも数学も大の苦手な僕が頑張って作りました。それがPTGH (Parameter Tuning by God's Hand)フレームワークです。RでもPythonでも動きます。中身として…
For non-native Japanese speakers: English version is below. ちょっと前から色々なところでちらほら名前を聞くなぁと思っていたMXnet。どうやらKagglerの間では急速に人気が高まっているようで、最近になってだいぶバグフィックスが進んだらしいというの…
こんなブログ・プレスリリースが出ていました。TensorFlowベースで実装されたクラウド機械学習アプリケーション、"Cloud Machine Learning"だそうです。以前から既に取り沙汰されていたCloud Vision APIに加えて、Cloud Speech APIさらにはCloud Translate A…
この記事は、やたらはてブを稼いでしまった前回の記事の続きです。ASAのプレスリリース及び声明の中には、確かに「p値に依拠しない新たなアプローチの例」として予測値を重視するアプローチ*5、ベイジアンモデリング、決定理論的アプローチ*6およびfalse dis…
以前から同様の指摘は様々な分野から様々な人々が様々な形で出してきていましたが、アメリカ統計学会が以下のような明示的な声明をこの3月7日(現地時間)に発表したということで注目を集めているようです。AMERICAN STATISTICAL ASSOCIATION RELEASES STATE…
そう言えば3年前にこんなまとめ的エントリを書いたのでした。この内容はそのままかなりの部分が2年前に刊行した拙著の原案にもなったということで、色々思い出深いエントリです。なのですが。・・・この3年の間に統計学・機械学習・データマイニングの諸手法…
記事タイトルに反して僕は実は統計的検定が大嫌いなんですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか(笑)。ということで、今回はややマニアックなメタアナリシスの話題でもしてみようかと思います。「t-testのメタアナリシス」みたいな、いわゆるRosenthal's met…