今回はAlton Ellisのアルバム
「The Best Of Alton Ellis」です。
Alton Ellisはレゲエの前身のロックステディ期から活躍した
シンガーです。
Alton Ellis (アルトン・エリス)
今回のアルバムはそのAlton Ellisがロックステディ期の1969年に
Studio Oneに残した彼のベスト盤です。
全16曲で収録時間は48分20秒。
全16曲なのに裏ジャケには曲目が12曲分しか載っていないんですね。
おかしいな?と思って調べてみると、どうもその曲名は初めにLPで
出した時の曲名のようです。
ちなみに裏に記載されている曲名を順番に列挙してみると、
Can I Change My Mind
Breaking Up Is Hard
This Feeling Of Love
Land Of Loving
Pearls
Knock On Wood
Jamaica
Sitting In The Park
La La La
Set A Better Example
Still Trying
Willow Tree
となっています。
最後にアルバムに入っている曲目を載せておきましたが、このうちの
「La La La」が抜けて5曲プラスされているようです。
プラスされたのは良い事ですが、オリジナルから1曲抜けてしまったのは
残念なところです。
詳細なミュージシャンの表記はありません。
Produced by Clement 'Sir Coxson' Dodd
All tracks recorded at Jamaica Recording & Publishing studios
という表記があるぐらいです。
ただレゲエレコード・コムのこのアルバムのページには、バック・バンド
としてSoul VendorsとSound Dimensionの名前が載っていました。
アルバムからはハッキリした表記は見つかりませんでしたが、録音された
のがロックステディの時代でStudio Oneという事を考えれば、バックは
Soul VendorsやSound Dimensionと考えても間違いではないでしょう。
さて今回のアルバムですが、60年代後半のロックステディ期の匂いが
プンプンするアルバムです。
このレゲエの前身であるロックステディの時代というのは、わずか
3年しか続かなかった時代なんですよね。
甘い切ないようなメロディに特徴のあるロックステディですが、
その前に流行っていたスカ、のちのレゲエに較べると、あまりにも短い
絶頂期だったんですよね。
一説にはJackie Mittooなどロックステディを支えていた中心人物が
カナダ移住を決めてしまったことが、衰退した理由の一つだと
言われています。
ただこの60年代後半のわずか3年間だけ流行ったロックステディ
ですが、すごく名曲が多いのも特徴的なところです。
Alton EllisもKen Boothsなどとともに、この時代を牽引した歌手の
ひとりだと言われているんですね。
その実力がよく解るアルバムだと思います。
このロックステディというのは、例えればアメリカのロカビリーの
スイートな部分だけを抽出したような音楽で、甘いメロディ・ラインに
特徴があります
その人の心を捕える甘いメロディが、後々まで利用され続けるほど
ジャマイカの人々の心を捕えた事は間違いがありません。
ただ70年代近くになると、ジャマイカの音楽は甘いアメリカ的な
メロディ・ラインと決別して、ビターなアフリカ志向の音楽へと
変貌していくんですね。
結果的にその決断は成功して、ビターなアフリカ志向の音楽=レゲエは
世界的な大ブレイクを果たす事になる訳です。
ただロックステディという音楽が「たった一夜の夢」だったと
しても、その夢が永遠に語り継がれる夢だったという事実は、
変わる事はありません。
その事はこのアルバムも証明しています。
1曲目「Can I Change My Mind」、16曲目「Willow Tree」は
彼のロックステディ時代の代表曲のようです。
11曲目「Sitting In The Park」は、シカゴソウルで活躍した
Billy Stewartの名曲です。
この曲はこのAlton Ellisが取り上げたほか、レゲエで何度もカヴァー
されているすごくレゲエ・ミュージシャンに愛された曲なんですね。
バックのSound Dimensionなどの名演に乗せたAlton Ellisの歌声が
とても気持ちの良いアルバムだと思います。
やはりこの時代のStudio Oneというのは、常に上質な音楽を作り
続けた優れたレーベルだったことがよく解ります。
ロックステディの時代はわずか3年で終わってしまいますが、
そうした優れた音楽を作ろうという意識があったからこそ、次の
レゲエの大ブレイクに繋がったんだと思います。
このアルバムはロックステディの時代に活躍した、Alton Ellisという
歌手の魅力がよく解るアルバムだと思います。
時代はけっして戻す事は出来ませんが、この素晴らしい音楽
ロックステディの時代は、レゲエ好きとしては心にとどめておきたい
ものです。
機会があれば聴いてみてください。
Alton Ellis & the High Notes - My Willow Tree
Alton Ellis - Can I Change My Mind - リリック
Alton Ellis - Willow Tree - リリック
○アーティスト: Alton Ellis
○アルバム: The Best Of Alton Ellis
○レーベル: Studio One
○フォーマット: CD
○オリジナル・アルバム制作年: 1969
○Alton Ellis「The Best Of Alton Ellis」曲目
1. Can I Change My Mind
2. Breaking Up Is Hard
3. This Feeling Of Love
4. Land Of Loving
5. Pearls
6. Knock On Wood
7. Can't Stop Now
8. Remember That Sunday
9. Baby I Love You
10. Jamaica
11. Sitting In The Park
12. Set A Better Example
13. Chatty Chatty
14. Cry Tough
15. Still Trying
16. Willow Tree
●今までアップしたAlton Ellis関連の記事
〇Various「Different Fashion: The High Note Dancehall Collection」
「The Best Of Alton Ellis」です。
Alton Ellisはレゲエの前身のロックステディ期から活躍した
シンガーです。
Alton Ellis (アルトン・エリス)
今回のアルバムはそのAlton Ellisがロックステディ期の1969年に
Studio Oneに残した彼のベスト盤です。
全16曲で収録時間は48分20秒。
全16曲なのに裏ジャケには曲目が12曲分しか載っていないんですね。
おかしいな?と思って調べてみると、どうもその曲名は初めにLPで
出した時の曲名のようです。
ちなみに裏に記載されている曲名を順番に列挙してみると、
Can I Change My Mind
Breaking Up Is Hard
This Feeling Of Love
Land Of Loving
Pearls
Knock On Wood
Jamaica
Sitting In The Park
La La La
Set A Better Example
Still Trying
Willow Tree
となっています。
最後にアルバムに入っている曲目を載せておきましたが、このうちの
「La La La」が抜けて5曲プラスされているようです。
プラスされたのは良い事ですが、オリジナルから1曲抜けてしまったのは
残念なところです。
詳細なミュージシャンの表記はありません。
Produced by Clement 'Sir Coxson' Dodd
All tracks recorded at Jamaica Recording & Publishing studios
という表記があるぐらいです。
ただレゲエレコード・コムのこのアルバムのページには、バック・バンド
としてSoul VendorsとSound Dimensionの名前が載っていました。
アルバムからはハッキリした表記は見つかりませんでしたが、録音された
のがロックステディの時代でStudio Oneという事を考えれば、バックは
Soul VendorsやSound Dimensionと考えても間違いではないでしょう。
さて今回のアルバムですが、60年代後半のロックステディ期の匂いが
プンプンするアルバムです。
このレゲエの前身であるロックステディの時代というのは、わずか
3年しか続かなかった時代なんですよね。
甘い切ないようなメロディに特徴のあるロックステディですが、
その前に流行っていたスカ、のちのレゲエに較べると、あまりにも短い
絶頂期だったんですよね。
一説にはJackie Mittooなどロックステディを支えていた中心人物が
カナダ移住を決めてしまったことが、衰退した理由の一つだと
言われています。
ただこの60年代後半のわずか3年間だけ流行ったロックステディ
ですが、すごく名曲が多いのも特徴的なところです。
Alton EllisもKen Boothsなどとともに、この時代を牽引した歌手の
ひとりだと言われているんですね。
その実力がよく解るアルバムだと思います。
このロックステディというのは、例えればアメリカのロカビリーの
スイートな部分だけを抽出したような音楽で、甘いメロディ・ラインに
特徴があります
その人の心を捕える甘いメロディが、後々まで利用され続けるほど
ジャマイカの人々の心を捕えた事は間違いがありません。
ただ70年代近くになると、ジャマイカの音楽は甘いアメリカ的な
メロディ・ラインと決別して、ビターなアフリカ志向の音楽へと
変貌していくんですね。
結果的にその決断は成功して、ビターなアフリカ志向の音楽=レゲエは
世界的な大ブレイクを果たす事になる訳です。
ただロックステディという音楽が「たった一夜の夢」だったと
しても、その夢が永遠に語り継がれる夢だったという事実は、
変わる事はありません。
その事はこのアルバムも証明しています。
1曲目「Can I Change My Mind」、16曲目「Willow Tree」は
彼のロックステディ時代の代表曲のようです。
11曲目「Sitting In The Park」は、シカゴソウルで活躍した
Billy Stewartの名曲です。
この曲はこのAlton Ellisが取り上げたほか、レゲエで何度もカヴァー
されているすごくレゲエ・ミュージシャンに愛された曲なんですね。
バックのSound Dimensionなどの名演に乗せたAlton Ellisの歌声が
とても気持ちの良いアルバムだと思います。
やはりこの時代のStudio Oneというのは、常に上質な音楽を作り
続けた優れたレーベルだったことがよく解ります。
ロックステディの時代はわずか3年で終わってしまいますが、
そうした優れた音楽を作ろうという意識があったからこそ、次の
レゲエの大ブレイクに繋がったんだと思います。
このアルバムはロックステディの時代に活躍した、Alton Ellisという
歌手の魅力がよく解るアルバムだと思います。
時代はけっして戻す事は出来ませんが、この素晴らしい音楽
ロックステディの時代は、レゲエ好きとしては心にとどめておきたい
ものです。
機会があれば聴いてみてください。
Alton Ellis & the High Notes - My Willow Tree
Alton Ellis - Can I Change My Mind - リリック
Alton Ellis - Willow Tree - リリック
○アーティスト: Alton Ellis
○アルバム: The Best Of Alton Ellis
○レーベル: Studio One
○フォーマット: CD
○オリジナル・アルバム制作年: 1969
○Alton Ellis「The Best Of Alton Ellis」曲目
1. Can I Change My Mind
2. Breaking Up Is Hard
3. This Feeling Of Love
4. Land Of Loving
5. Pearls
6. Knock On Wood
7. Can't Stop Now
8. Remember That Sunday
9. Baby I Love You
10. Jamaica
11. Sitting In The Park
12. Set A Better Example
13. Chatty Chatty
14. Cry Tough
15. Still Trying
16. Willow Tree
●今までアップしたAlton Ellis関連の記事
〇Various「Different Fashion: The High Note Dancehall Collection」
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