こんにちは、クックパッドCTO室の緑川です。
先月の11月25日、約3年ぶりにクックパッドのエンジニアとデザイナーの 1 年の集大成となるCookpad TechConfを横浜の地で開催しました。当日は晴天にも恵まれ、多くの方にご来場いただけました。ご参加いただいた皆さま誠にありがとうございました。
この記事では、Cookpad TechConf 2022の開催レポートをお送りします。
Cookpad TechConf 2022について
Cookpad TechConfは、クックパッドの「毎日の料理を楽しみにする」というミッションや「料理」という事業ドメイン特有のおもしろさ、そこに立ち向かうエンジニアやデザイナーのチャレンジ、またその過程で得た技術的知見やカルチャーについて公開するカンファレンスです。2016年から開催をしており、今回で5回目の開催となります。(2022年、2021年は未開催)
当日のスライド資料や登壇動画は下記(またはイベント告知サイト)からご覧いただけます。クックパッドの取り組みや課題解決についてご興味がある方はぜひご覧ください。
基調講演「失敗を活かす組織」
登壇者:成田 一生, 米田 哲丈
レシピサービスにおける持続的なプロダクト開発プロセスについて
登壇者:大石 英介 & 島 朋代
巨大なレシピサービスのアーキテクチャを最高にしたい
登壇者:宮崎 広夢
デザインシステムを使ってプロダクトのデザイン負債を解消する
登壇者:村山 賢太 & 見上 香桜里
失敗から学ぶクックパッドマートにおけるプロダクト開発の成功の確度を上げるパターン
登壇者:勝間 亮 & 米田 哲丈
生鮮食品をユーザーに届ける流通の仕組みと技術
登壇者:長 俊祐
新規事業クックパッドマートを支える機械学習の技術
登壇者:深澤 祐援 & 山口 泰弘
クックパッドが挑戦する「レシピ」と「かいもの」をつなぐ新しいサービス作り ~ 役割にとらわれず新しい価値に向き合い続けるチーム ~
登壇者:谷口 浩司 & 新妻 里夏
Go Global Search 2
登壇者:Orgil Davaajargal
LT大会
Cookpad TechConf 2022のノベルティ
Cookpad TechConf 2022では次のようなノベルティを用意しました。
- 水
- サコッシュ
- 味付け一覧表
- キッチンタオル
- 除菌ウェットティッシュ
- レギュラーコーヒー(ドリップバッグ入り)
名札とスタッフティシャツを含めて、全てのグッズを社内のデザイナーがデザインをしています。サコッシュは実は社名が入っていないため「日常でも使用している」との声や、「味付け一覧表やレギュラーコーヒーがノベルティなのはクックパッドらしい」との声をいただきました。
Cookpad TechConf 2022の10のチャレンジ
約3年ぶりの開催に当たって、Cookpad TechConf 2022の運営チームも従来どおりに開催するのではなく、登壇者たちに負けじと10の新しい企画にチャレンジしました!
1.Cookpad TechConfのリブランディング
過去のCookpad TechConfはリスのイラストを前面に出したデザインで統一していました。しかし、初の横浜・みなとみらい開催ということもあり、フレッシュな再スタートを切るために、もう一度コンセプトから見直して大きなリブランディングを行いました。今回のキービジュアルとなった×のロゴは、挑戦と成功には必ず付きまとう失敗と、料理の課題に対してエンジニアとデザイナーが力を掛け合わせて解決していくという思いを表しています。
2.みなとみらいでの物理開催
今回は、クックパッドが横浜・みなとみらいに移転してから初めての物理開催でした。そして、その開催に当たって横浜・みなとみらいの地を参加者の方にぜひ知ってもらいたいという思いがあり、海の見えるパシフィコ横浜の施設の中でも、特に新しくてキレイな、換気システムも整っているノース棟を会場に選びました。
3.完全招待制
コロナ禍での開催ということもあり、今回は完全招待制としました。クックパッドの社員一人一人が友人・知人を招待をしていたこともあり、会場の廊下を中心に物理開催のカンファレンスならではの団欒の輪があちらこちらで生まれていました。
4.野毛の懇親会
イベント会場の施設内に一日ずっと籠もっているのではなく、この横浜の地をより深く知ってもらいたいと考え、懇親会では横浜を代表する呑み屋街『野毛』に繰り出しました。イベント後、参加希望者を懇親会会場へ送迎バスでご案内し、スタッフも含めて多くの方と交流させていただきました。
5. 名札のバリアブル印刷
参加者の皆さまや社員には会期中に交流がしやすいように、TwitterまたはGithubのアイコン、ユーザー名入りの名札をお配りしました。特にアイコンの視認性は非常に高く、後述するCookpad TechConf 2022のDiscordサーバー、あるいはTwitterやGithubで見たことがある人がわかり、物理会場なので話せるというメリットが生まれました。また、完全招待制の演出にも一役買い、通常よりも少し手間もコストもかかりましたが社内でも好評でした。
6.ペア登壇
Cookpad TechConfは一般的な技術カンファレンスと違い、エンジニアとデザイナーという二つの要素を混ぜ合わせることで、クックパッドが大切にしているBeyond the Boundary(境界を越える)を体現しています。今回のセッションでは、さまざまな職種の組み合わせのペアが登壇しました。そして、司会者や基調講演もペアで行っています。その結果、それぞれの視点から生まれた知見を発表することができました。
7.ライブセッション
物理会場ならではのイベントとして、今回は以下3つのライブセッションと、ゲリラ的に発生した『Recipe Service Engineering Handbook』を読む会を実施しました。
- ヒヤリングからはじめる特定の1人のためだけの料理サービスデザインデモ
- Hako アプリの一生
- Webフロントエンドパフォーマンスチューニングデモ ─バンドルサイズ削減編─
当日は実装者と解説者に別れ、皆さまの応援や質問に応えつつエンジニアやデザイナーがそれぞれの能力を発揮し、45分間で制作した成果物を披露しました。
8.グラフィックレコーディング
登壇内容の概要がパッと見て楽しく伝わることでイベントに興味をもってもらえるよう、デザイナーによるグラフィックレコーディングを実施しました。Cookpad TechConfはさまざまな職種の社員が登壇するので、どうしても専門知識の領域が散らばってしまうのですが、グラフィックレコーディングならポイントだけを抑えて伝えることができます。また、SNS やDiscordサーバーでも拡散しやすく、たくさんの方にイベントへ興味を持っていただくきっかけとなりました。
成果物やグラフィックレコーディングのコツはこちらの記事にまとまっています!
9.Discordサーバーの運営
Cookpad TechConf 2022 開催日の前後数週間、参加者の皆さまと交流できる場としてDiscordサーバーを用意しました。Discordサーバーでは開催当日の実況チャンネルはもちろんのこと、セッション毎の質疑応答、技術やデザインに関する議論や雑談、その他ゲーム・音楽・料理といった趣味のチャンネルも大いに盛り上がりました。また、誰でも参加可能なイベントや勉強会なども数多く実施しました。はじめはうまくいくか心配でしたが、普段のクックパッドの社内Slackの楽しい様子、活発な様子をお届けできたかと思います。なお、今回、Discordサーバーを参加者の皆さんに公開する前に、実は一週間だけ社内向けに先行公開し、ワイワイする暖機運転期間を設けていました。これによって参加者が集まった公開開始時から、Discordサーバーをうまく盛り上げられたように思います。
10.TechMTGの外部公開
かれこれ十年以上続く、クックパッドの全エンジニアが隔週で集まる『TechMTG』をクックパッド史上初めて外部公開しました。TechMTGでは投稿された技術ブログの解説、社内であったいい話をみんなにシェアするいいねトピックの紹介、さらには技術勉強会などを行っています。こちらもDiscordサーバーで行うことで実況タイムラインが盛り上がり、社外の方にも楽しんでいただけているようでした。
アンケートの回答に関して
大変嬉しいことに、アンケートに答えていただいた方の78%の方からCookpad TechConf 2022に参加して非常によかった、残り22%の方から参加してよかったという回答をいただきました。また「クックパッドの雰囲気がよくわかった」「久しぶりの物理カンファレンスで活気があった」といった感想もいただいています。
また、電源の供給がなかったことや懇親会会場への移動時の換気対策など、皆さまにご不便をおかけしてしまったこと、改善すべき点もご指摘いただいております。
終わりに
改めてCookpad TechConf 2022にご参加いただいた皆さまありがとうございました。
皆さまからいただいたご感想やアンケートを基に更なる改善や新しいチャレンジをしながら、来年度もCookpad TechConfを開催したいと考えております。是非楽しみにしていてください!
クックパッドでは、このような組織カルチャーに共感するエンジニアやデザイナーの方を募集しています。ご興味のある方は、ぜひ採用サイトを覗いてみてください。また、今回のCookpad TechConf 2022で気になるトークがある方は、クックパッド採用へ DM をいただければ、カジュアル面談もできますので、ぜひどうぞ!