はじめに
Power Platform 推進チームの小野です。
Power Apps の Microsoft Applied Skills に合格しました。なんやかんやで4回も受験することになった話です。
Microsoft Applied Skills
Microsoft Applied Skills は、ラボ環境での実技試験によって問題解決力を計るプログラムです。既存の Microsoft Certifications Program (MCP) がロールベースで幅広い知識を問うものであるのに対して、Microsoft Applied Skills はプロジェクトベースで特定のスキルを問うもの、といった印象です。Azure 系を中心に、現在14個の試験が公開されています。
Power Platform 系の試験としては、Power Automate と Power Apps の2つが公開されています。10月に初弾でリリースされていた Power Automate は合格済みで、11月に Power Apps の試験が追加で公開されました。
試験内容
ラボ環境にて、与えられたシナリオ・要件に沿って、Power Apps のアプリを3つ作成する試験でした。1つは新規作成、2つはインポートした既存アプリを更新する問題です。作成したアプリは、zip ファイルにエクスポートして提出する形式です。4回受験して、毎回同じ問題内容でした。
「Excel をインポートした時に作られるアプリ」に使われている Power FX の関数が理解できていれば、概ね回答できそうです。作成するアプリに込み入った要件があるわけではなく、難易度は低いと思います。
なお、Power Automate の試験の時に感じた難点については、①②は同様、③は一部発生でした。
- 難点①:英語のみ。ブラウザの自動翻訳が効かない
- 難点②:ラボ環境のもっさり感
- 難点③:試験結果がすぐに表示されない …かもしれない ←1回目だけ同事象が発生
このPower Apps の試験では、マウスクリックよりも関数をキーボードで入力する問題の方が多いです。ローカル PC のメモ帳等でコマンドを作ってコピーし、仮想環境に貼り付けることで対応しましょう。
1回目:36%
1回目のチャレンジ、解いていて特に不明点もなく、楽勝だと思っていたら、36%評価で不合格でした。。。
なお、この1回目のみ、Power Automate のときと同じく、試験結果送信後にエラーが表示されました。少し時間を空けて Applied Skills のページを見てみたところ、上記の評価結果が記録されていました。
リトライするには、72時間空ける必要があります。もどかしい。幸い、受験料はかからないので、ガンガン受けちゃいましょう。
2回目:36%
2回目は、1回目とまったく同じ問題だったので、1回目と同じようにアプリを作成してみました。1回目は送信後エラーが出ていたので、回答内容がすべて送信されていない可能性がある、と思ったので。
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しかし、またしても36%評価で不合格。今回は試験結果送信後のエラーはなかったので、外的要因ではない単純な不合格だったと思われます。評価の詳細を確認したところ、1回目と同様に、Create a canvas app from scratch と Save and publish a canvas app のみが OK 評価でした。アプリの Configure と Data Source への Connect がうまくいっていないようです。
3回目:36%
3回目のチャレンジでの改善点は、エクスポート時のファイル名です。作成するアプリ名は「Sample App」のように名前を指定されているのですが、このアプリをエクスポートすると「SampleApp_20231222093050.zip」のようなファイル名になります。半角スペースが除去され、後ろにアンダーバーと日付・時刻が追記されるんですね。
ファイル名への追記が原因で、ファイルが正しく認識されていないのでは、と考えました。1・2回目と同じようにアプリを作成・エクスポート後、ファイル名を「Sample App.zip」にリネームして、評価を送信!
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36%でした。ファイル名の追記は関係ないようです。ファイル名を一部変更しても0%にならなかったことから、半角スペース・アンダーバー・日付・時刻は、あってもなくても問題ない、ということになりますね。
4回目に向けて
万策尽きたので、問題文を改めて読み直すことにしました。英文の読み違えなどがあるかもしれないので。
すると、新規作成のアプリでは、作ったら Publish(公開) するように指示がありますが、既存アプリを更新する方の問題文には Publish の指示がないことに気づきました。「余計なことはするなよ?」と General guidelines に書いてあるので、既存アプリの方では Publish していませんでしたが、Publish しないでエクスポートしても、アプリの変更が反映されないのでは?と考えました。
さっそく手元の環境で、Publish とエクスポートの動作確認を行いました。まず、既存のアプリにボタンを追加して、上書き保存します。その後、Publish せずにエクスポートし、インポートし直してみると、追加したはずのボタンが消えていました。再度ボタンを追加して、Publish してからエクスポート・インポートすると、ボタンは追加されていました。
上記の結果から、エクスポートされるのは、Publish を行ったバージョンのアプリであると確認できました。今までの試験では、Publish していなかったことが原因で変更が反映されていなかったと考えられます。
4回目:100%
4回目は、既存アプリを更新したら、エクスポート前に Publish するようにして再チャレンジ。ファイル名は、エクスポート後の状態のままです。
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100%評価、合格できました!
おわりに
たとえ問題文に書かれていなくても、必要なことはやらなければならない、という基本的なことを再認識させられました。PL-100・PL-200に合格していながら、こういう凡ミスをやっちゃうのは情けない。エクスポート機能を今まであまり使っていなかったので、いい勉強になりました。
アプリは指示通りに作成できているはずなのに合格できない!という方がいたら、参考になれば幸いです。