インドネシアの蛾類 - TAMIの気まぐれ通信
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ハスモンヨトウ

2日前の地震は、本当にびっくりしました。
横浜では震度4くらいだったようですが、それでも、建物がギシギシいっていました。

今回は、以前バリ島で撮影していて、ハスモンヨトウによく似ていると思っていたものですが、分布を見てみると、インドからオーストラリアまで広く分布しているようなので、画像を紹介したいと思います。

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2015年3月28日に、バリ島中部の山岳地帯、バトゥール山のカルデラ内にある村、ソンガン村で撮影したものです。

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これは日本産のもので、2015年11月17日、横浜市鶴見区の鶴見川周辺で撮影したものです。

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これは、青灰色の帯の入ったとてもきれいな個体で、2014年11月16日に、横浜市緑区の四季の森公園内で撮影したものです。

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2015年10月13日に、鶴見区市場富士見町で撮影したもので、民家の壁面に産卵していました。

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2016年9月17日に、緑区の四季の森公園で撮影した幼虫です。

ハスモンヨトウ Spodoptera litura (Fabricius,1775)
国内分布:北海道・本州・小笠原・四国・九州・対馬・沖縄本島・阿嘉島・久米島・慶留間島・伊江島・宮古島・石垣島・西表島・与那国島・南大東島・北大東島
国外分布:台湾・インド・大平洋地域・オーストラリア

ヨナグニサン

以前、幼虫の写真は撮っていましたが、成虫の写真は持っていなかった、ヨナグニサンの画像を紹介します。
ラヤ・プンゴセカン通りで15日に撮影したものです。
歩道に張り付いていた死骸ですが、比較的新鮮な個体でした。
雨で地面にたたき落とされ、飛び立つことが出来なくて、地面に張り付いたまま死んでしまったもののようです。


ヤママユガ科 Saturniinae
ヨナグニサン Attacus  atlas  (Linnaeus,1758)
国内分布:石垣島・西表島・与那国島
国外分布:台湾・中国・インド・ヒマラヤ
食草:アカギ・モクタチバナ・フカノキ・トベラ
日本産は別亜種の ssp.  ryukyuensis  Inoue,1993

雨で鱗粉がはげてしまい、コンクリートの表面が透けて見えますが、輪郭はきれいに残っています。
出来れば生きている個体を見てみたいものです。

ホシヒトリモドキ

昨日、ウブドの町中を散策中に、ハノマン通りでホシヒトリモドキを撮影したので、画像を紹介します。


ヤガ科 Noctuidae ヒトリモドキガ亜科 Aganainae
ホシヒトリモドキ Asota  plana  Walker,1854
分布:九州・屋久島・奄美大島・徳之島・沖縄本島・石垣島・西表島・台湾・インドシナ・インド・アッサム
食草:ガジュマル・アコウ
食樹のガジュマルは、各地に見られます。
インドネシアからは、いくつかの亜種が書かれているようですが、特定できないので上記の種名にしておきます。

バリ島のヤガ科 クチバガ亜科 Erebinaeの一種

成虫の写真はありませんが、ウブド周辺で、比較的多く見られる、非常に特徴的な蛾類の幼虫を紹介します。


ウブド近郊のシンガクルタ村で撮影。
背面に特徴的なへら状の毛を持つ。
移動する時は、シャクトリ虫型の動き方をする。
和名はないようで、成虫は一見するとヒトリガ科のように見える。

ヤガ科 クチバガ亜科 Erebinae
Tinolius  eburneigutta  Walker,1855
分布:インドから東南アジアにかけて。

脱皮直後の個体で、後方に脱皮殻が見える。
チャンプアンの尾根道で撮影。

幼虫の頭部を、ほぼ正面から撮影したもの。

蛹化する時は、食草の葉を綴り合わせて巣を作り、その中で蛹になる。
巣作り最中の終齢幼虫。

チャンプアンとペネスタナンの間にある、橋のたもとで撮影した蛹。
金色の微毛に覆われている。
食草はキツネノマゴ科のベンガルヤハズカヅラ。
街中でも植栽されたものが良く見られる。
蛾と同様にインドから東南アジアにかけて分布する。


花の色は薄い青紫と白花がある。

キツネノマゴ科
ベンガルヤハズカズラ Thunbergia  grandiflora  (Roxb. ex Rottler,1820

バリ島のヒトリモドキ科 Aganaidae について

バリ島で撮影したヒトリモドキ3種の種名が判明したので、紹介しておきます。
いずれも、ずっとヒトリガ科の種類だと思っていたもの。
ヒトリモドキ科は、ヤガ科の一亜科とされることもあるが、ここでは独立の科としておく。


クタに滞在した折に、部屋の灯りに飛来したもの。
前翅が、ほぼ一様に黒味を帯びた灰色をしている。

ヒトリモドキ科 Aganaidae
Asota  heliconia  intacta  Walker,1854
分布:Indonesia
台湾から東南アジア島嶼部に広く分布する種で、多くの亜種に区分されている。
その中で前翅が一様に暗色になる点で、上記の亜種に比較的一致する。


ウブドのホテルの壁に飛来した、ホシヒトリモドキ。
日本の南西諸島から、東南アジアまで広く分布する。

ホシヒトリモドキ Asota  plana  plana  (Walker,1854)
分布:China・E.Timor・India・Indonesia・Japan・Laos・Malaysia・Myanmar・Nepal・Sikkim・Sri Lanka・Thailand・N.Vietnam
この種もいくつかの亜種に区分されている。


ウブドのビスモ通りで撮影した、本種と思われる幼虫。
一本の木に、比較的多数の個体が見られた。
付近のホテルのスタッフは、これが蛾の幼虫であることを知っていた。


キシタヒトリモドキ、これも広く分布する種類で、ウブドで撮影したもの。

キシタヒトリモドキ Asota  caricae  (Fabricius,1775)
分布:沖縄本島・石垣島・西表島・与那国島・北大東島・台湾・中国・インド・オーストラリア




チャンプアンの尾根道で撮影したもので、ヒトリモドキ類の幼虫と思われるもの。
種名は判明していないが、色彩以外はホシヒトリモドキの幼虫とよく似ている。

フクラスズメとヨナグニサンの幼虫

今日、タンブリンガン湖畔を散策して、風景・昆虫などを撮影してきました。
その中で種名の分かった蛾類の幼虫2種を紹介します。


フクラスズメの中齢幼虫。
ホソチョウが食草にしている、カラムシ類の1種に付いていた。
本種の幼虫は、しばしば群棲するが、今回は単独で1頭見つけただけ。
日本産と比べて、それほど違いはないように思われる。
分布を調べてみたら、国外ではインドやオーストラリアまで分布しているようなので、日本産と同種で間違いなさそう。






湖畔に建つグブグ寺院の西側に生えていた、高さ2mほどのひこばえ状の木に2頭止まっていた。
以前にチャンプアンの尾根道で見付けたものよりかなり大きく、10cmにやや足りないくらいのサイズ。


このくらいのサイズになると、マクロはあまり必要ないので、広角で背景を入れて写してみました。

チャンプアンの尾根道で撮影した蛾類2種

今日、チャンプアンの尾根道を歩いてみた。
昆虫は少なかったが、何種か比較的大型の種類が見つかったので、その内の蛾類2種を紹介します。
グヌン・ルパ寺院から、少し登った当たりで見つけたもの。
最初は、イネ科の植物に、枯葉が付いているように見えた。


何の仲間か分からないが、ちょっと面白そうな感じの蛾。
腹部が後方に伸び出しているのかと思ったが、ファインダーで確認したら、交尾個体だと判明。
♂♀で大きさと斑紋がかなり異なる。
上の個体が4cmほどのサイズ。
上の個体の足元に、何かの卵が移っているが、交尾中なので、他の種類の昆虫のものと思われる。




かなり大型の、鮮やかな黄色の地に褐色の斑紋があるカレハガの仲間。
以前も見つけた頃があるが、その時と1mも離れていない場所で見つけた。
見つけた付近は、幼虫も見つかるので、このあたりに生えている植物が食草の可能性が高い。
下の写真は、20mほどウブド寄りで見つけたこの種類の若齢幼虫と思われるもの。
Web検索によると、成虫・幼虫共に有毒とのこと。

カレハガ科
Trabala vishnou (Lefebvre,1827)

ウブドで撮影したクロツバメガ属の1種

ホテルから、徒歩数分の所で、クロツバメガの仲間が大量に飛び回っているのを発見。
3月10日と11日に撮影を試みた。
種名は Histia  libelluloides  baliensis  Inoue,1992 で和名は付けられていない。
元になった亜種は、クロツバメガ Histia  flabellicornis  (Fabricius,1775) の亜種として、ジャワ島から記載された Histia  flabellicornis  libelluloides  (Herrich-Schaffer,1850)。
この亜種が種 Histia  libelluloides  (Herrich-Schaffer,1853) として認められ、それに対していくつかの亜種が記載された。
その中にバリ島から書かれた亜種 Histia  libelluloides  baliensis  Inoue,1992 がある。
雌雄で色彩が異なり、♂は前翅が黒くぼんやりした白斑があり、後翅に金属色の青い部分がある。
♀は前・後翅とも比較的はっきりした白紋を持つ。



葉に止まった♂。
前翅の先半分が色が薄くなり、後翅は鮮やかな光沢のある水色。


♀は前翅の中央付近が、比較的はっきりと白くなり、後翅の♂の水色の部分も白い。
飛んでいると2対の白紋が非常によく目立つ。

このアカギと思われる木の周りを、非常に多くの♂が飛び回っていた。
目撃した限りでは、♀は非常に少ないように思えた。



時折、♂が葉に止まると、別の♂が近づいてきて、止まった♂の前方に止まり、羽ばたきながら後ずさりするように近づいてゆく。
もちろん、♂同士なので、後ろにいる♂は嫌がって飛び去ってしまう。



時によっては、別の個体が、次々と集まってくることもある。
見ていて奇妙に思われることは、♂にとって、別の♂個体の方が見つけやすいように見え、たまたま近くに♀個体が止まっていても、見つけられないように見えること。
かなり目立つ場所に止まっていても、無視して通過してゆくことが多い。




これはたまたま、♀を見つけた♂がいて、その後2頭の♂が集まってきたもの。
その内の1頭が交尾に至った。
交尾した個体もしばらくは葉表に止まっているが、しばしば他の♂にアタックされるので、次第に葉裏に移動して静止する。

これは比較的低い位置で交尾していた個体を、下に下ろして撮影したもの。
明るいところを嫌うようで、次第に葉裏に移動してゆく。


これはたまたま♀を見つけた♂が近づいてゆくところだが、理由は分からないが♀に拒否されていた。
近づく角度とかの問題があるのかも知れない。

最後に同じ木についていた虫こぶ。
アカギの虫こぶを検索してみたが、見つからなかった。
木の一角に集中して、非常に多くの虫こぶが見られた。

インドネシアの蛾類:バリ島の中・小型種など

一部、バリ島以外のものも含みますが、中・小型種の蛾類の中で種名が判ったものを中心に紹介する。
属名までのものも含みます。
基本的に、名前の判明する種類は、日本などまで分布する、いわゆる広分布域の種類が多い。


ロンボク島の西海岸、スンギギ海岸付近で撮影した、ナカジロシタバの幼虫。
ハマヒルガオ類の葉に止まっていたもの。
日本にも分布して、食草としてヒルガオ類が上げられている。
日本から、東南アジア・アフリカ・ヨーロッパまで、非常に広く分布する。

ヤガ科
ナカジロシタバ Aedia  leucomelas  (Linnaeus,1758)
2003年3月22日、ロンボク島スンギギ。海岸のヒルガオの類。
分布:本州・四国・九州・対馬・屋久島・沖縄本島・久米島・伊江島・宮古島・石垣島・西表島・南大東島・アジア・南大平洋諸島・オーストラリア・ヨーロッパ・アフリカ
食草:ヒルガオ科


2000年3月24日、ジャワ島中部のヨグヤカルタで撮影。
分布から見て、タイワンベニゴマダラヒトリと思われる。
民家の塀に止まっていたもの。
バリ島のトヤブンカ村でも目撃したことがある。

ヒトリガ科
タイワンベニゴマダラヒトリ Utetheisa  lotrix  lotrix  (Cramer,1777)
分布:日本(本州以南)・台湾・中国・フィリピン・ビルマ・インド・スリランカ・オーストラリア・アフリカ
よく似た種類に、ベニゴマダラヒトリ Utetheisa  pulchelloides がある。


バリ島南部のクタ海岸で撮影したシロオビノメイガ。
見たところ日本産とあまり変わらないように見える。
トヤブンカ村でも撮影したことがある。

ツトガ科
シロオビノメイガ Spoladea  recurvalis  (Fabricius,1775)
分布:北海道から、大東列島までほぼ日本全土・アジア・オーストラリア・北米
食草:ホウレンソウ・フダンソウ・テンサイ・ウリ類・アカザ・サトウダイコン・モヨウビユ・ケイトウ・ヒユ・ヒナタイノコズチ・ツルナ(日本での食草)




ウブド周辺で普通に見られるキンモンノメイガ。
比較的昼行性の傾向が強く、低い草むらを活発に飛んでいるのを見ることが多い。
時折、花に吸蜜に来るが、その時以外は、敏捷で撮影が難しい。
この個体は、チャンプアンの尾根道の奥の、スバリ村で撮影したもの。

ツトガ科
キンモンノメイガ Aethaloessa  calidalis  tiphalis  (Walker,1859)
分布:九州・対馬・屋久島・奄美大島・徳之島・沖縄本島・久米島・阿嘉島・西表島・台湾・フィリピン・マレー・オーストラリア
食草:ツルマオ


トヤブンカ村で撮影した、センダンヒメハマキ。
小型種だが非常に特徴のある色彩で、比較的分かりやすい種類。
日本では西日本以南に見られるようだが、東南アジアからオーストラリアにかけて、広く分布するようだ。

ハマキガ科
センダンヒメハマキ Loboschiza  koenigiana  (Fabricius,1775)
分布:本州・伊豆諸島・小笠原諸島・四国・九州・対馬・屋久島・沖縄本島・石垣島・西表島・南大東島・台湾・中国・インド・ミクロネシア・ニューギニア・オーストラリア
食草:センダン




ウブド郊外のカジェン通り奥の水田耕作地域で撮影した、オガタマヒメハマキ。
1cm.を超える、ヒメハマキ類ではかなり大型の種類で、飛んできて足下に止まったので気付いたが、目の前で見ても鳥や昆虫類の糞のようにしか見えなかった。
地味な色彩だが、大きさと独特の色彩で見分けやすい。

ハマキガ科
オガタマヒメハマキ Arcesis  threnodes  (Meyrick,1905)
分布:本州・四国・九州・対馬・屋久島・奄美大島・沖縄本島・西表島・スリランカ
食草:オガタマノキ








ウブド周辺や近郊地域の、林の残る環境では良く見られる、イヌビワオオハマキモドキ。
小型種だが金属光沢のある、熱帯的な雰囲気の蛾。
やや薄暗い感じの林床で見つかることが多い。

ハマキモドキガ科
イヌビワオオハマキモドキ Saptha  divitiosa  Walker,1864
分布:九州・石垣島・西表島・魚釣島・台湾・フィリピン・インド・モルッカ諸島・ビスマルク諸島・ニューギニア・オーストラリア
食草:オオバイヌビワ




オビベニホシシャク、ウブド郊外で撮影したもの。
中型のシャクガだが、葉裏に止まることが多いので、なかなか撮影しにくい。
日本でも九州以南に分布する。

シャクガ科
オビベニホシシャク Eumelea  biflavata  insulata  Warren,1896
分布:九州・屋久島・奄美大島・徳之島・沖縄本島・宮古島・石垣島・西表島・マレー・インド・Borneo・Sumatra・Java・Sulu・Penang・Nias
食草:オオハギ、アカメガシワ?




ウブド郊外のチャンプアンの尾根道で撮影した、スカシドクガ属の一種。
産卵中の個体。
日本産のスカシドクガによく似ていて、平たい円盤状で、中央がくぼんだ形の卵もよく似ている。

ドクガ科
スカシドクガ属 Arctornis sp.
ジャワ島産の同属の画像は見つかったが、もっと鱗粉が厚い感じでかなりイメージが異なる。


これはジャワ島中部のプランバナン村に滞在した折に、ホテルの庭先に植えてあったハイビスカスで見つけた3-4cm.ほどの蛾の幼虫。
その後、Webでも同じ様な幼虫の画像を見つけたが、単に、マダラガ科の幼虫となっていて、種名は判らないまま。
他にも、蛾類の写真は撮っていますが、名前が判るのはごく一部で、今のところ、今まで紹介したものがすべてです。
分かったものは、少しずつ紹介していこうと思っています。

バリ島の蛾類:大型種を中心として

バリ島で撮影した蛾類の内、名前の判った大型種を紹介します。


ヨナグニサン、バリ島では幼虫のみ撮影。
この成虫はジャワ島のヨグヤカルタで、2000年に撮影したもの。
非常に新鮮な個体だが、水路の向こう側に止まっていたので、裏側だけしか撮影出来なかった。


こちらはバリ島で撮影した幼虫。
ウブド郊外のチャンプアンの尾根道で撮影したもの。
サイズは7-8cm.あったが、終齢ではないと思われる。
体の後端にある赤い紋が、日本産のものでは、細い赤の輪になるのが異なる点で、全体的にはほぼ同じ様な印象を受ける。

ヤママユガ科
ヨナグニサン Attacus  atlas  (Linnaeus,1758)
分布:八重山諸島・インド・東南アジア・中国・台湾
食樹:アカギ・モクタチバナ・フカノキ・カンコノキ類・トベラ・ショウベンノキ(八重山諸島の例)


滞在していたホテルの庭先に飛来したもの。
生け垣の花などで、吸蜜しているのを、時たま見かける。

スズメガ科
オオスカシバ Cephonodes  hylas  (Linnaeus,1771)
分布:日本(本州以南)・インド・スリランカ・東南アジア・中国
食樹:クチナシ




クロメンガタスズメ、チャンプアンの尾根道で撮影。
幼虫は派手な黄色を中心とした、蛍光色のような色彩のものと、このような緑色型がある。
これは地味な緑色型のほう。
食草はナス科を中心として、比較的広い範囲のものを食するようだ。
長崎では、ヒルガオ科の植物に付いている、終齢幼虫を見ている。
ウブドでは、何度か、灯りに飛来した成虫も見ているが、まだ撮影の機会がない。

スズメガ科
クロメンガタスズメ Acherontia  lachesis  (Fabricius,1798)
分布:日本(本州以南)・台湾・中国・マレー・インド
食草:ゴマ・ナス・ジャガイモ・チョウセンアサガオ・タバコ・クコ・キリ・キササゲ・フジマメ・アサ


トラシャク、派手な色彩の大型のシャクガで、いかにも熱帯の雰囲気がある。
プンゴセカン村の周辺で、毎年1-2度目にする機会があるが、なかなか撮影出来る場所に止まってくれることが少ない。
Webで検索すると、幼虫の写真も見ることが出来る。
派手な青の蛍光色を主体とした色彩で、一度見てみたいと思っているが、未だその機会に恵まれていない。

シャクガ科
トラシャク Dysphania  militaris  (Linnaeus,1758)
分布:South and Southeast Asia






鮮やかな黄色の時に、人面を思わせる斑紋を持つ、大型のカレハガ。
チャンプアンの尾根道で撮影。
ときどきシジミチョウの仲間が見つかる場所で、遠目に黄色い花が咲いているように見えた。
しばらく見ていて、カレハガだと気付き撮影した。
分布はマレーシアとその周辺となっているが、タイやベトナムにも、非常に良く似た種類が分布する。
ブログなどでは、成虫・幼虫共に有毒と書かれたものも見られる。




成虫と同じ場所で撮影した、この種類の幼虫と思われるもの。
ブログの中で、ベトナム産のよく似た種類のカレハガについて書かれたブログに、非常に似た幼虫が載っており、その種類の幼虫だと書かれていたので、これも成虫写真の種類と同じものだと思っている。

カレハガ科 Lasiocampidae
Trabala  ganesha  Roepke,1951
Type locality: Indonesia, West Java, Perbawattee
分布:マレーシア・スマトラ・ジャワ・ボルネオ
台湾に別亜種が分布するようだ。