千葉県 - TAMIの気まぐれ通信
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モンキアゲハ

アゲハチョウ科の続きで、モンキアゲハの画像を紹介します。

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東京都八王子市裏高尾町、1996年8月12日撮影。
日影沢付近で撮影しました。
翅を開いて静止しているときは、後翅の黄白色の斑紋は隠れています。

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富山県砺波市湯谷、2013年9月30日撮影。
河川敷の林床に咲いていた、ヒガンバナの花に次々と飛来していました。
この場所は、特にモンキアゲハの個体数が多いところでした。

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千葉県印西市、2015年5月27日撮影。
公園の植え込みのツツジの花で吸蜜していた個体です。

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2枚とも、神奈川県厚木市、2016年10月18日撮影。
幼虫の背面にある、斜めの帯が真ん中で途切れているのが特徴のようです。

アゲハチョウ科 Papilionidae

モンキアゲハ Papilio helenus (Linnaeus,1758)
分布:インド、ヒマラヤ山脈、東南アジアと周辺の島嶼、中国、台湾、日本では関東以西に分布。
分布域の北上傾向が見られる種類の一つです。
食草:ミカン類、カラタチ、サンショウ類、ハマセンダンなどのミカン科植物。
出現期:4-10月頃で、その間に2-3回発生。蛹で越冬する。
やや林地性の種類で、市街地ではあまり見られず、丘陵地から低山地(山麓部)などでよく見かける。

ヒメマダラナガカメムシ

ウブド近郊でよく見かける、ヒメマダラナガカメムシと思われる種類が撮影できたので画像を紹介します。

カジェン通り奥の、水田の散歩道で撮影したもの。
クズのような植物に止まっていたもの。



2013年9月1日、千葉県の九十九里浜で撮影したもの。
関東では海岸で見られることが多いようだ。
今回、撮影したものと、下の個体の斑紋は、非常によく似ている。
分布的には、アジアからアフリカにかけて、広く分布するようなので、特に問題はないと思う。

マダラナガカメムシ科 Lygaeidae
ヒメマダラナガカメムシ Graptostethus  servus  servus (Fabricius,1787)
国内分布:本州・四国・九州・奄美大島・与論島・沖縄本島・慶良間諸島(屋嘉比島)・石垣島・西表島
国外分布:台湾・朝鮮半島・中国・旧北区・東洋区・熱帯アフリカ・太平洋諸島

今年撮影した虫こぶ

今年撮影した虫こぶをまとめてみました。
虫こぶか菌えいか分からないもの、名前の判らない虫こぶなども含みます。

8.Jan.2016 神奈川県足柄上郡松田町松田庶子
山間の公園で撮影。
公園のレンギョウの枝に、多数発生していた。虫えいか菌えいかは不明。
webで検索してみたが、はっきりした説明がなされているものは見当たらなかった。
木質で、かなり堅い。

10.Jun.2016 富山県黒部市沓掛
シダレヤナギハオオコブフシ、虫えい形成者、ハバチ科、コブハバチ類 Pontania sp.
河川敷のヤナギのひこばえで見られた。

25.Oct.2016 千葉県市原市
同じシダレヤナギハオオコブフシ:ハバチ科、コブハバチ類 Pontania  sp.
水路沿いの公園の、植栽されたヤナギで見られた。
特定のヤナギに、集中的に形成されていた。
時期が遅いので、葉の部分は枯れ始めている。

10.Jun.2016 富山県黒部市沓掛
バラハタマフシ、虫こぶ形成者:タマバチ科 バラハタマバチ Diplolepis  japonica  (Walker,1874)
トゲ状の突起を持つ円形の虫こぶ
これも河川敷で見つけたもので、色が鮮やかなので非常に目立つ。


10.Jun.2016 富山県黒部市沓掛
河川敷のヨモギに形成された虫こぶで、白色で非常に目立つが、見つかった場所はごく狭い範囲。
ヨモギは、数多くの虫こぶができる植物だが、これはまだ名前が判っていない。

23.Jun.2016 青森県下北郡東通村
ヤマブドウハコブフシ:タマバエ科、ヤマブドウハコブタマバエ
道路脇の、ヤマブドウに形成されていた虫こぶ。
ちょっと見落としそうな地味なもの。

25.Jun.2016 青森県下北郡東通村
クワハミャクコブフシ:タマバエ科、クワハコブタマバエ
これも道路脇のクワのはに形成されていたもの。
表面に柔らかい毛の生えた、毛玉状のもの。

17.Jul.2016 秋田県北秋田市森吉
ウチワドコロハマルフシ:タマバエ科、ウチワドコロタマバエ Riveraella  dioscoreae  Shinji,1939
始め植物の名前が判らなかったので、調べようがなかったのだが、ヤマイモの葉に似ていたので調べたところ、ウチワドコロと判明。
そこから虫こぶの名も判明した。


3.Oct.2016 福島県大沼郡会津美里町
ツリフネソウハオレタマゴフシ:アブラムシ科、ツリフネソウコブアブラムシ Hydronaphis  impatiens  Shinji,1922
すでにツリフネソウに形成されたものを紹介してあるが、今回はキツリフネに形成されたものを紹介する。

5.Oct.2016 宮城県気仙沼市赤岩
ヨモギクキコブフシ:タマバエ科、ヨモギクキコブタマバエ Rhopalomyia  struma  Monzen,1937
ヨモギの茎に形成されているのをよく見かける。
割と見つけやすい虫こぶだ。
あまり数は増えなかったが、今年撮影した虫こぶを紹介しました。

スカシバガ類について

以前にスカシバガについて書かれた本を紹介したので、手元の写真を整理してみました。
種名が間違っていたものもあって、それも訂正します。

ヒメアトスカシバ、以前にブドウスカシバとして画像をアップしたもの。
♂の尾端の形状が、二又の細い突起ではなく、房状で周辺が白く縁取られる。
福島市郊外で撮影。
食草はヘクソカズラ、河川敷で見かけることが多いように思う。


モモブトスカシバ、緑区四季の森公園で撮影。
後肢に大きな毛房を持つ特異な形態で、比較的簡単に見分けが付く。
幼虫はアマチャヅルに穿孔。
比較的普通に見られる。

アシナガモモブトスカシバ、モモブトスカシバに似るが、後肢のフ節部分が、後方に長く伸びるので見分けられる。
食草はゴキヅル、河川敷などの湿った草地に生えるつる植物で、比較的限定された環境に見られるようだ。
本種の分布も、それに伴って局限される。
食草の生息環境は、減少傾向にあるものらしい。

コスカシバ類の一種、長野県戸隠で撮影。
林床の葉上に静止していたもの。
種名は判らないが、翅の斑紋の感じは、ミスジコスカシバによく似ているように思える。
スカシバガのグループは、ハチによく似た形態で、好きなグループだが、撮影できたのは、今のところこの4種だけ。
他にバリ島産の1種を撮影している。

小型種だが、金属光沢のある種類で、後脛節の末端が、後方に伸長して、その末端に筆の穂先のような毛束がある。
丘陵の尾根部で葉上に静止していたもの。

赤と青のオオルリハムシ

オオルリハムシは、ドロノキハムシと並んでもっとも大型のハムシで、シロネを食草とする。
関東では上翅の大部分が赤銅色で、周辺と前胸の背面が緑色を帯びる。
先日、宮城県を訪れた際に、東北地方を中心に分布する、青藍色の個体を撮影できたので紹介します。





関東で見られる赤いタイプの個体。
上から千葉県利根川河川敷・茨城県霞ヶ浦・渡良瀬遊水池。

宮城県で撮影。
オオルリハムシの幼虫。



宮城県で撮影。
♀は♂に比べて背面の点刻が強く、♀の方がやや緑色を帯びる。
大型の種類のため、離れた位置からもよく目立つ。

ウラナミシジミ

ウラナミシジミは、中型のシジミチョウ科で、横浜などでは秋に個体数が多くなります。
千葉県南部など、温暖な沿岸部では、幼虫の越冬も可能なようです。
関東以北では移動個体や、その後の産卵による個体が中心となるので、夏から秋にかけて個体数の増加が見られます。
稀に、一時的な越冬が可能であったような年には、春に発生した個体が見られることがあります。
今年は、撮影の機会に恵まれなかったので、以前に写したものを載せます。

1994年10月に、神奈川県茅ヶ崎市で撮影。
タデ科の花で吸蜜する♂個体です。

1998年10月に、千葉県君津市で撮影。
林内の葉上に静止したものです。

1996年10月に、神奈川県小田原市で撮影した♀個体。

1999年9月、群馬県多野郡で撮影。
偶然にも撮影時期が9月末から10月に集中しています。
時期的には今頃が、一番個体数が多い時期だと思います。
日本産に限って言えば、特徴的な裏面の模様と体の大きさから、飛んでいるものを見ただけで種名が判りますが、東南アジアでは、多数の属に分かれていて、種類数も非常に多いので、種名の確定が非常に困難な仲間です。
日本でも、南西諸島などに、何とかウラナミシジミの和名を持つ種類が何種か分布しますが、それぞれがすべて別の属に所属しています。

シジミチョウ科
ウラナミシジミ Lampides  boeticus  (Linnaeus,1767)
国内分布:北海道南部以南の日本全土。
国外分布:アフリカ・ヨーロッパ・アジア・オーストラリア
食草:各種のマメ科草本。
土着しているのは房総南部以西の、沿岸部を中心とする地域。
それ以北のものは、移動個体の産卵による。夏から秋にかけて北上し個体数も増える。
秋になると移動個体が、市街地などにも姿を見せる。
東南アジアなどでは、属の数も種類数も多く、種名の確定が困難なグループ。
ウラナミシジミの和名は、様々な属に含まれるシジミチョウ科の総称でもある。

マメハンミョウ

やや曇気味ですが、青空は見えています。
気温は25℃。
比較的さわやかです。
今日はマメハンミョウの写真を紹介します。
ツチハンミョウの仲間ですが、ツチハンミョウがハナバチ類に寄生するのに対して、マメハンミョウはイナゴ類の卵嚢に寄生するようです。
成虫はマメ科・アレチウリ・ガガイモ類など様々な草本類を食害します。

千葉県茂原市、1995年7月30日撮影。
地域によって上翅に白い縦筋の出る個体と、でない個体があります。

岩手県宮守村、1996年8月10日撮影。
この個体は縦筋が、全く見られない個体です。


埼玉県菖蒲町、2007年8月7日撮影。
上はアレチウリの葉裏に静止する個体。
ここでは、非常に多くの個体が見られました。
下の写真には4頭写っています。
アレチウリの葉を食害していました。


埼玉県千代田町、2012年9月19日撮影。
ツルマメ(マメ科)に静止する個体です。
ここでもかなりの個体数が見られました。

ツチハンミョウ科
マメハンミョウ Epicauta  gorhami  Marseul,1873
分布:本州・四国・九州
幼虫はイナゴの卵塊に寄生。
成虫はマメ科、アレチウリ、ガガイモなど各種の植物を食害。
時に非常に多くの個体が群集する。

アシナガモモブトスカシバ

スカシバガの仲間は、ハチの仲間によく似た、変わった形のものが多く、好きなグループです。
ただ、あまり見る機会が少ないので、ほとんど写真を持っていませんでした。
9月12日にに千葉県小見川で「アシナガモモブトスカシバ」を撮影できたので、紹介します。
モモブトスカシバによく似ていますが、脚が後方に長く伸びているのが特徴です。
河川敷のオニグルミの葉上に静止していたものです。


残念ながら、写真を撮った後、採集できずに逃げられてしまいました。
千葉県香取市小見川、2012年9月12日撮影。
後肢に、非常に特徴的な毛束があります。
小型の種類ですが、見つけたときのインパクトは大きいです。

スカシバガ科
アシナガモモブトスカシバ Macroscelesia longipes yamatoensis Arita,1992
分布:本州・九州
食草:ゴキヅル
幼虫はゴキヅルに虫こぶを作る。
成虫は飛んでいるものの他、葉上に静止していることが多い。
時に訪花して吸蜜することもある。

キアゲハ

今日も良く晴れていて、現在の気温は31℃です。
今朝、部屋の近くでクマゼミの鳴き声が聞こえました。
この辺ではクマゼミは、かなり珍しい昆虫で、年に1-2度、鳴き声が聞ける程度の種類です。
先日キアゲハの幼虫を撮影することが出来たので、以前に撮影した成虫の写真をくわえて掲載します。

神奈川県横浜市戸塚区舞岡町、1997年5月5日撮影。

神奈川県横浜市戸塚区舞岡町、2000年4月30日撮影。

千葉県野田市次木、2012年7月24日撮影。

アゲハチョウ科
キアゲハ Papilio  machaon  Linnaeus,1758
分布:ヨーロッパからアジア、北米北西部に広く分布。
食草:各種のセリ科植物
4-10月にかけて2-4回の発生、幼虫は刺激を受けると、頭部からオレンジ色の肉質の突起を出す。
様々な環境で見られるが、セリ科植物は水辺や、湿った場所に生育するものが多いため、河川敷などの草地で特によく見られる。
蛹で越冬。

マイマイガ

最近、マイマイガの幼虫を見ることが多いので、画像を掲載したいと思います。
ドクガの仲間ですが、成虫は毒を持っていません。
1令幼虫はわずかな毒毛を持っていて、触るとかぶれることがあるようです。
幼虫の姿を見ていると、触りたくなるようなものではありませんが。

若齢の幼虫、巣を作って集団でいます。
神奈川県小田原市、1996年6月17日撮影。

多少、大きくなると木の幹でも良く見つかります。
神奈川県横浜市緑区四季の森公園、2006年5月21日撮影。

終令と思われるかなり大型の幼虫。
神奈川県横浜市緑区四季の森公園、2012年6月18日撮影。

静岡県富士宮市朝霧高原、2012年6月23日撮影。



ヨコヅナサシガメに捕食されるマイマイガの幼虫。
2枚とも千葉県佐倉市、2008年6月2日撮影。

ドクガ科
マイマイガ Lymantria  dispar  japonica  (Motschulsky,1861)
食草:草本・針葉樹・広葉樹など広く食害。
分布:北アフリカ、ヨーロッパ、アジア、北アメリカ東部に広く分布。
ドクガ科に属するが、成虫には毒がない。
1令幼虫はわずかに毒毛を持ち、触るとかぶれる。
住宅地から山地まで、広い環境に生息する。
年1化で6-8月(東北以北では7-9月上旬)に発生。越冬形態は卵。