昨夜は勤め先のバーから自宅に帰ると、酒ではなく、睡眠薬を飲み下して寝た。デエビゴ 5mgは私にとって容量が多く、血中半減期が長いのも相まって、少々寝すぎてしまうきらいがあるが、以前、医者から貰ったものが余っているので、次に受診するまでに消化するつもりだ。睡眠薬を上手く使いながら、アルコールの摂取量を徐々に減らしていきたい。
睡眠薬を飲んで眠ると、明け方、レム睡眠が増えて、夢を見る回数が増えた気がする。今朝見た夢は、大学生活の半ばに辞めた、体育会バレーボール部に復帰する夢だ。38歳のオッサンが大学の部活に復帰するなんて、変な話だが、卒業後15年経った後も私の中にしこりのように残り続ける、痛切な願望なのだろう。フロイトの『夢診断』によれば、夢は患者の無意識の願望、心の傷が表出する場である。夢の中で、私は20代前半の学生/青年に若返り、部活の同期・後輩に話しかけていた。おそらく、私は再び青春をやり直したいのだろう。
今、私が母校のチャペルに通っているのは、私の無意識に在る、密かな願望の実現なのかもしれない。
夢から醒めて、実社会に生きる私は非情なリアリストである。過去の人間関係に固執することもなければ、以前、所属していた組織に対する未練もない。思うに、私はこの世の人間・組織に対する忠誠心が極めて少ない、筋金入の個人主義者である。それでも、夜半、未明の夢の中では、幸福または絶望を感じて、うなされることが多くなった。歳を重ねるにつれて、夢を見る回数が増えたということは、人生の心の傷が増えたということであり、人はそれを抱えて生きざるを得ないということである。しかし、その中に創造の豊かな源泉があると思えば、人は少しは慰められるのではないだろうか。