RubyKaigi 2024に行ってきた&しゃべってきた
沖縄、那覇で行われたRubyKaigi 2024に参加してきた。いやあ、もう、最高でしたね。
(Photo by @hsbt -san)
しゃべってきた
"Namespace, What and Why" というタイトルで話してきた。
これはいまRubyに提案している"Namespace on read"というものについての紹介で、本当は実装面とかも細々ひたすら語りたかったんだけど、なにしろこれまでのRubyに全くなかったパラダイムと機能なので、デモやユースケースの紹介、これからどうなるか、みたいな解説を中心にせざるをえなかったかな、というのはある。けど、そうしただけあって、聞いてくれた人達にはかなりインパクトを与えられた、んじゃないかなあ、少なくともKaigi中にいろんな人から感想を聞く限りは……。
実装はまだ完成していなくて、自分のトークが15日(水曜)だったんだけど、直前の金曜にようやくデモ用のスクリプトが動くようになった始末。それでもGCの関係で1/10くらいの確率でSEGVする状態なんだけど、直そうとして動いてるビルドを壊したら悲惨だった*1ので、まあこの確率なら本番でSEGV引かないだろ、と思って強行したら見事にSEGV引いて拍手喝采をもらってしまった。マジウケる。リトライしたときはちゃんと動いたので2連発引かなくてよかった。
Namespaceについて、あるいは今後どうなるみたいな話についていろいろ質問ももらったので、それについてはFAQを作ってみた。疑問などがある方はまずこのFAQをどうぞ。
"Namespace on read" for Ruby, FAQ · GitHub
ところでその後のMatzのキーノート
こんな言葉が最後の最後に出てくる? マジで? って、もうなんかよくわからん感じになって一人で感極まってた。もうだめっていう。頑張るぞ!
(Photo by @emorima -san)
参加してきた
今回はとにかく色んな人にNamespaceどう思った? って感想を聞いて回ってあれこれ話すのが目標で、他の人のトークも聞いて回ったけどとにかく自分のがな、っていうRubyKaigiだった。これはもうしょうがないじゃん?
しかし@tompng(ぺん)さんのキーノートが本当にもう、Self TRICKってなんだよとしか言いようがないことをやりながら他の人のトークのネタを織り込むとかどういうことだよって感じですね。やってることのバリエーションもすごすぎるし、本当にユニークとしか言いようがない、めちゃくちゃに凄い人だよなあって再確認してましたね。
他のトークについては、自分がCRubyの中身に手を入れるようになったから、やっぱり内部の改善について理解の解像度が高まったなと思うところはある。@tenderloveさんの赤黒木の話なんかも、Object Shapeについての理解が進んでたのでつっかえずに聞けてた気がするし。 あとパーサについては、自分はもう最初から宣言的文法定義最高! 派で、かつちょっと今パーサ軍団に加わる余力はない……って感じだったので本当に気になったところだけつまんだけど、何人ものチームでどんどん前に進めててすごいなあ、いいなあって感じ。Namespaceももうちょっと前に進めて、その状態に至りたいもんだと思う。あとLTのときの金子さんの悪そうな顔が本当に最高だった。あのLTの完成度はすごい。
懇親会などなど、あれこれ書きたいことも多いけど、今回は省略。
このあと
RubyKaigi 2024 事後勉強会というイベントでLTの機会をもらったので、RubyKaigi 2023から2024までの1年間についてざっと振り返る内容を話そうかなと思った。興味のある方はぜひどうぞ。これはもうね、エモいやつです。5月31日。
またNamespace on readはRubyアソシエーションの開発助成事業というものの対象プロジェクトに選ばれていたんだけど、その結果報告イベントがあって、そこでプロジェクトの経緯や内容について話します。Namespace on readの設計や実装をどう進めたかなど、RubyKaigiよりもうちょっと詳細に触れられるんじゃないか*2と思っているので、こちらも興味のある方はぜひどうぞ。7月19日。