立川のブドウ農家「井上ぶどう園」(立川市富士見町3)が現在、同園オリジナルワイン「宇右衛門(うえもん)」「宇右衛門A(うえもんエー)」のパッケージデザインを募集している。
立川で300年以上続く農家の同園。16代目となる園主の井上さなさんは「祖父の代からブドウやナシなどの果樹栽培を始め、現在はブドウとブルーベリーをメインに栽培している。近所の保育園児などに、ブルーベリー狩りの場としても提供している」と話す。2007(平成19)年から農地を活用したイベント「ART in FARM(アート・イン・ファーム)」を毎年秋に開催。現代アート展、コンサート、料理教室などのイベントと併せて、ブドウ狩りや飲食ブース出店を行い、地域の人が農園に入ることができる人気のイベントになっているという。
ブドウは、マスカットベリーA(エー)、スチューベン、サンジョベーゼの3品種を栽培。オリジナルワインは、3品種を混合した「宇右衛門(読みを入れてください)」と、マスカットベリーAを100%使った「宇右衛門A」の2種類を販売する。
パッケージデザインの募集は、立川産ワインの認知向上と、農業の親近感を高める目的で行う。応募は、8センチ四方の枠内にデザインし、PDF形式に保存したデータを、井上さんのSNSにDMもしくはメールに添付して送信する。「立川ワイン」や「宇右衛門」などの文字の記載は不可で、デザインは未公開のオリジナルに限る。応募資格は設けない。
審査は、プロジェクト事務局の選考の後、10月5日・6日に行われるアート・イン・ファーム来園者の投票とインターネット投票で行う。来年1月にSNSやウェブサイトで結果を発表し、グランプリに選ばれたデザインをパッケージにあしらったワインは3月に開催予定のイベントで販売。パッケージ裏面に受賞者の名前が載るほか、受賞者には完成したワイン1本と、井上さんが運営するイタリアンレストラン「momento(モメント)」(吉祥寺市)の食事券などを進呈する。
井上さんは「立川で300年続く農家の、記念すべき1回目のデザインコンペとなる。誰でも参加できるので気軽に応募してほしい。一般投票も楽しんでもらえれば」と呼びかける。
9月30日まで。