ロシア国営RIAノーボスチ通信が間違えて記事を公開してしまったということが話題になっていました。
予定通りならば2/26時点で既にウクライナで一定の勝利を得ていたという想定で、前もって記事を作成していたのだと思います。
Twitterソースプーチンの頭の中が大変よく見える記事だと思ったので、全文訳したいと思います。
長いので2回に分けて公開します。
今回は前半部分です。
記事原文(ロシア語):
https://web.archive.org/web/20220226051154/https://ria.ru/20220226/rossiya-1775162336.htmlピョートル・アコポフ
新世界が我々の目の前で誕生した。
ウクライナにおけるロシアの軍事作戦は3つの次元で新しい時代を開いた。4つ目の次元は当然ロシア内部のものである。イデオロギーおよび我々の社会経済制度モデルの両分野において新しい時代が始まった。それについては後述しよう。
ロシアは一体性を回復している。1991年の悲劇(注=ソ連崩壊の悲劇)、我々の歴史における大惨事と不自然な混乱は克服された。多大な対価を払って、そして事実上内戦とも言うべき悲劇的事件を通して克服された。ウクライナ軍とロシア軍に分かれた兄弟同士が撃ち合っているのであるからそれは内戦と言って良いだろう。
しかし、ウクライナはもはや反ロシアではない。ロシアはロシア世界、ロシア国民、すなわち大ロシア人(注=ロシア)、白ロシア人(注=ベラルーシ)および小ロシア人(注=ウクライナ)を集結させ、歴史的完全性を回復している。もし我々がこれを放棄し、一時的な分断が固定化するのを許してしまったら、ロシアの土地の崩壊を許してしまったことによって祖先の記憶を裏切るのみならず、子孫からも呪われるだろう。
プーチンはウクライナ問題を未来の世代に残さないことを決意することで、歴史的責任を自ら引き受けたと言っても誇張ではなかろう。
ウクライナ問題の解決は2つの重要な理由でロシアにとって常に主要な問題であり続けたからである。
国家安全保障の問題、すなわちウクライナを反ロシアにし、西側による我々への圧力のための前哨にするということは2番目に重要な問題であるに過ぎない。
常に一番重要な問題だったのは、分断された民族の複合体、国家的屈辱の複合体である。国家的屈辱とはすなわち「ロシアの家」はまずはキエフという自らの土台を失い、その後2つの国家と2つの民族が存在することと和解せざるをえなかった際の屈辱である。
「ウクライナのみが真のルーシである」という非常識な言説に同調して自らの歴史を放棄するか、あるいは「我々がウクライナを失った時代」を思い出しながら無力に歯ぎしりをするかのどちらかなのだ。ウクライナを取り戻すこと、すなわちロシアにもう一度振り向かせることは10年経つごとに困難になっている。ロシア人の脱ロシア化、再構築、小ロシア人-ウクライナ人によるロシア人への対抗の助長は勢いを増すだろう。
西側によるウクライナに対する完全な地政学的・軍事的コントロールが固定化した場合、ウクライナをロシアに戻すことは不可能になるだろう。
そのためには大西洋ブロックと戦わざるを得ない。
後半はこちら
https://buu245.blog.fc2.com/blog-entry-161.html
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