JJUG CCC にて「『JavaからRubyへ』・アンド・ナウ」と「YET ANOTHER GREEN IT」のセッションに登壇させていただきました - t-wada の日記(旧)

JJUG CCC にて「『JavaからRubyへ』・アンド・ナウ」と「YET ANOTHER GREEN IT」のセッションに登壇させていただきました

本日は、日本 Java ユーザグループ主催の「クロスコミュニティカンファレンス」通称「JJUG CCC」で登壇させていただきました。


まず、会場でお聞きくださった皆様に感謝いたします。ありがとうございました。私(たち)の講演から何かを掴んで持ち帰ることが出来ましたら幸いです。


今回登壇したきっかけは、ひがさんヨシオリからのオファーです。ふたりから誘って頂いたおかげで、Java のカンファレンスで主に Ruby のことを喋るという不思議な体験をしたことになります。今日は私は都合二つのセッションで登壇させていただきました。


JavaからRubyへ』・アンド・ナウ

一つめのセッションは、「『JavaからRubyへ』・アンド・ナウ」というタイトルで、書籍『JavaからRubyへ』を話のとっかかりに、いろいろなことを鼎談形式で話させていただきました。モデレータは高井さんで、かくたにさんがメインで喋り、私はいろいろ補足するというフォーメーション。適材適所ですね。高井さんの仕切りと資料が素晴らしかった!


喋ったのは以下のようなことです

  • Java から Ruby へ』というタイトルは煽りぎみ(マーケティング的な理由でしょうか)。本の内実は、新しい技術を組織内に提案して浸透して行くに当たっての戦略と戦術についての本であり、"Java" や "Ruby" はパラメータで取り替え可能。たとえば「Ruby から Scala へ」でもいい。つまり良い本といえる
  • ここ10年くらいのソフトウェア業界の思想の底流となった何冊かの本を年表形式で紹介し、JavaEJBRubyRails、達人プログラマ、Fowlerの一連の著作などの時間軸上の位置を確認
  • DHH(Rails の作者) は突然現れたのではなく、オブジェクト指向アジャイルと達人流の交差点、歴史の延長線上にいる大いなるOO厨(←最大級の讃辞)
  • JavaRuby は XOR の関係ではない


鼎談の狙いは、思想の歴史に興味を持ってもらうこと。DHH と Railsインスタンスとして具現化したものではなく、背後の考え方と歴史への興味を持ってもらうことが狙いでした。

Rails が出てくるきっかけとなった本はどれも面白いです。会場でお聞きくださった皆様が、これらの本や考え方に興味をお持ちくださったなら幸いです。


(追記) 登場した本は、鼎談の名進行役高井さんのエントリにまとまっています。ぜひご覧ください。


YET ANOTHER GREEN IT

かくたにさんと久しぶりにペアプロ。昔一緒に仕事していたときは毎日 EclipseJava のコードをペアプロしていましたが、今日は EmacsRuby のコードを大勢の参加者の皆様の前で書きました。不思議な感じです。いつも人前では EclipseJava のコードを書くので、Emacs は初めて。ちょっと緊張しました。


資料作成は角谷さんにお願いしました。素晴らしい資料でした。前のセッションは高井さんが資料を作成したのですが、ふたりともきれいな写真を見つけるのが上手いなぁ、と内心思ったものです。


本番は、時間が短めだったのでかなり駆け足でした。もう少しいろいろ説明しながらコードを書きたかったのですが、がんがん前に進める角谷さんのペースで正解でしたね。私はペアプロするときや壇上でライブコーディングをするときはよく自分の書くコードを言葉で説明しながら書くのですが、私のペースでは多分終わらなかったでしょう(今年のデブサミでもデモは半分くらい2/3しか出来なかったし)。


このセッションの目的は、なによりも実際にペアプロしているところを見て貰うこと。ああだこうだと議論しながらコードを書いたり、間違いを指摘したり、意図をテストコードで表現したり、キーボードを押しつけあったり、奪い合ったり、気づきを共有したり…ペアプロをやっていくうちに起こるいろいろなことを見て貰いたいなと思っていました。

ペアプログラミングってこういうものなのかという経験を持って帰っていただければ、私たちの目的を果たしたことになりますし、なによりも嬉しいです。で、壇上では時間がないので結構テンパっていましたが、楽しかった。やはりペアプロは楽しいです。この楽しさが伝わったのならもっと嬉しいですね。


(追記) ペアプロについて興味を持たれた方は、ぜひ以下の本も手に取ってみてください。いろいろな疑問に答えてくれる本です。おすすめです。

ペアプログラミング―エンジニアとしての指南書

ペアプログラミング―エンジニアとしての指南書

  • 作者: ローリーウィリアムズ,ロバートケスラー,Laurie Williams,Robert Kessler,長瀬嘉秀,今野睦,テクノロジックアート
  • 出版社/メーカー: ピアソンエデュケーション
  • 発売日: 2003/03
  • メディア: 単行本
  • 購入: 6人 クリック: 36回
  • この商品を含むブログ (29件) を見る