卒寿小論 309 ホットする可愛い笑い
身近なところでいつでも体験するホットする可愛い笑い。
中 姿 勢
いろ男下女をくどき、
「手まえはどうも可愛くてならぬ」と言えば、
「ナニ うそばっかり、お前のようなよい男が、わたしのような中ぐらいな者に」
麗 人
茶を持ってきた女がちょっとイカス肉体美人、尻をポンとたたいて、
「イヨ、楊貴妃」
とおだてれば、振り返って、にっこり笑い、
「ちっと似ると、もうあんなことを」
久米仙人
つんとした女房、でっちを供につれて通るうしろへ、凧が落ちたのを知らぬふりで行く。
「今落ちたのは何だい」
「ハイ、凧でござります」
「あたしゃまた仙人かと思った」
仙人おも墜落させる自信は凄い。いいですなあ。それでなきゃあ。