処士策論 2018年08月16日
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処士策論

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平成30年 NHK夏の「厭戦・自虐・反日プロパガンダ番組」総評

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毎年恒例のNHK夏の「厭戦・自虐・反日プロパガンダ番組」については、事前に7月の記事で番組一覧表を紹介しておりました。

平成30年(2018年) NHK夏の「厭戦・自虐・反日プロパガンダ」番組一覧(2018/07/07)

今回はそれらの番組の視聴感想を書いていきたいと思います。

ただし、これは過去にも書いたような気がするのですが、私のような特殊な人間=NHKウォッチャーは別として、一般の視聴者がNHK夏の「厭戦・自虐・反日プロパガンダ番組」に対して一番注意しなければならない事は
なるべく番組を見ないようにする
という事で、これが最善の一手です。

まあ今年は既に放送が終了してしまっているので、今更注意しても意味が無いかも知れませんけど。

NHKの「厭戦・自虐・反日プロパガンダ番組」の洗脳能力は結構キツイものがあり、慣れている私でも次々と録画分を視聴していると結構憂鬱な状態になる事があります。いわんや心の準備が何もできてない子供などが目にしてしまえば、それこそイチコロでしょう。いや、大人でもキツイと思いますけど。

そして番組内容はいつも同じパターンで決まってます。

https://twitter.com/U40rou/status/1029345277201674240


大体番組内容は毎回毎回、
「戦争は悲惨で厭」4割(ひょっとすると5割以上かも)
「日本は悪かった」3割
「日本は愚かだった」2割

こういった番組内容になる事は決まっているのです。

取り上げるテーマは毎年変わっているとしても、「番組が言わんとしている内容」は毎年変わりがありません。



それでは以下に番組の感想を書いていきます。
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2018年8月6日(月) 午後10時00分~10時45分 総合
広島 残された問い ~被爆二世たちの戦後~
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この番組についてはザックリとしか中身を確認しておりません。概要としては番組タイトルにもありますように、放射能による被爆二世への遺伝子的な影響に関する番組だったようです。

私は従来から度々指摘しておりますように「NHKが放射能に関する報道で扇動的な放送をしないなんて事はあり得ない」と確信しております。但し「放射能と遺伝子の関係」についての学術的な知識など全く持っていない私としては、この番組に対して何かクレームをつけるつもりもありません。

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2018年8月11日(土) 午後9時00分~9時49分 総合
祖父が見た戦場 ~ルソン島の戦い 20万人の最期~
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NHKの小野文惠アナが母親と一緒にフィリピンへ渡って、彼の地で戦死した祖父の足取りをたどる、といった番組でした。

これも例によって「戦争は悲惨で厭」4割、「日本は悪かった」3割、「日本は愚かだった」2割といった厭戦・自虐・反日プロパガンダの典型的な番組ではあったのですけど、なにしろNHKが一番見せたかったのは最後のほうで取り上げていた「日本兵によるフィリピン人女性へのレイプ事件」であった事は間違いないと思われます。
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フィリピン人女性『私たちはまさに戦争の犠牲者でした。多くの友人がレイプされました』

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2018年8月12日(日) 午後9時00分~9時49分 総合
“駅の子”の闘い~語り始めた戦争孤児~
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戦災孤児の悲惨な境遇を取り上げた番組です。
戦時下および終戦直後には、理不尽な話が山ほどあったと思われますが、その中でも「ひときわ理不尽な話」を集めて放送した感じですね。この戦災孤児の話と、次の「民間の船乗りが戦場の犠牲になった話」というのは。
更にこの2つの番組に特徴的なのは、子供や十代の若者など若年層が多く犠牲になっているという点でしょう。

多分、そういった年代の視聴者に向けて、強く印象に残る事を狙って作られたものなのだろう、と私は思います。

また例によって「戦争は悲惨で厭」「日本は悪かった」「日本は愚かだった」という定番の印象操作が濃厚だった事も言うまでもありません。
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『そんなの大人の責任ですよ。戦争したのは大人の責任だ』
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『もう戦争をしてはならない。その思いだけです』

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2018年8月13日(月) 午後10時00分~10時45分 総合
船乗りたちの戦争~海に消えた6万人の命~
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戦時中、物資の海上輸送を担っていた民間の輸送船が多数撃沈され、民間の船乗りが多数犠牲になった、という事を取り上げた番組です。

上記で述べましたように、軍人から色々と強制させられたという話も含めて「ひときわ理不尽な話」と言えるでしょう。徴兵前の十代半ばの若年層が何人も犠牲になっている、というのも上記で述べた通りです。

また例によって「戦争は悲惨で厭」「日本は悪かった」(以下略)
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『餓死をしたということを言われたんですね』
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当時10代の漁師『戦争ってこんな思いをするのか、と身震いしました』

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2018年8月15日(水) 午後7時30分~8時43分 総合
ノモンハン 責任なき戦い
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これは今夜の放送でしたので先ほど見てみましたが、う~ん、いろんな意味で「出来の悪い番組」といった感じがしました。私個人の感想としてもそうなのですが、多分NHK的にも「かなり不十分な形で放送してしまった」という感じなんじゃないでしょうか。

ちなみに私のノモンハンに関する知識は微々たるものです。私の専門としている歴史ジャンルは過去に何度も述べておりますように「幕末・明治」ですから、先の大戦に関する専門的な知識は(ノモンハンは「先の大戦」に含めていいのかどうか分からないが)大してありません。

以前マンガ・アニメカテゴリで書いた記事で安彦良和先生を何度か取り上げた事があります。中でも村上もとか先生の『龍-RON-』』を取り上げた時に同じ満州国関連という事で安彦良和先生の『虹色のトロツキー』も一緒に取り上げました。この『虹色のトロツキー』という作品がまさにノモンハンを取り扱った作品ではあるのですが、まあいくら大家である安彦先生の歴史マンガといっても所詮はマンガ作品ですから、参考程度といった知識しか得られておりません。あとは書籍やネットで時々断片的に知識を取り込んだ、といった程度の知識しかありません。

しかしその私から見ても「明らかに論理矛盾している」という場面を何度か見かけました。

「日本軍は歩兵中心だが、ソ連軍は機械化部隊で陸も空も凄かった」みたいな事を言っていた割には、後に日本軍の空軍による越境爆撃の話が出てきたり(一応無謀な作戦だった、みたいな描き方だったが)、多分私の少ない知識からしても、空軍的にはそんなに惨敗してなかったんじゃないのか?という気がしますけど、どうなんでしょう?

そして死傷者数をナレーションする場面でも『日本軍の死傷者は2万人、ソ連軍の死傷者は2万5千人』と述べており、多分これを聞いた一般の視聴者も『おいおい、NHKは日本の惨敗惨敗と言ってるけど、日本そんなに負けてないじゃん』と多くの人が思った事でしょう。
(※戦略的に見れば、日本が撤退してソ連が領域を拡大したのだから日本の負け、というのは確かにそうなのかも知れないが)
ソ連にとって2万5千人の死傷者数は「問題にならない死傷者数」だったのか?とも言えるでしょうし。

その後の「辻少佐の責任逃れ」「上層部の責任逃れ」の問題に関しても曖昧な話ばかりで(ただし、その曖昧さこそが後の大東亜戦争での陸軍の失敗に繋がったのだ、というのが今回NHKが言いたかった事らしいのだが)、「責任を取る為に自決させられたといわれる井置中佐の話」にしても、もちろん伝聞しか根拠が無いのだからハッキリとした事実なんて今更分かるはずがないのに、NHKのナレーションの論調では「小松原中将の指示で自決させられた」と断定する形で話を進めていた。

そしてもちろん日本軍2万5千人の内2万人も死傷したのだから悲惨な戦闘だった事は間違いなく、例によって元兵士による証言も悲惨な内容なのだけれども、番組全体の雰囲気として言えば、少なくとも昨年放送した「戦慄の記録 インパール」に比べれば軍内部の状態が崩壊しているとは感じられず、NHKが一生懸命BGMやナレーションで鬱々とした雰囲気を醸し出そうとしているにもかかわらず、「絶望的に悲惨」といったレベルまでは達していないように感じられました。

なんとなく、いろんな意味でチグハグな番組でしたね。
まさかNHKがノモンハンを客観的に分析した番組を作ろう、などと意図するはずもありませんし。
(※実際「客観性」という面から見ても、上記で書いたように「論理矛盾」だらけだし)

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「NHKスペシャル」に関しては以上になります。

あともう一つだけ関連番組を取り上げておきます。

2018年8月12日(日) BS1 午後10時00分~11時49分 BS1スペシャル
“悪魔の兵器”はこうして誕生した~原爆 科学者たちの心の闇
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一応この番組もチェックしてみましたが、プロパガンダや印象操作的な部分を注意してチェックしたものの、それほど酷い感じはしませんでした。

これはまあ、以前から何度も述べているようにNHKは「地上波向け」と「BS向け」は視聴者のレベルを差別して番組を作ってますからね。

「地上波」=女子供向けで、単純な印象操作をたっぷりと盛り込む
「BS」=上級者向けで、単純な印象操作はあまり盛り込まない

そんな訳で、今回のこのBSの番組も特に問題は無かったと思います。

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これら以外の番組としては、本日8月15日に放送された各ニュース番組なども一応チェックしてはみましたが、意外でしたけど、特に目立った偏向報道などは見当たりませんでした。

ニュース7やニュースウォッチ9も、特に問題は無かったと思います。但し、ちょっと気を引いた所としては昨年10月に書いた記事の一番最後の部分で紹介した「最年長の戦没者遺族の芹ケ野さん」がNHKの各時間帯のニュースでそれぞれ紹介されていました。


そしてこれが今年のNHKの8月15日報道の特徴だと思うのですが、それはその昨年10月の記事でも指摘しましたように、
戦没者遺族の高齢化および次の世代にどう伝えるか?
という事に重点を置いて報道していたように感じました。

朝のニュースでも「艦これ」と若者の話とか取り上げたりしていましたし。
https://twitter.com/Onomichi97/status/1029496369478696960


私自身の考え方は昨年の10月に書いた通りです。
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(以下、抜粋して引用)
山田風太郎氏のような戦中派の人がいまだ多数存命されていれば、このようなキチガイじみた放送は絶対にできなかったでしょう。

その一方で『とにかく戦争は嫌!』などという幼稚な言説のほうは、当面の所、今後何年間にも渡って続けられる事は間違いないでしょう。
(※まあ2年前の「戦争は二度としてはいけません」の意味の記事でも書いたように、所詮論理的な意味合いなど何も無い“南無阿弥陀仏”と同じ「宗教的なお題目」に過ぎないセリフなんだけどね)

どう見ても、戦争の事を本当に知っている人(=山田風太郎氏のような人)が少なくなるのは「NHKにとっては好都合」としか思えないよなあ。

物事の本質には一切触れず、プロパガンダ放送しかやる気がないのだから。(了)
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最後に、NHKでは絶対に放送できない「戦争の事を本当に知っている人の発言」を紹介して終わりにさせていただきます。

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【DHC】8/15(水) 井上和彦×藤井厳喜×居島一平【虎ノ門ニュース】
https://youtu.be/q8PMT79a0K0

(以下、動画の20分頃の部分よりピクチャを抜粋)
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「NHK解体」に関するまとめ(十例)

(1) 日本の公共放送であるにもかかわらず、「自立国家・日本」が主張すべき意見を封殺し、しかも運営資金のほとんどを日本人が負担しているのに、中国・朝鮮、又は旧GHQ(特に米国の立場を優先するような番組しか制作しない。 リンク1リンク2

(2) 受信料制度に様々な不備があり、甚だ公平性を欠いている。また「国営なのか?非国営なのか?」という点も不明瞭である。「国営放送局の新規創設」「民営化」「スクランブル化及びペイパービュー」などが検討されて然るべきである。 リンク1リンク2リンク3リンク4
(※NHK受信契約訴訟の最高裁判決(平成29年12月6日)に関する記事)
「NHK受信契約訴訟・最高裁判決」から私が考えた事(2017/12/9)

(3) 局の政治的及び思想的スタンスが左側の言論に偏っている。「いわゆる保守系」の言論人はほとんどNHKの番組から排除されている。 リンク1リンク2

(4) 昔はともかく、現在では朝日新聞よりもNHKのほうが害が大きい。朝日は儲からなくなれば方針転換を余儀なくされ、また新聞業界自体が斜陽産業である。一方NHKには潤沢な資金(税金)があり、更には「映像や音声で直接感覚に訴える」という高いプロパガンダ能力もある。 リンク1リンク2

(5) 「弱者・被害者」報道は公共放送として、もちろんあって然るべきだが<言葉狩り><論点ずらし><自己保身><イデオロギー闘争>に利用する為にNHKの場合、それが至上命令となっておりやり過ぎである。 リンク1リンク2

(6) NHKの原発報道は「反原発」一色で、「原発再稼働」側の意見は皆無に等しい。現在多くの国民が患っている「原発アレルギー」は、NHKが3.11以降に垂れ流してきた“音声”と“映像”によって作り上げられた、と言っても過言ではない。 リンク1リンク2リンク3拙ブログの「反原発」関連カテゴリへのリンク

(7) 外部の識者による「討論番組」が異常に少ない。「国民にオープンな討論番組を見せる」という姿勢が甚だ欠如しており公共放送として失格であり、また民主主義(選挙制度)の観点から見ても失格である。 リンク1リンク2

(8) 「表現の自由」を盾に一切の干渉を排除し、リベラル知識人特有の「上から目線(=「国民は愚民」という意識)」も強烈で、公共放送の在り方や番組の内容について「国民にアンケートを採る」という事を一切しようともせず、非常に独善的であるリンク1リンク2

(9) 「JAPANデビュー反日台湾番組」や「佐村河内のヤラセ番組」等、非常に問題のある番組を数多く放送してきたが、責任を全く感じていない。 リンク1リンク2

(10) 一般のマスメディアで取り上げられる事はほとんどないが、NHK職員の不祥事は異常に多い。また公共の受信料で成り立つ放送局としては職員の待遇がお手盛り過ぎるという問題もある。 リンク1リンク2


その他にも、NHKが制作してきた数多くの「媚中番組」「韓国・朝鮮人擁護番組(ヘイト関連含む)」「民進党擁護番組」等の問題、また近年急速に内容が劣化している「NHK大河ドラマ」の問題などもありますが、それらは上記から割愛しました。

【結論】NHKを解体して、国民にとって必要最低限の事を放送する国営放送局を立ち上げ、残りは民営化すべし。(終)

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テーマ:報道・マスコミ - ジャンル:政治・経済