処士策論 上念・倉山、金融政策
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処士策論

「処士」(しょし)とは、仕官していない人、民間の人、在野の人のこと

三橋貴明が告訴した、例の倉山満の本を買って読んでみた

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例の倉山本を買って読みました。

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(2014/04/10)
倉山満

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数日前に三橋貴明がブログで、この倉山本に対する名誉毀損の訴訟をする旨、発表していたので、この経緯は詳しく記しません。ただ、事の流れとして、これはその更に数日前ぐらいに倉山満のサイト「倉山満の砦」で、倉山が三橋に対して「出典の説明」を要求していた事と(多分、三橋はその要求をスルーしたものと思われるが)多少関係はしているのだろう。

この「倉山と三橋のケンカ」についてはネット上でいろいろと語られている。倉山の庭である「倉山満の砦」で一番盛んに語られているのは当たり前の話としても、それ以外の所で時々散見されるコメントを読んでもよく分からない部分もあるので、とりあえずこの本の中身を確認する為に読んでみた。

読む前からある程度予想はしていたのだが、やはりこれは田中・上念=リフレ派の鉄砲玉である倉山と、西部グループ=積極財政派公共事業重視派)の鉄砲玉である三橋、この両者によるケンカである事は間違いなかった。

そして、これは以前から倉山が繰り返し言っていた話だが、
とにかく麻生太郎が悪い(消費増税については特に)
という結論に繋げて、『あいつも悪い』『あいつもスパイだ』みたいな形で芋づる式に片っ端から実名でバッシングしていく、といった内容だった。少なくともこの本の第一部については。
(後半の第二部については、「倉山と三橋のケンカ」にしか興味のない人間にとっては蛇足とも言える内容なので、一番最後の方に書かれている「麻生太郎は国賊です」の章あたり以外は、飛ばして読んでも良いだろう)



なんともはや、既に『かなり懐かしい』という旧聞に属する話になるが、倉山の「消費増税阻止」戦役での敗北は、本当に「恨み骨髄に徹す」といった所なのだろう。

昨年の消費増税騒ぎについては、当時このブログでも何回か取り上げた。私自身の政治的スタンスは、今もその当時と大して変わっていない。それは倉山(=リフレ派)に対しても、三橋(=積極財政・公共事業重視派)に対しても同様である。
(以下、昨年の消費増税騒ぎの頃に私が書いた記事のリンク)
NHKの消費税討論番組は予想通りのくだらない八百長プロレスだった(2013/09/16)
経済政策的にはどっちでも良いが、政治的には延期が正解(2013/09/17)
消費税増税の政局が面白くなってきた(2013/09/25)
倉山氏の予想通り、増税決定後のNHKの掌返しが凄まじい(2013/10/01)
昨夜の消費増税Nスペを見ました(2013/10/06)
消費増税問題についての追伸(2013/10/08)


まず、倉山満について、今回の本の書評も含めて、以下に記す。

今回の本はあまりにも一面的な見方の論評が強すぎる。ちなみに私が読んだ倉山の本は「検証 財務省の近現代史 政治との闘い150年を読む」「誰が殺した? 日本国憲法」だけだが、本来の倉山の得意分野である歴史関連の本、例えば「嘘だらけの~」は何一つとして読んだ事がない。私は一面的な(特に穿った見方の)歴史観が嫌いだからという事もあるのだろう。もちろん「参考程度」という事で、いずれ目を通す事はあるのかも知れないが。ちなみに、私は三橋貴明の本は読んだ事も買った事も一度もない

「麻生憎し」が先走っているが故に、水島社長や青山繁晴さんまでも「麻生のスパイ」、とまでは行かないまでも、「麻生の息がかかったが故の消費増税容認派」といった感じでバッシングしているのは、明らかにやり過ぎである(※ただし西部グループ及び三橋に対する見方については、特に異を唱えるつもりはない。なぜなら私も昨年の時点で、同様の論評をこのブログで書いている)。
●水島社長はスパイが出来る程、利口な人間ではない。倉山流に言えば明らかに「バカとスパイ9対1」の9の方である。水島社長はあの当時、確かちょうど「麻生ナチス発言」があった直前の頃に、安倍政権を潰しに走った「麻生陰謀説」(直後に、その発言は立ち消えになったが)を桜で言及していたはずである。

(以下、当時=昨年の7月末に書いた私の記事より抜粋)
久々に西部グループ、三橋貴明、水島社長批判(2013/07/28)

そして今回は「麻生批判」である。

増税容認派とも取れるような発言をしている麻生さんを批判する事は、一見正しいと思われるかも知れない。しかし今の段階で「麻生太郎の政権簒奪計画」みたいな陰謀論をぶち上げて、社長自身が心酔している安倍総理にとって、それがメリットになるのだろうか?

というか安倍・麻生コンビの自民党政権を支援してきた多くの若者にとって、そのような陰謀論が受け容れられるとでも思っているのだろうか?

事実は今の段階では、当の本人以外、誰にも分からない。(以下略)

この私の論評は「水島社長に対して」書かれたものである。だから水島社長がスパイであるはずがない。あり得る話としては、三橋もしくは西部グループあたりから耳打ちされて、その言を容れて、社長自身も発言を改めて、更には「倉山に対しても、そのように言った」のではなかろうか?木下某が直接水島社長に圧力を加えたとは到底思えない。
青山繁晴さんを誹謗中傷したり、煽ったりするのは論外である。倉山のように極論ばかりを放言する「鉄砲玉」とは違って、青山さんは世間一般の人々に受け容れられる「客観中立、現実」論を重視する人間である。物事のある一面だけを切り取って『オレの言っているこの論評だけが真実なのだ!』と喚いて、「当たり屋商売」を仕掛けてくるような連中を相手にしている暇は、青山さんには無い。

●昨年の消費増税騒ぎの際、倉山の側に立たなかった人間はことごとく「麻生のスパイ」「裏切りもの」のようにバッシングされている。櫻井よしこさんは、元々倉山が「当たり屋商売」を仕掛けていた相手なので当然の事としても、高橋洋一までも「スパイ」と断定されていた。「鉄砲玉」である倉山自身はともかくとして、親玉である上念司的には、その「スパイ」発言は許される行為なのか?
●上記に関連して、中山成彬・恭子夫妻については、夫妻が倉山の側(=消費増税反対の側)につかなかったのは元々「大蔵一家」の一員だったのだから仕方がない、と宥恕しているが、その判断基準はあまりにも恣意的な要素が強すぎるのではないか?

●倉山的には、とにかく「消費増税が諸悪の根源」らしい。このように書けば、もちろん『タイミングの問題なんだ。デフレの状況下でやるのが問題なんだ。バブルの時だったら消費増税しても良い』と言い返すだろう。しかし一方で倉山は『例外として、軍備増強の為なら消費税を25%にしても良い』と言っている。今回の倉山本の内容では、とにかく「消費増税が諸悪の根源」と訴えているのに、この「例外」はおかしいではないか?そもそも上念・倉山の理屈は『何が何でも景気回復最優先。戦後レジューム脱却も憲法も、そんなものは後回し』だったはずだ。であるならば、仮に「例外」であるとしても、『消費税25%』などと口が裂けても言えないはずである。倉山は、我が国が軍備拡張に財源を回すのは「バブル時代が再度到来して、消費増税を出来る時」が来るまで待つつもりなのか?倉山の「軍備増強は例外説」からすれば、安倍政権が今後少しずつ軍備予算を拡張していくのであれば、今回の消費増税も少しは意味があったと言えるのではないか?
※追記。これはP236の記述について書いたものだが、多少私の勘違いもあったようだ。倉山はこの件については、「北朝鮮拉致被害者全員の奪還のためなら」という条件を付けていた。その為なら「すぐにでも25%にして欲しい」と。しかしどのみち、国民の価値観を180度転換させない限り実現不可能な話で、残念ながらあまりにも「非現実的な例え」とは言えるだろう)

「ユダヤ陰謀論」ほどのトンデモ本ではないにしても、「麻生・木下陰謀論」はあまりにも一面的な物の見方と言わざるを得ない。確かにそういった側面も一部はあるのかも知れないが、「その結論」から何でもかんでも理屈を導き出す、というのは無理がある。私自身が『経済現象はあまりにも複雑な要素を抱えているので、一面だけでは判断できない』と何度か書いた。この本の内容は、田中・上念=リフレ派の理論を信奉している人間以外には、おそらくほとんど受け入れられる事はないだろう。


以下、同じく三橋貴明について。
●「倉山満の砦」でも散々言われている事だが、「言論人」として、自分の言論ではなくて「プロの弁護士」に頼って、論敵を金銭的または社会的に抹殺するようなやり方は、恥ずかしい限りである。まあ「鉄砲玉」同士のケンカなので、『プロレスをやろう』と言ってきた相手(=倉山)に対して、本当に鉄砲を向けて発射する奴(=プロを雇った三橋)が出て来てもおかしくない状況であるのは確かだけどw

●そもそも私自身が三橋について、これまでこのブログでかなり酷評してきた。また西部グループについても、三橋ほどではないにしても、そのマイナス面を度々指摘してきた。
(※ちなみにこの私のブログの中にも 反米思想、反TPP、西部邁 というカテゴリがある)

●(三橋も含む)西部グループと「共産党」との関連性については、私は過去にそれほど指摘した事はない。「西部さんの共産党に対する甘さ」を指摘した事はあるけれども。しかし言われてみれば、確かに「共産党」との関連性で見てみるといろいろと思い当たるフシはあるなあ~、と最近感じている。
「過去の西部さん自身の共産党との関わり」「西田昌司議員も共産党系議員と仲が良い。また、京都=共産党が強い地域が地盤でもある」「藤井聡も京都大学の教授」など。
●また上記(共産党)と関連して、なぜか西部グループのみが、いわゆる保守系と言われる言論界の内で大メディア、特にNHKに何度か出演経験がある。私もこのブログで指摘した事があるが、中野剛志は「視点・論点」に、藤井聡は「日曜討論」に、柴山桂太は「日本新生」TPP討論に出演していた。それと最近気がついたのだが、施光恒が(あの左寄りで有名な)Eテレ(旧NHK教育)チャンネルの、「いま、ここから考える ジレンマ」に出演している。また、中島岳志もNHKに取り上げられた事があったように思う。あとオマケとして、Nスペ「日本国債」では三橋の本が(一瞬だけだが)紹介されていた。
●先般の都知事選において、私や倉山満は「田母神さんの出馬による、宇都宮・共産党勢力の漁夫の利」を選挙当初から懸念していた。そう言えば確か、田母神さんの出馬を後押ししていたのは三橋や西部グループだったよなあ…。

●西部グループには「あらかじめ定められた既定のスタンス」というものがある。「反米」は今更言うまでもない。経済面では基本的に積極財政派・公共事業重視派で、消費税については昨年の消費増税騒ぎの頃を境にして複雑に変化しているが(それが偽装だったかどうかはともかくとして)、とりあえず今の所は「消費増税容認派」と言える。昨年も書いた話だが、そもそも「大きな政府主義者」なのだから「増税容認」は当たり前の事である。そして問題は「原発・核兵器」である。西部先生は「原発・核兵器」共に容認論者で、三橋も「原発」は容認派である。私からすれば、この「原発・核兵器」の部分で西部グループを評価する気持ちも多少はあったのだが、多分これは「ガス抜き」だったのだろう。いやはや、見事な「戦略的なスタンス取り」である。

●いわゆる保守系内のドタバタ劇は今に始まった訳でもなく、過去に散々見せつけられてきた光景である。しかし西部グループの「身の処し方」は、その中では際立って「洗練された身の処し方」で、およそ「いわゆる保守系言論人」らしからぬ異質な物として私の目に映っていたが、そこにはやはり左・サヨクの影響が少なからずあるのだろう、と最近感じ始めている。TPP騒ぎの頃ネット工作員達がやたらと三橋・西部グループを推していたのも、それはネット工作員達の側にだけ原因があるのではない、と最近になってやっと分かってきた。

麻生太郎のシンパである三橋が、早く消費税を10%にしたいと思っている麻生財務大臣の立場上、安倍総理大臣をバッシングし続けるのは、当たり前の話である。撹乱工作としても、糾弾の鉾先を麻生に向けさせないためにも有効な戦術なのだから。これはもはや経済理論や国家観がどうのこうのと言う以前の話である。

私自身が消費増税に反対、と言うか「1年延期」を主張していたのは、「原発未稼働の負担が重いから」という理由で、その事は昨年、繰り返し書いた。今回の倉山本では、そんな事は微塵も触れず、また、倉山の「小泉の反原発運動への介入」に対する見方も、相変わらず甘い。 と言うか、倉山は原発関連の話題に全く関わろうとしない、という面から言えば、なぜ消費増税についてだけ、このようにキチガイじみた騒ぎ方をするのか理解に苦しむ。

そうは言っても、原発未稼働の現状で「消費税率10%」を目指している麻生太郎を野放しに出来ない、という事情は理解できる。

まあ確かに、結果だけ見てみれば、我々の麻生太郎に対するこれまでの見方は多少甘かったのかも知れない。

しかし、安倍総理も麻生太郎も人の子である。完璧な人間のはずはない。日本の舵取りを誤る場合、それが意図的なもの(=スパイ)なのか?単なる間違い(=バカ)なのか?

現時点で消費税10%を目指している麻生太郎は、どっちなのだろう?


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1年先送りすれば日本は滅びないのか?冷静に考えてみよう

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(※この表の解説は後段に記述します)

倉山が吠えている。
街頭で、倉山の砦ホームページで、そしてチャンネル桜で。

http://www.kurayama.jp/
【ニコニコ動画】【草莽崛起】9.17 国益を守れ!緊急国民行動、TPP反対!消費増税反対![桜H25/9/18]
【ニコニコ動画】【倉山満の砦】白旗にはまだ早い、こちらが苦しいときは敵はより苦しいのだ[桜H25/9/20]

一生懸命なのは良い。
しかし私にはどうもチグハグに感じる部分が多々ある。

個人的には上念・倉山の両氏の事は嫌いではない。

世代も同じで年齢が近く、アニメ特撮オタ趣味があって、かつそれにまつわるトークが
面白いので見ていて飽きないという事もある(本業のほうは無視かよ!って所ですがw)

また「敵は大陸のほうにある」という認識も私と全く同じである。

上念氏のほうは本業が経済評論家なので、彼の発言についてはさして異議を唱えるつもり
も ない。彼の経済理論は一つの見識として、それをそのまま受けとめるだけの事である。
【ニコニコ動画】【メディアの嘘を見抜け】第一の岐路、戦後レジーム脱却への道はどっちだ?[桜H25/9/18]


しかし倉山氏に関して言えば、経済の専門家でもない彼がここまで執着する理由がよく分か
らない。

彼の話を聞いていると、とにかく「消費税増税、今年の決定」安倍政権の終わりの始まり
であるらしい。そしてその黒幕はシナ(中国)である、と。

今年消費税の増税を決定すると日本経済がダメになる、というニュアンスよりも政争によって
安倍総理が引きずり下ろされるという事を彼は強調している。

そうであるならば、仮に10月1日に安倍総理が消費税増税の決定をしたとして、その後の戦
い、 倉山氏の発言ではそこからが真の戦いであるらしいのだが、それが穏便に収まるように、
「安倍総理とその周囲が対立しない(内紛を起こさない)ように」
世論を誘導すべきだと思うのだけれども、どうやら倉山氏の考えはそうではないらしい。

マスコミが消費税増税決定後に掌を返して安倍バッシングに走る?
NHKを筆頭にこれほど『国の借金が1000兆円で大変だ~!』『消費増税の先送りは将来に
ツケを回す
だけだ~!』と叫んでいるのに、そんな事が出来るんですかね?

安倍総理と麻生さんとの対立を煽って、自民党に対する
ネガキャンを展開する

というのなら、話は理解できますけどね。

それはまさに今、倉山氏自身が煽りまくっている事なんですが!

さっそく今夜のNHKニュースウォッチ9が報じてましたね。
倉山氏にとっては朗報だと思いますよ。
安倍総理が麻生さんに反発しているような報道の仕方でしたから。

9月20日(金)ニュースウォッチ9より
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安倍総理と麻生さんの対立が浮き彫りになれば、それこそシナの思うツボだと思いますよ、
私は。

まあアメリカの量的緩和縮小の決定が先送りされたというサプライズがあったように、日本
でも安倍総理が「サプライズ」を起こす可能性はゼロではない、と私も思ってます。

しかし意外にも西田昌司先生が、今回はかなり厳しい指摘をなさっている。
西田先生は総裁選の時には安倍総理の陣営ではあったけれども、最初から安倍総理を推し
ていた訳ではなかったし、私の個人的な印象では西田先生は安倍総理よりも麻生さんに近い
ような気がしているので、安倍総理と麻生さんが対立しているとしたら、なんとなくツジツマも
合いますけれども、その辺はどうなんでしょうねえ?

【ニコニコ動画】【西田昌司】実効税率で投資誘導を、法人税率アップと投資減税の組み合わせ[桜H25/9/20]
http://www.youtube.com/watch?v=QxYrYVfbr0Q




ここ最近のブログ記事でも何度か書いていますように、私は経済政策の事について、
『この政策が絶対に正しいんだ!』
などという論調は認めない立場です。

ですから、『リフレ政策を採らない奴は売国奴だ!』とか、『増税をするなんてシナのスパイ
だ!』
みたいな決めつけには全く賛同できません。

経済政策で(金の話で)売国奴だの保守じゃないだの、なんだかな~って感じです。
もっと冷静に議論できないんですかねえ?
(※経済の重要性については私もよく理解しているつもりです。少なくとも上念氏のリフレ政
  策を丸呑みしている倉山氏や、リフレとケインズをごった煮にしたような水島社長よりは)

以前、「脱デフレ・大きな政府」主義も「原理主義」か?(2012/02/12)、の記事でいろんな
立場の人達の政治スタンスについて表でまとめてみた事があります。
今回は経済政策のスタンスについて、初歩的な「腑分け」を試してみました。
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過去、消費税増税にもっとも反対してきたのは共産党社民党的なサヨク・左翼の人達
であった訳ですが、今回の消費増税騒ぎに関しては、不思議な程表に出て来ませんねえ。
かつてのNHKだったら、
『我々庶民の暮らしが大変だ~』『弱者をいじめるな~』
(※お前ら=NHK職員は年収一千万円超なんだから庶民じゃねえだろって所ですがw)
みたいな「街の人の声」を総動員してネガキャンをやっていたはずなんですが、ここ最近は
そういう人達の映像を全然見かけませんよねえ?

むしろネットを使った上念・倉山の両氏が、消費税増税では最前線に立っている感すらある。

経済理論に疎い水島社長は論外として、三橋貴明はハッキリと消費税増税反対派ではある
反TPPと比較すればそれほど声高ではないような気がする。経済政策的には麻生さんに
近そうな気もするので、この先どのようなスタンスを取るのか?興味深い所ではある。

西部グループ反TPPでは最前線に立ってきたが、消費税に関してはそれほど態度を明確
にしていない。西田先生は上記の動画の通りである。また私の記憶している所では西部先生
自身、確かそれほど消費税に反対はしていなかったはずである。むしろ『今が景気のどん底
なんだから、(消費増税でも)これ以上、下がりようがないので今やっても良い』みたいな話を
以前されていたと思う。

上念・倉山の両氏は逆に消費税増税では最前線に立っているが、TPPに関しては西部グ
ループと協調路線は採っていない。と言うか反TPP派はほとんどが反米派だが、上念・倉山
の両氏は反中派なので、そもそも路線が合致するはずがない。

さて、一番下の櫻井よしこさんについて。
倉山氏が相変わらず糞味噌に貶していた(倉山の砦で。と言うか以前から何度も貶してたけど)。

ちなみに上記の表には記述していないけれども、青山繁晴さんも、経済政策的には一番下の
櫻井よしこさん(旧来型のいわゆる保守派)と同じグループとみなしても良いと思います。
一応、TPPにも消費税増税にも反対と仰ってはいますけど。まあTPPのほうはともかくとして
消費税増税は、少なくとも積極的な反対派でない事は確かですよね。

私は櫻井よしこさんと青山繁晴さんのお二人を非常に尊敬しているので、このブログを開始
して以来、ブログの右上の所に『大臣になって欲しい!』とずっと掲載し続けています。

それは今も変わっていません。

私は別に櫻井さん青山さんに財務大臣や経産大臣になって欲しい訳ではありませんから。
(※原発に関係する経産大臣青山さんになってもらうというのはアリかも知れませんけど)

いわゆる「保守派」と言われる人達には、元々「消費税増税派」が多かったのです。
強い国を作る為に財源を確保する事は重要であるからです。
逆にそれを妨げてきたのが「サヨク・左翼」の側であり、平成に入ってからの「消費税増税論
議」
では常に上記の表の一番上にある「サヨク・左翼」と一番下にある「保守」の間で論争が
行われてきたのであって、櫻井さんが(一応、青山さんも)今回消費税増税に賛成している
のも、その流れからしてごく自然なスタンスと言えます。

チャンネル桜の三輪さんなども元々そういったスタンスの人だったはずだが、三輪さんは最
近のネットなどの潮流を敏感に嗅ぎ取って、今は上念・倉山の両氏になびいているだけの事。

桜では井尻先生や川口マーンさんなども普通に消費税増税に賛成していたが、あれは別に
彼らがおかしいのではなくて、過去の流れからして(ネットなどに感化されていなければ)それ
が自然であるだけの事だ。

ネットで上念・倉山の両氏に感化された人、特に若者にはそういった人が多いと思う。

人の意見を聞く事も大事だが、一番重要なのは、
「自分の頭でよく考えて、結論を出す事」です。


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経済政策的にはどっちでも良いが、政治的には延期が正解

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先日の記事では具体的には触れませんでしたが、ネットの一部で消費税増税についてうー
たらかーたら(倉山調)と揉め事になっているようなので、少しだけフォローしておきます。

揉め事というのは他でもありません。ネットをよく見ている人、特にネット動画をよく見ている
人にとってはとっくにご存じの事かと思います。

倉山満氏が酒の席で、青山繁晴氏に対して(もちろん当人は不在の席で)、
(消費税問題を撹乱している)愉快犯だ!』
みたいな事を言い放った件についてです。

【ニコニコ動画】朝日新聞の「安倍首相、増税指標クリアと判断」は妄想と判明

しかしまあ、倉山ちゃんは、相変わらず短気やなあ~w

日頃から『コミンテルンのスパイ!』『海の向こうのスパイ!』シナの工作活動に注意を
促している倉山氏の姿勢は、私も昔から同様の見方で2chやブログに書き続けているの
で大いに賛同している所なのに、自らの軽口発言のせいで、
大量にネット工作員を呼び込んでどうするよ?
って所ですなあw


先日の投稿記事で私は、消費税を上げる上げないの判断について、どっちの判断が良いか
悪いか、と言うか経済政策的にどちらが正しいかどうか、原発再稼働の条件を除けば、それ
以外は特に判断を示さなかった。

前回も書きました通り、景気の行方や経済政策の良し悪しについてなど、所詮ほとんど分か
らない事だらけなのだから、国民の「気」の動きに関する以外の事は、私はあまり関心を抱
いていない、と。

八目山人さんからコメント頂いている内容に私も概ね賛成で、経済の先の事など誰にも分か
りません。

「塞翁が馬」ということわざがありますが、仮に一旦は良い事があったとしても、その事が禍い
を呼び寄せる遠因になる事もあれば、その逆のケースがある事も、また然りです。

短期的な事ならば少しは分かる事もあるでしょうが、何年、何十年先の事なぞ、どうせほと
んど我々には分かりません。特に経済の問題については、他の政治・外交的な問題とは違
って具体的な区切りというものがほとんどありません。日常の生活と同じです。毎日毎日ず
っと続いていくものなのです。

経済というのは完全な悪も無ければ、完全な善も無い。
デフレは基本的には「悪」ですが、不幸中の幸いと言いますか、その害のおかげで企業とし
ての耐久力を増した会社だってあるだろうし、日本経済にとっても金融緩和を行う余力を残
していたとも言える。

例えば米国の雇用統計などを見ても、数字が改善されればされたで『じゃあ金融緩和の必
要はなくなるな』という予想が先立つ事により、逆にマーケットは売りに走る事もあれば、素
直に好感して買いに走る事もあるだろう。こんなのは典型的な後付け論のパターンですよね。


だから私は『消費税増税の決定が景気の腰折れ要因になる』などという予測は、あまりアテ
にしていません。
そんな事よりも確実に、我々から外国に(余計に)絞り取られる事が分かっている、
電気代、ガス・ガソリン代
のほうが余程深刻な問題だと考えています。
なんせ、何兆円というレベルで絞り取られる訳ですから(前回も書きましたように)。



ただし、政治的な話で言えば、青山繁晴さんには悪いですが、
私は倉山氏の方が正しい
と思っています。

以前から書いてますように、私は政界にツテは全くありません。
だから裏を取っている訳でもありません。
いつもの通り、私の予感の根拠は全て「NHKウォッチング」から来るものです。

NHKが消費税増税を後押ししている。
消費税増税は悪に決まっている。


ただそれだけの理由ですw

前回の記事で書きました先日の日本新生・消費税増税討論の番組。
この時の番組で、上念司氏の分身の如く消費税増税(今年の決定)に反対していた人間は
片岡 剛士氏ただ一人だった。

これはNHKのいつものやり口である、
「ガス抜き要員」
として、とりあえず片岡氏を呼んでおいた、というパターンである。

一ヶ月前の「日米安保・集団的自衛権」討論の時は、そのガス抜き要員としては、
岩田 温氏
が、ただ一人だけ保守派の論客として討論の場に呼ばれていた。

要するにNHKの意志としては、消費税増税に賛成なのである。

実際、先日のニュース番組でも「安倍総理大臣は消費税増税を前提に動き出した」と報じて、
あまつさえ自民党内の部会の様子を映像で映して出して、敢えてその中の西田昌司先生の
姿をズームしてテレビ画面に映し出していた。
『どうだ?お前達(保守派)の信頼していた西田でさえ、もう既に陥ちているぞw』
とでも言わんばかりに。
(※国会での西田先生の様子はスルーばかりしていたくせに、こんな時だけは利用するという
  NHKの悪意がよく分かる)

倉山氏の言わんとする所は、『消費税増税の結果、それが安倍政権の崩壊に繋がる、と言う
か安倍総理大臣の周囲(マスゴミ含む)がそう仕向けるはずである』というものだと思うが、
そういった政治的状況が背景にあるのは、多分私も本当だろうと思う

なんせ「NHKがそれを後押ししている」のだから、多分そうに違いない。


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日銀の金融政策決定会合と共同声明

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※1月27日(日)追記
明日から丸々一週間、海外出張に行きますのでブログの更新はできません。
ここ最近も、かなりバタバタとしていまして全然更新していませんでしたが。
来週の日曜日には帰国しますので、その時に時間が取れれば更新したいと思います。
それでは。




ご無沙汰です。忙しくて土日もブログを書けませんでした。

サラリーマンであれば同じ境遇の方もいらっしゃるかも知れませんが、今年の年始は休みの日が
多いせいで、逆に平日の仕事が混み混みになって大変です。

しかも私、来週は一週間“中国”に出張しなければなりませんし。
中国”と言っても、山陽・山陰の“中国”じゃありません。海外の“チャイナ”の方です。
中国へ行くのは数年ぶりですが、まさかこんな時期に行く事になるとはねえw
仕事だから仕方がありません。別にウチの会社が中国に工場を持っているとか、そんな話では
ないんですけど。それにしても大気汚染、大丈夫なんでしょうかねえ?



NHKについて、最近は別段これといって書く事もありません。
ムリやり強引に書こうと思えばネタはいくらでもあるんですが、いまいち乗り気になれません。

私の専門外ですが、本日は経済の話題でお茶を濁しておきましょう。

アルジェリアでの悲報がなければ、本日間違いなくトップニュースで取り扱われたであろう
経済に関する大きな動きがありました。

日銀が2%物価目標と無期限緩和、政策運営には裁量余地
http://jp.reuters.com/article/vcJPboj/idJPTYE90L07C20130122

私は経済の専門家でもありませんし、知識もほとんどありませんから、この事がこれから
どう影響してくるのか?全く分かりません。

しかしこれが一つの分岐点になるのは間違いないのだろう。良いか悪いかはともかくとして。


そう言えば、本日のNHKニュース7に上念氏らが時々口走っていた人物が登場してました。
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(BNPパリバ証券 河野龍太郎 経済調査本部長)

私は経済の事についてはもちろんの事、ガンダムは、ファーストはセリフを暗記するぐらい
当時見てたので詳しいのですが、その後の「なんちゃらガンダム」はゼータも含めてほとんど
知らないので、カクリコンだか何だか、ネタの意味がよく分かりませんw

でもまあ、この人の話ぶりを聞いてみて、なるほど上念氏らに嫌われるのは当然だろうなあ、
とは思いました。

この前のNHK日曜討論に出ていた野口悠紀雄とかと全く同じタイプの人間なんでしょうね。

その先日のNHK日曜討論、たまたま録画してありましたので見てみました。
浜田教授野口悠紀雄のやり取りがあって面白かったです。
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(経済再生担当大臣:甘利明氏)

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(内閣官房参与、エール大学名誉教授:浜田宏一氏)

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(早稲田大学ファイナンス総合研究所、顧問:野口悠紀雄
(※あと、日本商工会議所の岡村会頭も出演していましたが、とりあえず割愛いたします)

まあ野口悠紀雄はアレですね、昨年末にNHKの番組の件で書きました、
そこが知りたい!「新政権で日本はどう変わるのか」でNHKがまた暴走(2012/12/30)
この番組の中で、NHK内の経済担当の重鎮「板垣解説委員」が言っていた話と全く
ウリ二つ、と言うか、絶対「板垣解説委員」野口悠紀雄は経済観念が完全に一緒だと
断言できますね。



それにしても、さすがに最近はネット、特にブログで、経済ネタがカマビスしいです。

以前から何度か書いてますが、信奉しているかどうかは別にして、三橋氏と池田信夫氏の
ブログを覗くのが日課になっている私としましても、まあ面白おかしく拝見しています。


前から私が思っている事なんですが、ある特定の人物の「政治的なスタンス」について、
日本国内に限って言えば、これを見抜くのは結構分かりやすい事だと思っているんです。

『右か左かなんてもう古い』とか、『保守だったらどうすべきか?なんて関係ない』とか、
いろいろ言う人はいますけれども、少なくともテレビなどに出ているような人物に限って
言えば、私は『本当に分かりやすい事だよなあ』と、以前から感じていますし、大体、
予想を裏切られるような目に遭った事はありません。

見抜くコツとして、これは当たり前と言えば当たり前の事かも知れませんが、
サヨクと思われる人物で、中国の事をボロクソに貶す人間を見た事がない」
という法則があります。

多少ガス抜き程度で貶す事はあったとしても、「こいつは心の底から中国を嫌っているな」
と読み取れる程、中国を貶すサヨクは見た事がありません。

まあ間違いなく中国は一つのリトマス試験紙になり得る」と思います。



私は以前、【国会】嵐の前の静けさか【政局】(2012/06/16) の記事で、上念、倉山、
田中秀臣、三橋貴明、池田信夫各氏らについて書いて、ついでにその時、

(以下、一部抜粋引用)
私は以前、日本の「保守やサヨクの立ち位置」の表を作成しましたが、これら経済に関わる人達の
立ち位置も、いずれは“腑分け”してみたいものです。


と書いたものですが、いまだにそのような「経済論者の腑分け」を行える程の経済知識や
経済論理も持っていませんので、書く事はできません。

ただし、最近のネットやブログでの経済論議などを眺めていると、この「経済論議に対する
スタンス」
を見極める上でも、結構「親中派」とリンクしている連中もチラホラと見かける事が
多いような気がします。



「政治的なスタンス」(と言うか「外交的なスタンス」と言った方が適切かも知れないが)
に関して言えば、「サヨク=親中的」な人間は、大体「反米的なスタンス」とセットになって
いる事が多い。NHKが大好きな孫崎なんかは、その典型的な人物である。

その一方、「経済論議に対するスタンス」に関しては、「サヨク=親中的」な人間だからと
言って、「反米的なスタンス」を持っている人間はあまり見かけない。と言うよりむしろ、
「米国にも媚びる」という「両属的なスタンス」の人間ばかりのような気がする。まあサヨク
なのだから、米国よりも中国を第一に考えているのは当然ですけど。

もちろん、1月2日の「NHKと日銀は非常によく似ている」 でも書きましたように、この前者
後者を問わず、「旧戦勝国側」の立場に立つのが「戦後利得者的なサヨク」にとっては
絶対に動かす事のできない「スタンス」な訳でありますので、厳密に言えば前者後者
「真剣に反米」などはあり得ません。まあせいぜいが「日米離間を狙った反米扇動作戦」程度
のものに過ぎません。



私は「反サヨク病、および反中病」を患っている人間ですので、その手の言動には特に敏感に
反応してしまうという習性があるのですが、なんだか最近の経済論議を見ていると、金融
経済の世界にも、『そんな輩(やから)が結構いるんだなあ』と感じさせられる今日この頃
といった所です。


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テーマ:報道・マスコミ - ジャンル:政治・経済