「早春賦」 山口恵以子
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山口恵以子さんの「早春賦」です。作者さんは最近テレビで
たまにお見かけするのですが面白そうな方なんですよね。
40回以上お見合いされたとか。他人事とは思えないわー。婚活は大変です。
この物語の主人公の菊乃は財閥のお嬢様でお見合い相手に一目ぼれして
結婚しちゃううんですけどね。でもそこからが波乱の始まり。
流産に夫の不倫(の連続)と苦労続きです。
でもそれでもへこたれない、むしろお嬢様から凛とした女性へと成長していくさまが
とてもかっこいいです。でもダメンズが好きなんだねぇ。夫の通敬(みちたか)を
愛してるんだもん。顔だけの下半身がだらしなさ過ぎる男のどこがいいんだー。
義姉とか…ないでしょうよ。
そういえば落籍した芸者を囲うのはよくてメイドに手を付けるのは許せないという
明治女性の価値感はちょっと不思議。現代人からするとどっちも嫌だ。
途中から子ども世代の話になっていくんですけれど、こちらも男が頼りなくて
女が強い。力強く生きていく女性達に前向きな気持ちをもらいました。
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この凛とした菊乃が好き。
本屋で目があって手に取っちゃいました。