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    カテゴリ:科学 > 技術



    1 お断り ★ :2024/12/18(水) 17:56:46.76 ID:YQSxjWtq9
    “空気から水”給水器を導入 1台1日最大33リットル 群馬 富岡

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    (出典 www3.nhk.or.jp)


    (出典 www3.nhk.or.jp)


    群馬県富岡市は、民間企業が開発した空気から水をつくる給水器を試験的に導入し、今後、1年かけてマイボトルの利用による二酸化炭素の削減効果などを検証することにしています。
    富岡市が試験導入したのは、東京の企業が開発した空気中の水蒸気から飲み水をつくる給水器で、1台当たり1日最大33リットルの水を作り出します。
    市はこの給水器を5台借り入れ、16日から市役所や市民体育館などに設置して、今後、1年かけてマイボトルの利用による二酸化炭素の削減効果などを検証
    詳細はソース
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241217/k10014670201000.html
    前スレ
    https://asahi.5ch.net/test/read.cgi/newsplus/1734504517/

    【【社会】東京の企業が「空気から飲み水」を作る装置を開発、1台で1日最大33リットルの水を作り出す 群馬で試験的に導入】の続きを読む


    空気中のウイルスをリアルタイムで追跡できる技術の開発は、現代の医療や環境科学において画期的な進歩です。

    空気感染ウイルスに対する高感度のモニタリングは感染症予防に不可欠ですが、現状の手法では超低濃度のウイルスを検出することは困難となっています。

    中国の清華大学の研究チームは、新型コロナウイルスインフルエンザウイルス(A型、B型)および呼吸器合胞体ウイルス(RSV)について、検出感度が従来と比べて約10倍以上の(10コピー/mL)の統合型マイクロ流体カートリッジを開発しました。

    このカートリッジは、400 L/分の高流量エアロゾルサンプラー(ウイルス収集装置)と統合され、空気中のウイルス検出においても、従来と比べ高精度の空間分解能(0.83コピー/m³)を達成しています。

    また、同チームはM-RIAMs、S-RIAMs、R-RIAMsという3つのエアロゾルのモニタリングシステムを開発し、それぞれ異なる用途シナリオに適用しています。

    これらのシステムを使用した実際の環境下での評価により、エアロゾル中のウイルスモニタリングが空気感染の対策に有効であることが確認されました。

    RIAMシステムは、空気中のウイルス感染防止に大きく役立つと期待されています。

    この研究の詳細は、2024年10月10日付の『Nature Communications』に掲載されています。

    目次

    • 高感度のウイルス検出システムとは
    • エアロゾル監視のRIAMシステムとは
    • RIAMシステムは空気感染の救世主となるか

    高感度のウイルス検出システムとは

    空気感染するウイルスのモニタリングは、感染症対策の鍵を握っていますが、特に超低濃度でのウイルス検出は依然として難しい課題となっています。

    そんな中、清華大学の研究チームが新たな技術を開発しました。

    それは、新型コロナウイルスインフルエンザウイルス(A型・B型)、そして呼吸器合胞体ウイルス(RSV)に対して、10コピー/mLという優れた検出感度を有するマイクロ流体カートリッジを搭載したモニタリングシステムです。

    このシステムをエアロゾルサンプラーと統合することで、空気中でも驚異の0.83コピー/m3未満の空間分解能を達成し、空気中に浮遊するウイルスをリアルタイムで追跡することが可能になりました。

    では、今回開発された検出システムの性能レベルとはどの程度なのでしょうか。

    まず、ウイルス検出感度ですが、これは液体中の少量のウイルスに対してどれだけ検出できるかを示す能力を表します。

    「10コピー/mL」という数値は、1ミリリットルの液体中にウイルスのコピー数(ウイルス粒子の個数)がたった10個しか存在しない場合でも、その存在を検出できるという意味です。

    多くの市販のPCR検査では、検出感度は100コピー/mL~1000コピー/mL程度であり、10コピー/mLという感度は、その約10倍から100倍の精度で非常に微量なウイルスでも検出が可能ということなります。

    一方、空間分解能とは、空気中にどれだけのウイルスが存在するかを測定する能力を表します。

    「0.83コピー/m³」という数値は、1立方メートルの空気中にウイルスが0.83個存在している場合でも検出できるという意味です。

    一般的な空気サンプラーやセンサーの空間分解能は1コピー/m³~10コピー/m³が多く、0.83コピー/m³という性能はそれらよりもさらに精密に空間内のウイルス濃度を検出できることを示しています。

    すなわち、このウイルス検出システムは高感度で空気中のウイルス量を検知し、詳細にモニタリングできるシステムなのです。

    エアロゾル監視のRIAMシステムとは

    新型コロナウイルスパンデミックでは、空気感染が大きな問題として浮上しました。

    感染者が息を吐くたびにウイルスを含む微粒子が発生し、それらがエアロゾルという非常に小さな粒子となって空気中を漂います。

    下図に示すように、このエアロゾルは最大10メートル先にまで拡散し、数時間にわたり空気中に留まることができるため(各ウイルス量が半分以下に減少するまでの時間は、常温で、新型コロナウイルスで1~3時間、インフルエンザウイルスで0.5時間から12時間、RSVで0.5時間以上)、周囲の人々に感染を広げる危険があります。

    しかも、これらのウイルスは病院や公共交通機関、学校、バーなど、あらゆる場所でエアロゾルによる感染が確認されています。

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    ウイルスを含むエアロゾル/飛沫の感染経路、空気感染性各ウイルスの平均半減期 / Credit : Bao Li, Baobao Lin et al., Nature Communications2024

    このエアロゾルを監視することで、感染リスクの高い場所を特定し、感染拡大を防ぐための迅速な対応が可能になります。

    しかし、現行のウイルス検出方法は、現場での即時検出が難しく(現場でウイルスを採取し、研究所で別途PCR検査)、また、精度や感度にも限界があります。

    この問題を解決するために、エアロゾル中のウイルスを高感度で検出できるRIAMシステムが開発されました。

    このRIAMとは、「リアルタイムエアロゾル・インテリジェント・モニタリング:Real-time Intelligent Aerosol Monitoring」と呼ばれ、さまざまな状況でのウイルス検出を目的としており、それぞれが異なる用途に応じて設計されています。

    まず、このシステムの核となるのが、超高感度のDNA検査用に新たに設計された完全密閉型のマイクロ流体カートリッジと超高感度なPCR検出技術です。

    この方法では、キトサンで処理された石英フィルター(微細なエアロゾル粒子やウイルス粒子を捕集)を使ってウイルスのDNAを抽出し、その後、同フィルター上で直接PCR法を用いてウイルス量を検出してます。

    この方法により、従来では200〜500コピー/mLのウイルス濃度が必要だったのに対し、RIAMではわずか10コピー/mLという非常に低い濃度のウイルスでも検出可能となりました。

    この感度の高さにより、空気中に漂うウイルスの微量な存在さえも見逃しません。

    下図に示すように、この研究では、空気感染の状況に応じた3種類のウイルスモニタリングシステム(M-RIAMs、S-RIAMs、R-RIAMs)が開発され、それぞれ異なるシナリオに応じた運用が可能です。

    例えば、M-RIAMs複数のサンプルを同時に分析できるため、広範なエリア(クリニック、患者病棟、会議室等)でのウイルス監視に適しています。

    また、S-RIAMs定置型で、特定の場所で継続的にリアルタイムモニタリングを行うため、人の介入無しに長時間の遠隔監視が可能となっています。

    一方、R-RIAMs移動型(ロボット)で、大規模な屋内空間でのウイルス検出に向いています。

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    RIAMシステムの各用途および機能 / Credit : Bao Li, Baobao Lin et al., Nature Communications2024

    実際にRIAMシステムを使った実験では、新型コロナウイルス患者病棟でのエアロゾルモニタリングが行われました。

    コロナウイルスの症状別の各病棟で採取した、エアロゾル中のウイルス濃度を調べたケースでは、ウイルス検出率(ウイルスの存在割合)が患者の軽症から重症までの状態と非常によく一致していることが確認されています。

    これは、エアロゾルによる新型コロナウイルスの監視が、感染リスクを評価する上で非常に有効であることを示しています。

    全体として、このシステムは空気中のウイルスを高感度で連続的に検出する能力を持っており、特定の場所でのウイルスリスクを正確に評価することが確認されました。

    RIAMシステムは空気感染の救世主となるか

    空気中に浮遊するウイルスは、人々の健康にとって大きな脅威となります。

    特に、新型コロナウイルスやその他の呼吸器ウイルスが原因の感染症は、感染が広がると大きな問題になります。

    このようなウイルスをモニタリングすることは重要ですが、今までは、迅速かつ正確に検出できる装置が不足していたため、空気中のウイルスを監視することが難しかったのです。

    今回開発されたRIAMシステムは、以前のものに比べて3つの重要な改良が施されています。

    具体的には、空気中のウイルスを効率よく集める装置、ウイルスを検出するための化学的な仕組み、そしてマイクロサイズのカートリッジの設計が改善されました。

    この結果、RIAMシステムは市販されている検査キットよりも10倍以上の感度を持つようになりました。

    さらに、空間の中でウイルスの濃度を非常に細かく把握できるようになり、既存のシステムに比べ最も感度が高いウイルス検出システムとなっています。

    3種類のRIAMシステムが開発され、様々な環境で使えるようになり、病院や学校、空港などでの高感度のウイルスモニタリングが可能になります。

    たとえば、病棟や公共の場所では感染拡大を防ぐために、また幼稚園や老人ホームでは弱い立場の人々を守るために活用できます。

    現在のRIAMシステムの欠点としては、一度に空気中のウイルスを4種類しか検出できない点が挙げられます。

    空気中には様々な病原体が存在しているため、将来的には検出できるウイルスの種類を増やす必要があります。

    また、システムの改善点としては、コストを下げること、検査時間を短縮すること、自動で装置を掃除できるようにすることなどが考えられます。

    加えて、空気中のウイルスをどのように効果的に収集するかについても、さらなる研究が必要です。

    RIAMシステムの開発は、空気中のウイルス監視技術における大きな進歩です。

    特に、パンデミックの再発や季節性の感染症が懸念される今、リアルタイムかつ高感度なウイルスモニタリングは、社会の安全を守るための重要な要素となるでしょう。

    この技術がさらに発展すれば、私たちの生活圏における感染リスクを、より迅速かつ正確に評価できるようになるかもしれません。

    病院や公共施設だけでなく、家庭や職場など、さまざまな場所でのウイルス監視が当たり前になる未来が近づいているのです。

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    パンデミックの再発に対して、リアルタイムかつ高感度のウイルスモニタリングの導入は緊急事項です。/ Credit : Canva

    全ての画像を見る

    元論文

    Multi-scenario surveillance of respiratory viruses in aerosols with sub-single-copy spatial resolution
    https://doi.org/10.1038/s41467-024-53059-x

    ライター

    鎌田信也: 大学院では海洋物理を専攻し、その後プラントの基本設計、熱流動解析等に携わってきました。自然科学から工業、医療関係まで広くアンテナを張って身近で役に立つ情報を発信していきます。

    編集者

    川勝康弘: ナゾロジー副編集長。 大学で研究生活を送ること10年と少し。 小説家としての活動履歴あり。 専門は生物学ですが、量子力学・社会学・医学・薬学なども担当します。 日々の記事作成は可能な限り、一次資料たる論文を元にするよう心がけています。 夢は最新科学をまとめて小学生用に本にすること。

    空気中に浮遊するウイルスをリアルタイムで追跡する技術を開発


    (出典 news.nicovideo.jp)

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    この度、商船三井が発表した最新の貨物船が風を利用しているという話題に非常に驚かされました!これまでの貨物運送業界では考えられなかった方法で運航することで、燃費の削減が実現できるのは本当に画期的です。未来の運送がどのように変わっていくのか、これからの展開が待ち遠しいですね。

    商船三井が貨物船への採用を進める巨大な“帆”を搭載した船が、北米への航海を終えて日本に来ました。風を味方にして環境に優しい運航を目指す装置ですが、どれほど有効なのでしょうか。“意外な効果”も明らかになりました。

    デカい“帆”は注目度もめちゃ高い!

    巨大な“帆”の現代版を搭載した船がその姿を現しました。商船三井ドライバルクが運航する風力推進装置「ウインドチャレンジャー」搭載のウルトラマックスバルカー(載貨重量6万4000トン型ばら積み貨物船)、「GREEN WINDS」が2024年11月8日名古屋港で関係者などに披露されました。

    同船に乗り組み、太平洋の往復航海を終えた仙田晶一船長は「帆を使っていると体感的に速くなったように感じ、実際にエンジンの負荷も軽くなっている」と効果について話し、「素晴らしいものだなと実感しました」と絶賛しています。

    「GREEN WINDS」は今年7月、長崎県の大島造船所で竣工しました。全長は199.95m、全幅は32.26mで、載貨重量は6万3896トンとなっています。ウインドチャレンジャーの搭載は「松風丸」(10万422重量トン)に続く2隻目で、デッキクレーンを備えたバルカーへは初の導入となります。1回目の航海で日本からカナダへドライ貨物を運んだ後、米ニューオーリンズで穀物を積載し、名古屋港にある全農サイロのバースに接岸しました。

    「風を利用してGHG(温室効果ガス)排出や燃料の使用量を削減するだけでなく、宣伝効果も高い。フロリダ半島の東側を航行する時、けっこうな数のプレジャーボートが集まってきた。大洋航海中でも国際VHF(無線通信)を使って『船首に付いているのは帆なのか? そうすると帆船の航法が適用されるのか?』と聞かれたことがある」(仙田船長)

    ウインドチャレンジャーは状況に合わせて角度や高さの変更が可能な伸縮機構を備えた硬翼帆です。2009年に東京大学を中心とする産学共同プロジェクト(大型風力推進船開発)としてスタートし、2017年からは商船三井と大島造船所が実装プロジェクトとして発展的に引き継いでバルカーへの搭載を前提とした共同開発に取り組んできました。

    貨物の積載量への影響を抑えるため、帆の素材には軽量のGFRP(ガラス繊維強化プラスチック)を採用。帆全体の面積も大きくすることが可能になり、風を利用した推進力の最大化を図っています。

    実は自動で伸縮 得られる“意外な効果”とは?

    1隻目となる「松風丸」には4段式で最大高53m、幅15mのタイプが搭載されましたが、2隻目の「GREEN WINDS」に採用されたのは、3段式で最大高39.5m、幅11.4mのタイプです。これは100型バルカーの「松風丸」に比べて小さい船型の64型バルカーである「GREEN WINDS」に合わせたものですが、量産化に向けて多くの点で改良がされています。

    商船三井の技術ユニットゼロエミッション技術革新チームでチームリーダーを務める若林陽一さんは「積載する荷物の量を減らさないようにするため、軽量化に気を配った」と説明します。

    「昇降機構を油圧式から電動式へ変更し、帆の枚数も4段から3段へ減らした。機構をシンプル化することで、製品として完成度を上げている。さらにCFRPの採用部分も増やした。搭載ハードルを下げることで普及を進めていく」(若林さん)

    さらにウインドチャレンジャーでは風力を最大限に活用するため、帆を自動で制御するシステムを備えています。風が弱い時には帆を伸ばす展帆を、風が強い時には帆を縮める縮帆も自動的に行います。

    荷役時や出入港時は縮帆した状態ですが、大洋航海に出てナビゲーションオートモードに切り替えると、3枚のセイルが展帆し最大推力を得られるよう、風の強さや向きをセンサーで感知し帆を回転させます。

    「例えば真横から風が吹いた場合、普通の船はローリングが激しくなる。今回の航海では風速15mぐらいの横風の中を通ったが、帆を風が受け止めたのかローリングが小さいという体感があった」(仙田船長)

    商船三井はウインドチャレンジャーを「GREEN WINDS」に搭載したことで、航路などの条件次第で約7―16%の燃料節減とGHG削減効果を見込んでいます。同社は今後、ウインドチャレンジャー搭載船を2030年までに25隻、2035年までに80隻を投入することを計画しており、新造船では4万2000重量トン型のハンディサイズバルカー3隻と5万8000重量トン型のハンディマックスバルカー3隻への導入が決まっています。

    ウインドチャレンジャーを搭載した商船三井ドライバルクの「GREEN WINDS」(深水千翔撮影)。


    (出典 news.nicovideo.jp)

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    プラスチックリサイクルの新しい時代が到来しました!マイクロ波加熱を利用した制御技術の開発により、効率的なリサイクルが可能になることは、環境保護の観点からも非常に重要です。この革新がもたらす影響に期待しています。


    ケミカルリサイクルの従来方式との比較

     三菱電機株式会社は、プラスチックのケミカルリサイクルに使用されるマイクロ波加熱において、効率的に加熱処理する制御技術を開発しました。マイクロ波を特定領域へ集中照射し、その領域内で均一に加熱する本技術により、加熱時間を約3分の1に短縮(※1)し、効率よく再生原料を取り出すことが可能になります。

     プラスチックのリサイクル方法には、マテリアルリサイクル、ケミカルリサイクル、サーマルリサイクルがあります。日本ではプラスチックを燃料として燃やし、その熱を利用するサーマルリサイクルが主流となっていますが、サーキュラエコノミーの観点から、プラスチックを製品の原料として再利用するマテリアルリサイクルとケミカルリサイクルの重要性が高まっています。しかし、選別工程が多く処理可能なプラスチックの種類が限られるマテリアルリサイクルは、プラスチック以外の素材が混在している場合でのリサイクルが困難で、リサイクルしても強度や色調などの品質が低下するため、リサイクル後の用途が限られています。一方、ケミカルリサイクルは化学的に分解するため、異なる素材が混在したプラスチックのリサイクルが可能で品質も維持されますが、他のプラスチックリサイクル方法と同様、加工には大量の電力が必要になります。また、ケミカルリサイクルの従来技術には、電気炉などの外部の反応器(※2)から熱伝導で加熱する外部加熱方式がありますが、炉全体を温める必要があるため加熱効率が悪いという課題がありました。これに対して、マイクロ波加熱は、直接プラスチックにマイクロ波を当てるため、外部加熱方式に比べて加熱効率は良くなりますが、加熱炉内で生じる反射波が干渉することにより、照射されるマイクロ波が均一ではないため、加熱ムラが発生するという課題がありました。

     当社が今回開発した制御技術は、金属で囲まれた狭い空間におけるマイクロ波の強さと広がりを調整することで、特定領域へのマイクロ波の集中照射と、その領域内での均一加熱を可能にしました。これにより、加熱ムラがなくなり、外部加熱方式や従来のマイクロ波加熱に比べて約3分の1の加熱時間で、効率的に再生原料を取り出すことが可能になります。また、電磁波吸収板への世界初(※3)の独自構造の採用による電磁波吸収板の経年劣化の抑制や、反射波の影響を低減する回路の開発によるプラスチックリサイクルの低消費電力化により、カーボンニュートラルの実現に貢献します。さらに、プラスチックリサイクルの効率化は、新たな原料の採掘などを不要とするため、非再生可能エネルギーを使用する採掘設備でのCO2排出量の削減に加え、資源を有効活用し廃棄物を削減するサーキュラエコノミーの実現が期待できます。

     本技術の詳細は「マイクロウェーブ展2024(MWE2024)」(11月27日~29日、於:パシフィコ横浜)に出展します。


    ■開発の特長

    1.金属で囲まれた狭い空間内におけるマイクロ波の照射領域と強さを調整可能とする新技術で、加熱時間の短縮を実現

    マイクロ波加熱に使用するアレーアンテナ(※4)の素子を増やし、アンテナ素子から照射されるマイクロ波の振幅と位相を最適化したことで、従来困難であった、金属で囲まれた狭い空間内でのアンテナ付近におけるマイクロ波加熱の制御を実現

    マイクロ波の照射領域の広がりや強さの調整に寄与するモニター機能を開発。モニター機能を活用したマイクロ波加熱の制御により、マイクロ波の照射領域と強さの調整が可能になり、特定領域への集中照射に加え、その領域内での均一加熱を行うことで、従来比で加熱時間を約3分の1に短縮し、効率的な加熱を実現


    2.世界初の独自構造で、付加材料不要で経年劣化に強い電磁波吸収板を実現

    電磁波吸収板にSIW共振器(※)5を用いた世界初の独自構造を採用。従来のマイクロ波加熱で課題となっていた、不要な反射波抑制のために電磁波吸収板に付加する特殊塗料や抵抗シート、チップ抵抗などの材料を不要とすることで、経年劣化に強い電磁波吸収板を実現


    3.抵抗不要の反射波低減回路を開発し、低消費電力化と装置内の回路保護を実現

    ・反射波の影響(※6)を低減するため、従来のアンテナでは回路内に反射波のエネルギーを熱に変換する抵抗を入れていたのに対し、今回採用した大規模アレーアンテナに適用可能な、抵抗を不要とする反射波低減回路を新たに開発(※7)。これにより、電力の損失なく反射波の影響を低減

    ・従来の抵抗を用いる方式に比べて、熱変換で消費される電力が不要となり、消費電力を低減しつつ、加熱装置内のマイクロ波送信回路の保護を実現


    ■今後の予定・将来展望

     実証研究を進め、2030年までに製品化を目指します。また、廃棄物処理やリサイクルに関わる企業とのパートナーシップを推進し、プラスチックリサイクルの効率化に寄与する本技術の普及に努めることで、カーボンニュートラルやサーキュラエコノミーの実現に貢献します。


    三菱電機グループについて

     私たち三菱電機グループは、たゆまぬ技術革新と限りない創造力により、活力とゆとりある社会の実現に貢献します。社会・環境を豊かにしながら事業を発展させる「トレード・オン」の活動を加速させ、サステナビリティを実現します。また、デジタル基盤「Serendie」を活用し、お客様から得られたデータをデジタル空間に集約・分析するとともに、グループ内が強くつながり知恵を出し合うことで、新たな価値を生み出し社会課題の解決に貢献する「循環型 デジタル・エンジニアリング」を推進しています。1921年の創業以来、100年を超える歴史を有し、社会システム、電力システム、防衛・宇宙システム、FAシステム、自動車機器、ビルシステム、空調・家電、情報システム・サービス、半導体・デバイスといった事業を展開しています。世界に200以上のグループ会社と約15万人の従業員を擁し、2023年度の連結売上高は5兆2,579億円でした。詳細は、www.MitsubishiElectric.co.jpをご覧ください。


    ※1 外部加熱方式や従来のマイクロ波加熱との比較において

    ※2 化学物質の製造過程において、化学反応を行うための装置

    ※3 2024年11月21日現在、当社調べ

    ※4 複数のアンテナ素子を規則的に配列(配置)したアンテナ。個々のアンテナ素子の振幅・位相を制御することで、単一のアンテナでは実現できない放射パターンを実現

    ※5 Substrate Integrated Waveguide共振器の略。マイクロ波共振器の一種で基板内に構成されており、SIW共振器で共振して基板内部に入り込んだマイクロ波の一部は、熱として吸収

    ※6 加熱装置内のマイクロ波送信回路では、設計時には想定していない「送信とは逆向きのマイクロ波(反射波)」を受信すると、性能の劣化や回路の故障が発生

    ※7 大規模なアレーアンテナ以外のアンテナでは、抵抗を用いない方式(無損失)の反射波低減回路は複数提案されているが、大規模アレーアンテナへの適用時の効果が不明であったため、今回、大規模アレーアンテナを対象に、アンテナ素子同士の影響(相互作用)や反射を考慮して、各アンテナ素子から照射されるマイクロ波の振幅や位相を調整することで反射波を低減する回路を開発し、その効果を実証


    <お客様からのお問い合わせ先>

    三菱電機株式会社 情報技術総合研究所

    〒247-8501  神奈川県鎌倉市大船五丁目1番1号

    https://www.MitsubishiElectric.co.jp/corporate/randd/inquiry/index_it.html

    配信元企業:三菱電機株式会社

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    (出典 news.nicovideo.jp)

    【【社会】プラスチックリサイクルの効率化が可能なマイクロ波加熱の新たな制御技術を開発】の続きを読む


    最近の技術革新により、無人機が様々な分野での可能性を広げています。特に、カワサキの新しい「ヘリ型無人機」は、アルプス山頂まで物資を配送できるというニュースに驚かされました。バイクのエンジンを流用した設計は、効率的でありながらもパワフルな性能を実現しているようです。この技術が進化すれば、急な自然災害時の物資輸送などにも大いに役立ちそうです。

    川崎重工が新型のヘリ型無人機を公開。従来機より大型化し、積載性を向上させています。物資輸送だけでなく、防衛用途にも注目が集まっているようです。そのエンジンもまた、カワサキならではのものでした。

    山頂の山小屋まで「無人」で物資お届け!?

    川崎重工は、2024年10月16日から19日にかけて東京ビッグサイトにて行われた「国際航空宇宙展2024(JA2024)」にて、同社が開発中の無人機「K-RACER-X2」を初めて公開しました。

    K-RACERは、もともと高速性能を追求する無人機として開発がスタート。2023年の3月に千葉県幕張メッセで開催された防衛装備品展示会「DSEI Japan 2023」では、ヘリコプターと固定翼機のメリットを組み合わせた「K-RACER-X1」が展示されていました。その開発の過程で、重量物の運搬に関するニーズが高いことが判明し、開発されたのがこのK-RACER-X2とのことです。

    その最大積載量は200kg、航続距離は100km以上、さらに3000m級の山岳地帯でも運用可能な性能を目指しているといいます。これにより、山の麓から山小屋への物資輸送といったニーズに応えることを想定しているとのこと。また、こうした重量物の輸送は、災害時に被災地への物資補給という点からも有用といえるでしょう。

    さらに、K-RACER-X2は防衛用途での活用も注目されています。2024年1月には、海上自衛隊横須賀基地において、試験艦「あすか」と協力し、K-RACER-X2の機体下に吊り下げた約30kgの物資を、岸壁から同艦の甲板に下ろす試験が実施されました。川崎重工の担当者によれば、これはあくまで安全上の理由から接岸中の艦艇を用いて試験を実施したとのことで、実際の運用では、航行中の艦艇に対する物資輸送が想定されるとのことです。

    モノを運ぶ用途だけではありません。海上自衛隊護衛艦の艦載レーダーでは捉えることができない水平線以遠の目標を、ヘリ型無人機に搭載したレーダーで探知するための研究を進めるとしており、2025年度からは防衛装備庁での具体的な研究も開始します。これに対し川崎重工は、今後顧客のニーズに合わせて機体性能の向上も視野に入れており、K-RACER-X2に各種センサーや通信装置を搭載することも可能としているそうです。

    ちなみに、K-RACER-X2が搭載するレシプロエンジンは、同社の子会社であるカワサキモータースの二輪車「Ninja H2R」と同じものです。

    JA2024の川崎重工ブースに展示されたK-RACER-X2の実機(稲葉義泰撮影)。


    (出典 news.nicovideo.jp)

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