【NG】フローリングに重曹水スプレー&普通の雑巾で水拭き
「重曹水スプレーは、使ったあとの水拭きが足りていないと、重曹成分が粉状になって、白く残ってしまいます。重曹自体も弱アルカリ性なので、ワックスなどコーティング剤のツヤを消してしまうおそれもあります。
そして、フローリングの皮脂汚れは木綿の雑巾で水拭きする程度では、なかなか落ちません。フローリング汚れの原因は主に脂。特に裸足で過ごすことの多いこの時期には、皮脂汚れが多く付着しているのです。
オススメは、マイクロファイバークロスでのお湯拭き掃除です。木綿の雑巾で拭き取った後、マイクロファイバークロスで再度お湯拭きすると、クロスが茶色くなって、木綿の雑巾では汚れが落としきれていなかったことがよく分かります。マイクロファイバークロスは、極細の繊維が汚れをかき出しやすいので、よく落ちるんです。また、汚れは温度が高いほど落としやすいですから、水拭きよりもお湯拭きのほうがきれいになります」(こまさん、以下同)
【NG】窓サッシを雑巾で水拭き
「乾いた汚れは乾いた状態で掃除するのが基本です。 窓サッシも、いきなり雑巾で水拭きしてしまうと、余計に汚れを落としにくくなってしまいます。なぜならば、窓サッシの汚れは主にホコリ。 水拭きすると乾いたホコリが水を吸って、サッシの隅に入り込んでしまうんです。窓サッシのお掃除にオススメなのは、塗装用のハケ。
まずは乾いたハケで乾いたホコリを集めて、掃き出してしまいましょう。角や隅に残ってしまった取り切れない汚れは、バケツに水をためて、ハケの先に水をつけながらなでます。汚れがサッシからハケに移りますから、ハケをバケツの水ですすげばOK。最後に雑巾で拭き取ります。一度で取りきれないほどのしつこい汚れの場合には、何日か続けると完全に落とせます。
ハケは、ホームセンターの塗装コーナーへ行けば、数百円で購入できます。サッシ掃除だけでなく、隅の汚れをかき出すのに、家中で大活躍!あまり安価なものですと、毛が抜けてしまうこともありますので、ご注意くださいね」
【NG】油汚れにいきなり洗剤をかける
「キッチンなどにあるギトギトの油汚れには、いきなり洗剤をかけると、汚れが広がってしまうんです。それに、汚れと洗剤が混じった状態を拭き取るのには手間がかかりますし、道具に油汚れが移ってしまって、道具自体の汚れを落とすのが大変になってしまいます。
オススメは、まず乾いたボロ布や捨ててもいい紙などでできる限り油汚れを拭き取り、大まかな汚れを落とします。その後、重曹水スプレーをかけ、それも布や紙で拭き取って捨てる方法です。最後は、お湯で拭き上げます。この方法なら、汚れを広げず、洗剤も少なくて済みます」
【NG】メラミンスポンジでプラスチック製品を磨く
「例えばプラスチックの洗面器などをメラミンスポンジで磨けば汚れは落ちますが、ツヤがなくなって汚れも付きやすくなります。
メラミンスポンジは研磨する、つまり汚れを削り落としてキレイにするので、同時に素材自体も削って細かい傷をつけている。そういった傷があると次の汚れがそこに入り込んで、すぐ汚れてしまうんです」
【NG】掃除機をグイグイ押しながらかける
「掃除機は、押すときより手元に引きよせるときの方が吸引力が強いんです。じゅうたんの上などは押すときに力を入れるよりも、引くときになるべくゆっくり引き寄せる方が効果的にゴミを吸引できます。同じように、部屋の隅などには掃除機をガンガンぶつけてしまいがちですが、掃除機をかける前にほうきで隅や端の汚れを掃き出しておくと、ぶつけずにかけられますよ」
「あるある!」とついうなずいてしまいそうな間違った掃除方法たち。
改善策は簡単にできることばかりなので、ぜひ実践してみてくださいね!
「掃除は、どんな方法や道具でも“キレイになればOK”。手のかかることばかりでは続けられないので、私も常に“どれだけ自分が楽できるか”を追い求めています(笑)。自分でちゃんと掃除する、しないよりも“お部屋がキレイにならない精神的なストレス”が一番よくないはず。
ですから、便利なツールを使ったり、家事代行でお掃除を頼んじゃおう!というのもひとつの手です。自分が楽できる方法で、キレイな家を保つのが一番だと思います」
取材・文/丸田カヨコ