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2012年9月27日 (木)

川崎市宮前区、区政30周年記念で「ヘヴィメタで町おこし」をスタート

へヴィメタによる町おこしを進める川崎市宮前区。その全貌に迫る
Photo: Digital Vision. / thinkstock

現在、日本各地でご当地キャラや地域の名産品などを活用した、さまざまな町おこしが盛んに行われている。そんななか、神奈川県川崎市の宮前区がなんとヘヴィメタルを用いたまちづくりを計画し、新プロジェクトを立ち上げた。

その名も「宮前重金属発掘計画」。宮前区の区政30周年記念事業の一環として始まったプロジェクトだ。今年一月に「雨の川崎」という曲をリリースした人気ヘヴィメタバンド“セックス・マシンガンズ”のリーダー・アンチャンらも計画に参加。脱法ドラッグ撲滅キャンペーンの動画やポスターに出演し、早くも多くの話題を呼んでいる。前代未聞のこの計画の中身を知るために、プロジェクトのリーダーを務める映像作家の井上秀憲さんにお話を伺った。

「セックス・マシンガンズの『雨の川崎』のプロモーションビデオを私が製作をしたのですが、せっかく川崎が舞台の曲ですし、宮前区在住の方もビデオに出演されていますので、この曲を宮前区でもPRしてもらいたいと地域振興課に相談をしたんです。すると、ちょうどそのときに地域振興課のなかで区民を巻き込んだ音楽イベントを開催する話が持ち上がっていて。やがて地域振興課の方と色々な話をしているうちに、ヘヴィメタの持つメッセージ性の強さや、がむしゃらに前ヘと突き進む力強さが、イベントのコンセプトともマッチしているということになり、“ヘヴィメタで町おこしをしてみよう”ということになったんです」

なるほど、面白半分の奇をてらった企画ではなく、ヘヴィメタの精神を真面目に考えたうえで新たなまちづくりを試みようと始まったのがこの「宮前重金属発掘計画」というワケだ。では具体的にはどのような活動を?

「現在進行中なのは、セックス・マシンガンズのアンチャンに協力してもらった脱法ドラッグ撲滅キャンペーンと、宮前鉄男(宮前メタルマン)発掘プロジェクトです。このメタルマン発掘は『宮前重金属発掘計画』の軸のひとつ。特定のジャンルに魂を込め限界に挑戦する人、己の道を貫き生きている鋼鉄の魂を持つ人などを宮前区民のなかから公募し、その人の活動を広く世の中にPRするのが目的です」

さらに井上秀憲さんは、今後の活動予定についてこう話してくれた。

「11月18日に“ヘヴィメタルでまちづくりができるか”をテーマとした『メタリックフォーラム』を開く予定です。そこではへヴィメタのドキュメント映画の無料上映会や、今後計画しているさまざまなイベントの概要などを発表する予定になっております」

全国でも例を見ない、へヴィメタによる町おこし。従来とは違ったアプローチで青少年の健全育成や、地域振興を図るこのプロジェクトからは目が離せない。

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