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横尾さんのパレット![]() 神戸市の横尾忠則現代美術館へ。「横尾さんのパレット」展開催中(〜12.25)。この美術館に変身してからは初めての訪問。以前は兵庫県立近代美術館の別館(西館)で、たしか常設展や版画などを展示していた建物。 《横尾忠則からの寄贈・寄託作品を適切な環境で保管し、多くの人に鑑賞していただくため、兵庫県立美術館王子分館(旧兵庫県立近代美術館、村野藤吾設計)の西館をリニューアルし、2012年11月に開館しました》(同館サイトより) 《横尾作品の特徴である鮮やかな色彩に着目し、約40年の画家活動を振り返る展覧会。「ピンクガール」、「Y字路」、「A.W. Mandala」、「寒山拾得」など歴代の代表的なシリーズを含む作品を、テーマや様式から解放して色で分類、展示室をパレットに見立てたインスタレーションでヨコオワールドを再構築します。》(同展ちらし) 横尾が画家宣言してから四十年経つということにまず驚かされる。グラフィック・デザイナーとしての存在があまりにも大きいので画家としてはどうなのか? 一九八〇年代初頭、画家宣言の頃はちょうどニュー・ペインティングというものが流行っており、横尾もそのムーブメントのなかで転身を成功させた。それは一時的なものかと小生などは当時思っていたのだが、ところがどっこい、四十年経っても、表現には年齢や時代とともに多少の変化はあるにせよ、良くも悪くも、横尾はほとんど変わらずその仕事を続けてきたのだ。 パレットや使い古しの絵具チューブの展示が新鮮だった。いろいろな種類の横尾が使ったパレットが額縁に入れられている(ちょっと皮肉っぽい)。なかではパーテイなどで使う紙皿をパレット代りにしているのはアイデアだ(ちらしにもなってます)。こういう手があったかと感心した(紙パレットというものは以前からあったが、紙皿の方がずっとお手軽)。 全体の感想を言えば、横尾忠則の脳のなかを旅行した、というにつきる。彼の脳内では様々な要素が入り乱れ、いろいろなオブセッション(Y字路など、くりかえし登場)に絡みとられるような、時間を超越した不思議な感覚だった。 作品としていちばん印象に残るのは一九五四〜五五年頃(十八、九歳)に描かれた「飾磨港風景」。ここからデザイナーへ向かって行くのも納得できるし、晩年におけるニュー・ペインティングの萌芽も見られるような、気持ちのいい油絵だった。 四階には横尾忠則コレクションルームがあった。目下は、横尾の所蔵する版画、ウォーホル、ジム・ダイン、ラウシェンバーグ、ジャスパー・ジョーンズなどとともに、マン・レイ「ふたつの顔のイメージ」(リトグラフ、1971)やピカビア、デ・キリコもあって、ちょっと得した気分になれた。 ごく一部の展示を除き、横尾作品は撮影OK。
by sumus2013
| 2022-08-31 20:40
| 雲遅空想美術館
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Comments(2)
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先週、富山県美術館に行ってきました。特別展のミロ展でも瀧口修造のコレクション展でも一部を除いて撮影OKでした。
最近の展覧会でのいい傾向だと思います。
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ルーブルはもうかなり前からフラッシュなしならオーケーでしたが、みんなフラッシュをたくので、衛士の人が何度もダメダメと諦め気味に注意していたのが面白かったです。
その昔、1980年、イタリアのある美術館で、絵ではなく、眺めの良い窓から外の景色を撮影したら、ダメダメと怒られたことがありました。時代とともに変わりますね。
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