※主人公の名前はクミで統一しています※

『今日、最低男に復讐します。』シリーズ第1弾です。(の予定)
多分お昼12時予定で毎日更新します!
(クリスマスの話が全然間に合わなかったので、せめてできるだけバレンタインに間に合わせたい←)

【第1話はこちら】

【前回のお話はこちら】

【本編】

結婚詐欺彼氏⑤


私「えっ…?あの…?」

私(どうしてタカのこと…?
っていうかこの人誰…?)

戸惑う私とは反対に
女性はどこか必死に
冷静さを保とうとしてるような
厳しい顔をしている

女「単刀直入に言います」

女「私、タカの妻です」

私「………え?」

私(妻…って?
タカの妻……?え…?)

何を言われたかわからない
女性はため息をついて
私にスマホを見せてくる

女「これが証拠です
私と娘と夫です」

写真に写ってるのは
目の前の女性と赤ちゃん
そしてまぎれもなく
さっきまで一緒にいた
私の婚約者、タカだ

女「ご理解いただけましたか」

理解したくない
いや理解できるはずもない
だってタカは私と結婚すると
プロポーズだって結婚の挨拶
だってしてくれたのに

否定してほしい
そんな思いで口から言葉出た

私「……け
結婚してるんですか?」


女「え…?はい」

あたりまえのように頷く女性は
怒りを表してくるでもなく
ただ冷静さを崩さない

その佇まいが
その表情が
嘘をついてないと
訴えてくる

いつか先輩に言われた言葉が
私の中を駆け巡った

『クミちゃんはいい子だし
いい意味でも悪い意味でも
人を疑わないっていうか』

私(違うんです先輩…
私は多分…嫌われたくない
からいい子でいるだけで)

ウザい奴だと自分でわかってる
だから少しでもよく思われたい

先輩が言ったことは全部
私も「ん?」と思ってたよ

でも嫌われたくない、好かれたい
だたの八方美人だから

私(結婚するって約束した
パートナーにさえ思ってることを聞けないゴミなんです)

ただ、タカを信じてる
それが楽だった
信じてるだけで
幸せになれるから

私「すっず、すみませ…私」
私(でも…結婚してたなんて)
みっともなく声が詰まってしまう

思わず出た涙でゆがんだ視界の
端っこで私に女性が一歩近づき
すっと手を振り上げた


次回のお話はこちら

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